今年、めでたく子供を授かりました。
おかげさまで無事すくすくと育っており、そろそろ一緒に外出したりする機会ができてきています。
ただ、世の中には思ったより、授乳やオムツ替えをできる場所の明示がありません。
子育て系のNPOさんががんばって集めてくださっているようなので、もしかしたら地区センターなどに紙媒体であるのかもしれません。
2014年はそういう組織さんにもOpenDataの考え方が浸透して、一緒にOSM情報を入れてゆく活動に着手できたらいいな、と思っています。
純粋に、僕が情報欲しいので。
と、いうところで、OSMにおける子育て系タグを見てみたのですが、こちらも思った以上にスキーマが無くて吃驚します。
Alyssaさんではありませんが、OSMは男の世界?というのを実感します。
とりあえずここに、子育て系のタグをいくつか書いておきます。
childcare 2.0のカバー範囲内
2013年にamenity=childcare
タグの提案がされましたが、正式タグへの適用投票で否決され、改訂版として提出された2.0のRFCもまだプロポーザル段階です。
OSM wikiで定義されている内容は以下のとおりです。
現在のOSMでは幼児の受け入れ施設としてamenity=kindergrten
しか定義が無いので、それを拡張しよう、という試みになっています。
基本的に、幼稚園や保育園など、幼児の面倒を見てくれる受け入れ施設のためのタグセットとなっています。
Key | Value | 概要 |
---|---|---|
after_school:capacity | * | この施設で受け入れ可能な学童保育の最大数 |
after_school:opening_hours | * | 学童保育を行っている対応時間 |
after_school | yes/no | 学校が終わった後、親が迎えに来るまでの間、この施設で面倒を見てくれるかどうか。 宿題をさせる施設もあるし、遊ばせている施設もある。ドイツでは一般に "Hort"と呼ばれる。(日本だと、いわゆる学童保育) このサービスは主に、小学校の児童を対象に行われている。 |
age_group | * | この施設で対応してくれる幼児の年齢。Proposed features/ |
childcare:capacity | * | この施設で受け入れ可能な幼児の最大数 |
denomination | * | 宗教(religion)よりも詳しい内容として、宗派についての情報を記入 |
name | * | この施設の名称 |
opening_hours | * | この施設が幼児の対応を行う時間帯 |
operator:type | * | "public" (市や州)"religious"(教会/神社/仏閣) "private"(私企業、法人) |
operator | * | 施設を運営する主体の名称 |
orphanage:capacity | * | この施設で受入可能な孤児の最大数 |
orphanage | yes/no | 孤児を受け入れるための長期的な施設 |
pedagogy | * | この施設で採用されている、子供に対する教育方針。 "Fröbel", "Montessori", "Freinet", "Waldorf"のいづれかの値が入る |
religion | * | 施設がなんらかの宗教主体によって運営されている場合、その宗教を記入 |
website | * | この施設のウェブサイト |
babycareのカバー範囲
見た限り既存のタグセットが無かったので Tagging MLで相談したところ「イイネ、YOUやっちゃいなYO!」という感じになりました。
と、いうわけで、2013年12月現在、僕が提案して取りまとめ中のタグセットです。
乳幼児と一緒に出かけるときに必要な施設についての定義をスコープにしています。詳しくは上記の提案ページを参照してください。
まさか僕がやることになるとは思いませんでした。。。
Key | Value | 概要 |
---|---|---|
changing_table | yes/no | オムツ替えのためのテーブルがあるかどうかを示します |
baby_feeding | yes/no/room | 母乳、あるいは哺乳瓶による授乳が可能な設備があるかどうかを示します。 yesだと授乳が可能というだけ、roomだと専用の部屋などがあることを示します 電子レンジや温水があるかどうか、というのはあえてスキーマに入れていません |
push chair | yes/no/limited/designated | 車椅子と同様のスキーマで、ベビーカーによる通行が可能かどうかを示します |
もし他に必要な機能があれば、提案をいただければと思います。
OSMで正式にタグのRFCを通すのはとてもたいへん。。。と思われがちですが、逆に、きちんとドキュメントを作っておくことでタグの表記ゆれが無くなったり、みんなのやり方が統一できたり、メリットは大きいな、と思っています。
来年はこのへんのタグも整理されて、子供と出かけながらマッピングができたらいいなとか思います。(無謀)