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QGISプラグイン開発におけるQActionのsetWhatsThisについて

Last updated at Posted at 2023-06-09

環境

  • QGIS 3.28 LTR

QGISプラグインにおけるQActionのsetWhatsThisについて

QGISのプラグインのサンプルコードを見ていると、QAction オブジェクトの setWhatsThis() という関数を呼び出している例が見られます。

QGIS公式ドキュメントのサンプルコードでも以下のように呼び出されています。

mainPlugin.py
  def initGui(self):
    # create action that will start plugin configuration
    self.action = QAction(QIcon("testplug:icon.png"),
                          "Test plugin",
                          self.iface.mainWindow())
    self.action.setObjectName("testAction")
    self.action.setWhatsThis("Configuration for test plugin")
    self.action.setStatusTip("This is status tip")
    self.action.triggered.connect(self.run)

しかし、上記のような処理で作成したプラグインのアイコンをQGISのGUI上でマウスホバーして表示されるのは QAction の引数で指定した Test plugin の文字列で、setWhatsThis() で指定した Configuration for test plugin の文字列は確認できません。

mousehover.png

PyQtのドキュメントを参照すると、setWhatsThis() で指定した文字列は What’s This? モードに移行することで確認できるようです。

ただ、QGIS 3.28 LTRのインターフェイスで確認する限り、この What’s This? モードに移行する機能は提供されていないようです。調べてみると、以前はヘルプメニューに存在していたものの、setWhatsThis() による説明を記載している機能が少なかったため、このメニューは削除されたようです。

なので、QGISのプラグイン開発においては基本的に setWhatsThis() は使用しないことで問題なさそうです。

参考:Pythonコンソールを使用して What’s This? モードに移行する方法

QGISのインターフェイス上では What’s This? モードに移行する方法は提供されていませんが、Pythonコンソールを使うことで呼び出しが可能です。

QGISのPythonコンソールを開き、以下の関数を呼び出します。

QWhatsThis.enterWhatsThisMode()

すると、What’s This? モードに移行してカーソルが変化します。

console.png

この状態でプラグインのアイコンをクリックすることで、setWhatsThis() のテキストの表示が可能です。

whatsthis.png

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QGISのプラグインの実装例をこちらの記事で紹介しています。

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