概要
2023年10月に AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA-C03) を受験しましたのでその受験録です。
100点-1000点で採点され、720点以上で合格です。今回は838点で合格しました。
勉強内容
教材
- 参考書: AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書 (見るだけ図解)
- AWSの主要な各サービスについて、それぞれのサービスの役割や料金形態等がわかりやすく載っています。
SAAに狙いを絞った教材ではないため、すでにAWSの基礎知識がある方には不要かもしれませんが、初めてAWSを勉強する方にはおすすめです。
こちらは1周目は普通に頭から読み、読了後は、忘れてしまった単語を調べる際の辞書代わりとして使用していました。
- AWSの主要な各サービスについて、それぞれのサービスの役割や料金形態等がわかりやすく載っています。
- Web問題集: CloudTech
- SAAと同じ出題形式の模擬問題を受験できます。
解説として、テキストの他に動画やGoogle Slidesも用意されています。
後半の設問はまだテキスト解説のみのものもありますが随時コンテンツ更新中のようです。
- SAAと同じ出題形式の模擬問題を受験できます。
- Web問題集: Cloud License
- SAAと同じ出題形式の模擬問題を受験できます。1セクションあたり7問構成になっていて、執筆時点で170セクション設問が用意されています。
後半のセクションほど本番の問題に近い印象を受けたので、新しい順に解くのがおすすめです。
- SAAと同じ出題形式の模擬問題を受験できます。1セクションあたり7問構成になっていて、執筆時点で170セクション設問が用意されています。
- Web問題集: AWS公式練習問題(無料)
- AWS公式が提供している練習問題です。全20問。ある程度勉強してから実力を確認するために使用しました。
CloudTech と Cloud License の比較
本番試験を受けた感触的には、どちらか一方だけで合格可能だと思います。
解説が丁寧なのがCloudTech、問題数が多いのがCloud License、という印象なので、1問1問丁寧にやっていくか、とにかく数をこなしたいかご自身のスタイルによって選択するのがいいかと思います。
公式練習問題と本番試験の比較
個人の感想ですが、公式練習問題の方が難しい印象を受けました。
公式練習問題は全20問中、全然分からない問題が3問だったのですが、本番試験は全65問中全然分からない問題が3問ほどでした。
本番試験は、点数に関係がある問題50問と、採用するかの試験段階の問題15問で構成されているので、難しすぎる問題は試験段階で不採用になるのだと思います。
試験のコツ
練習問題や試験本番を通して見えた試験傾向等の紹介です。
練習問題で頻出する内容はほぼ確実に出る
練習問題を解いていると、一度解いた問題と似ているなと感じる問題が出てくると思います。そう感じることが多い問題は、本番試験でも9割方出題されます。
SAAは全65問ですが、中級レベルの試験なので、そんなにレパートリーに富んだ65問が毎回出題されるほど出題範囲は幅広くありません。
頻出問題の一例を下記に挙げます。練習問題を解いていると、このようにほぼ確実に出そうな問題が分かってくるのでそれらの問題は確実に得点したいです。
- S3のライフサイクル設定を使った、ストレージクラス移行によるコスト最適化の問題
- CloudFrontを使った静的コンテンツのグローバル配信の問題
- ACL, セキュリティグループを使用したインバウンド、アウトバウンドルール設定の問題
EC2と他サービスの選択肢がある場合高確率でEC2が外れ
EC2は、自由度が高い代わりにAWS任せにできる部分が少ないため、設計・運用オーバーヘッドが大きくなります。
EC2でないと実現できないケースでは仕方なくEC2を選択することになりますが、そのような特殊なケースはSAAの難度ではそうそう出題されないようです。
以下のような選択肢があったら高確率でEC2の選択肢が外れです。
- EC2上でデータベースを起動する選択肢と、RDSを用いる選択肢
- ECSの起動タイプで、Fargate起動タイプの選択肢と、EC2起動タイプの選択肢
- EC2上でアプリケーションを起動してコードを実行する選択肢と、AWS Lambdaでコードを実行する選択肢
こちらに挙げた以外にも、専用サービスとEC2を比較する選択肢はたくさん出てきます。
そして、私が練習問題・本番試験を通して出会った問題のうち、EC2の選択肢が正解だったのは練習問題の1問だけでした。(DBの構築方法の問題で、サーバーOSにアクセスする必要があるためRDSでは実現不可でした)
IAMユーザーを作成する選択肢は高確率で外れ
権限付与の問題は頻出ですが、その際に高確率で、「ユーザーごとにIAMユーザーを作成する」という選択肢が用意されています。
こちらの選択肢は、IAMユーザーグループを使った一元管理の方法も併記されてない限り、IAMユーザー1人1人を管理するための運用オーバーヘッドが大きくなるため高確率で外れです。
具体的な数値を問われる問題はあまり出ない
例えば、「最大****のIOPSが求められます。最も適したEBSボリュームタイプはどれでしょう。」といった問題は、EBSの各ボリュームタイプのIOPSの数値を覚えてないと回答できないですが、少なくとも私が受けたときの本番試験ではそのような具体的な数値の知識が求められる問題は出ませんでした。
AWS公式練習問題の中にはそういった問題もあるので、絶対出ないだろうと高を括るのは危ないかもしれませんが、そういった細かい数値の暗記に時間を使うよりは他の勉強をしたほうが点数が伸びやすいと思います。
次に向けて
今回は、AWSの資格の初受験でしたので、一番汎用性が高そうなSAAを選択しました。もし次に受けるとしたら、AWS Certified Developer - Associate(DVA)か、AWSではないですがLinux Professional Institute Certification(LPIC)に挑戦しようと思います。