昨年に続いて行ってきました。
6月14日の聴講してきたセミナーと気になった出展の雑感を綴っていきます。
#■セミナー
##テクノロジー×営業力の向かう先 ~AIをはじめとした先端テクノロジーの活用~
IDOM
執行役員
北島 昇 氏
###▼概要
・創業時からITを活かして成長してきた会社で、今は
- AI
- ビッグデータ
を活用することで100年に一度の変革期に挑んでいる
###▼前置き
・北島氏は人事・広報・新規事業担当としてデジタルトランスフォーメーションを推進中
・IDOM = イドムと読む。挑むが語源というウソのような真の話
・2016年7月にガリバーインターナショナルから社名変更
・中古車買い取り専門店ガリバーが事業の始まり
・ハード→ソフト→サービスへと時代の流れに従い事業をシフト
・流通産業を直撃しているパラダイムシフト
・クルマ業界においては
- 自動化(ex.自動運転技術)
- サービス(ex.カーシェアリング)
・CaaS(Car as a Service) Companyへ
・今の流れの速さについていくためには文化を変えないとやっていけない
・自らルールを変え、作っていく
###▼本題
####AI活用の模索
- CONTACT CENTER
- CHAT SERVICE
- SELLERS SUPPORT
- PRICING(価格設定)
PRICING(価格設定)
これまで買い取り分野ごとで別々だった価格設定ロジックを統合して、そこにAIを活用することに。
脚光を浴びる人材に変化が出てきた。
これまで陰に隠れがちだった実務者タイプの人が目立つようになってきた。
→AIを育てられる人=実務者タイプなのかなあと読み取りました。
####データへのアクセシビリティ向上の利活用
・過分なセキュリティで生じていた情報格差を見直した。 ・ネット社会の中、情報格差をウリにした商売が淘汰されて言ってるが会社でもそれは同じ####クルマ業界 × イノベーション
・クルマ業界は100年に一度の変革期
・1つの会社で何もかもというのが困難な時代になっている
・おもしろい仕事が人を呼ぶ
・繋がり方は何でもよい(優秀な人材を採用する、協業する、提携する、会社ごと買収するetc...)
##FinTechは地方産業に何をもたらすのか
日経FinTech
編集長
原 隆氏
###▼概要
・FinTechを題材にしたリバースイノベーションのお話し。
・これまでの、先進国(=都会)での流行りが途上国(=地方)に伝わっていくという流れが変わってきてるよ。
###▼FinTechのこれまで
・日経FinTech:昨年3月創刊
・FinTech = Finance + Technology
→テクノロジーが金融を変えている現状からTechFinと言われることもある
・FinTechの源流はリーマンショックと言われている
→閉じられた金融をOPENに。金融の民主化。
→銀行が貸し渋る中、IT企業が貸し手に(Amazon、楽天etc...)
・米国から広がりを見せたFinTech、近年はアジアパシフィックでの投資が増えている(日本含む)
・日本のFinTechは金融庁が主導
・金融業で一番コストが掛かるのが現金の輸送コスト
・セブン銀行ではその課題を克服している
→従来の夜間金庫の役割をATMに担わせて現金の補充を兼ねている
→夜間金庫(外、暗い、危険)よりも安全
・2017年4月改正銀行法施行
- ITの発展に伴う技術革新への対応
- 仮想通貨への対応
###▼2年連続銀行法改正へ...キーワードはAPI
・銀行がAPI(参照系、更新系)を公開して、スタートアップ企業(登録制)がそれを使うシステムを開発できるようにすることを(ほぼほぼ)義務付ける内容
・法改正に掛ける金融庁の想い
「銀行を軸としたエコシステムを作り、先行している大企業(GAFA - Google, Apple, Facebook, Amazon)に対抗しなければ」
###▼地方産業に期待されているのはリバースイノベーション
リバース・イノベーションとは「途上国で最初に生まれたイノベーションを先進国に逆流させる」という、従来の流れとまったく逆のコンセプトであり、時に大きな破壊力を生み出す。
・FinTechは、金融業務のAPI化で、金融業界における情報格差を破壊した
・ネット社会の成熟に伴う情報格差を武器にしていた仕事の終焉
ex.医療業界:ネットで薬の情報を調べられるなど医者と患者の情報格差がなくなりつつある
・利便性は秩序を破壊する
ex.中国のWeChatPaymentの急速な広がり
・ITにより、先進国と新興国(=都会と地方)の格差を逆転することができる
・格差はデメリットではなくイノベーションの源泉となり得る
・ただし、イノベーションを興す気概が必要
##デジタル・トランスフォーメーションがもたらす未来型企業のカタチと働き方革命 ~新しい働き方で実現する『共創』と『オープン・イノベーション』~
レノボ・ジャパン
コマーシャル製品事業部 Think製品プラットフォームグループ
部長
大谷 光義 氏
###▼概要
総務省 テレワーク先駆者百選に認定されたレノボでも、これまでの働き方を変えていくのには相当苦労していることが伺えるお話し。
###▼前置き
・中国色の濃い会社とのイメージがあるが、実際は米国/中国のダブル本社体制
・経営陣12人で国籍は7種類
###▼本題
・総務省 テレワーク先駆者百選に認定(2016年4月)
・2005年から推進しているが、本格的に始めたのは2011年(東日本大震災が契機)
・今後減り続ける生産年齢人口という現実において、これまでの負担移転型アプローチの限界→総負担軽減型アプローチが求められる
####レノボの目指す未来型企業の働き方
・協創による価値創造
・流動性の高い資本・人材
・プロジェクトの成果優先
####未来型企業の要件
制度・ルール
・対象者:正社員、契約社員
・取得回数:無制限
・その他運用ルールを定めた
ツール
この部分がレノボ製品の宣伝でした( ゚∀゚)・∵. ガハッ!!
