他大学と交流して感じたアジャイルの学び
こんにちは。2/22に岩手県立大学で行われた「enpit-ws in Iwate」に行ってきたので、報告がてら、アジャイル開発について感じたことを記します。
ワークショップについての詳細は↓のリンクから
アジャイルワークショップに参加し、実際に他大学の学生たちとenPitについて意見交換を行うことで、アジャイル開発についての知識を深めることができました。特に、筑波大学のenPitの質の高さを知ることができたと感じています。
他大学のプロダクト
ワークショップには、岩手県立大学をはじめとして、会津大学やはこだて未来大学等10校近くの大学から約15チームが参加していました。中でも特に目を引いたプロダクトは、埼玉大学の「DISTIME」と室蘭工業大学の「室蘭まもるくん」でした。DISTIMEはプライバシーに配慮したzenlyのようなソリューションで、室蘭まもるくんは防災ハザードマップを利用しやすいアプリケーション形式に落とし込んだソリューションで、両者ともに非常に高い完成度でした。私たちの作成したプロダクトと比べると、圧巻の技術力というような感じでした。
しかし詳しく話を聞いてみると、アジャイル開発というよりも、ウォーターフォールに近い手法で開発を行っており、個人の技術力や、マンパワーに頼っている印象を持ちました。これは他の開発グループにもあてはまり、技術の高さや完成度は目立つものの、アジャイルワークショップに対して機能の説明が過多になっており(まあ、時間がなかったこともありしかたないのですが)、アジャイル開発とソリューションの完成度の両立にはテクニックが必要という印象でした。
更に話を聞いてみると、他大学では、ソリューションが動く形式になったチームが少なかったとのことなので、開発自体がかなり高いハードルなのかなという印象を受けました。
筑波大学enpitの特徴
他大学の取り組みを拝見した筑波大学の特徴は以下の2点です。
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技術力が高い
筑波大学では約10チームが開発を行っていましたが、短い時間にも関わらず、完成(もしくは動くソリューション)させているチームがほとんどだった印象です。他大学では、ログイン画面のみの実装にとどまっているというところもあり、筑波大学生のすばらしさを感じました。
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アジャイルに力を入れている
他の大学では「ソリューションの開発」に力を入れているチームがおおく、そのために残業やハードワークをしているところが多かったです。筑波大学enpitでは、カリキュラム上振り返りやAMFを重視しているため、プロダクトの価値を検証するという点で、アジャイル的な価値観を身に着けやすかったと感じます。特に私たちのチームは、「時間は有限」というように考え、機能や実装を絞って最終発表に取り組んだ点が非常に良かったのだなという印象を受けました。アジャイルの定義に沿って、機能については妥協する必要があり、そのためにはソリューション自身の見直しも必要であるということを学びました。
上記の2点に共通して言えることは、筑波大学enPitは他の大学と比較してとても良いカリキュラムで作られているということです。文部科学省の取り組みの枠から外れたにも関わらず、これまで手厚いアジャイルの指導が受けられる筑波大学enPitはとても有意義なものだと思います。特に春の事前学習は開発に必要な知識を自ら吸収できるうえに、メンターが様々な取り組みを進んで行ってくれるため、開発未経験の私でも有意義なアジャイルライフを送ることができたと感じています。
また、そのような手厚いカリキュラムと最高のメンバーに恵まれ、チーム開発賞を獲得することができました。皆さんありがとうございました。