・14インチの軽量ノートPCを推奨(軽くてそれなりのディスプレーサイズ)
・プライバシーフィルタ(のぞき見対策)
・YOGA BOOK
→自筆メモを瞬時にデジタル化できる2 in 1タブレット
ビジョン・カルチャー
・テレワークの一番の肝となる部分
・会社にいること自体は仕事ではない
・ビジョンを示してもカルチャー(企業風土)を変えていくことは難しい
・強力に推進して上がったテレワーク利用率が右肩下がりに
- 上司が利用に否定的
- 評価基準が不確か
- チームメンバーがテレワークしない
- チャットだと細かいニュアンスが伝わりづらい
→テレワークデー、トップダウンのメッセージなど、企業文化として根付かせる努力が必要
####テレワーク成功のカギ
・社風改善
・テレワーク型社員
・攻めのテレワーク→社外との協創
##クラウドを最大限活用するためのプラットフォームとは? ~札幌のクラウド基盤をインテルのテクノロジーが支援!~
インテル
データセンター・プロダクト・マーケティング
Xeon プラットフォーム・マーケティング・マネージャー
横川 弘 氏
副題の札幌のクラウド基盤を~は完全に釣りでした( ゚∀゚)・∵. ガハッ!!
###▼概要
・インテルはクラウド向けプラットフォームの最適化を強力に推進していきますというお話し
・演算能力、ストレージ、ネットワークをクラウド向けに最適化しています
###▼メモ
・2020年までに85%のアプリがクラウド経由で配信されるであろう(インテル試算)
・これからのクラウド基盤を支えるIntel SDI Solutionとして、インテルスケールデザインを推進→リソースをプール化することで必要に応じて構成要素の変更が可能
###▼感想
個人的にあまり目新しい内容ではなかったです。
これまではAmazonとの協業が目立ってきたインテルですが、他のクラウドプラットフォームにも手を伸ばしてきたという感じなんですかね。
##総務省「ICTイノベーション創出チャレンジプログラム(I-Challenge!)」
総務省北海道総合通信局
情報通信連携推進課長
竹内 友宏 氏
野村総合研究所(I-Challenge!業務支援機関)
コーポレートイノベーションコンサルティング部
主任コンサルタント
栗生澤 亜希 氏
###▼概要
・ベンチャー企業向けの支援事業であるI-Challengeのご紹介
・詳しくはホームページをご覧ください(ってお話しされてました)
###▼総務省の野望
####Mission
世界で最もアクティブな国になる
####Vision
破壊的イノベーション創出のフロントランナーへ
####Action
・異能vation
→個人がターゲット
・I-Challenge
→ベンチャー企業がターゲット
###▼I-Challenge採択のポイント
・技術的優位性がある
・市場の広がり(ビジネス性)が見込める
・POCステージ(実証段階)にある
###▼これまで採択された内容
・Smart Drive事業
→車の健康診断的な。保険会社などで活用され始めている。
・農作物栽培支援最適化システム事業
→安価なセンサーでできるのがポイント
・ヒフミル
→あまりいない皮膚科医が遠隔診断できるのがポイント
#■出展
##□バスキタ
・スマホ、ガラケーで、バスの運行状況(現在地等)をリアルタイムで確認できるシステム
・旭川で2016年4月運用開始
・札幌では実証実験中
・札幌はバス会社一社のみで、全バス会社対応したらいいですよねーって話したら、諸々の事情があるそうです...
・Webベースのシステムで、利便性考えるとスマホアプリの方がいいような
##□インテル
・CPUで並列処理を極めることでGPUに対抗するんですというお話しが聞けました
#■全体を通して
・昨年と比べると
- AI(ディープラーニング、機械学習)の台頭が目立つ。去年は全くなかったと言ってもいいかも
- ワークスタイル変革も相当の躍進ぶり。昨年はMicrosoftだけだったような。ということは...Microsoftがそれだけ先に行っているということか
- クラウド、ビッグデータそのものの話はだいぶ少なくなって、それをどうサービスとして使っていくかという話にシフトしている感
・全く無関係の二人の方から、情報格差を武器にしている人の活躍の場はどんどんなくなっていくという話しが出てきたのが印象的
以上