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Databricks の Mosaic AI Playground に Agent Evaluation が統合されたみたいなので動かしてみる

Last updated at Posted at 2024-09-29

はじめに

株式会社NTTデータ デジタルサクセスソリューション事業部 で Databricks や AWS を推進している nttd-saitouyun です。

これまで、Databricks の Mosaic AI Playground や MLflow によるLLMの評価などを記事として複数書いてきました。

いつも通り、Playground を使っていたところ、UIがアップデートされて機能が追加されているようだったので記事にしてみます。9/30時点でまだリリースノートには載っていないようです。

アップデートについて

いつも通り、Playground から LLM と会話していました。。。
image.png

いつも通り回答が返ってきたと思いきや・・・・・

image.png

なんと、機能が追加されていました!

AI Judge

下側の赤枠から見ていきます。表示項目を開いてみます。

image.png

Mosaic Agent Evaluation の LLM Judge 機能が統合されているようです。右下から無効にすることもできそうです。

QAに対する安全性と質問に対する回答の関連性を評価してくれるようです。

Notebook へ Export

上側の赤枠を次に見てみます。Notebookアイコンをクリックしてみると、、、

image.png

クリックしたタイミングで、ノートブックが生成されました。

中身を見てみると Agent Evaluation を実行するノートブックのようです。このノートブックを元により高度な評価や MLflowエクスペリメントとして評価結果を記録することができそうです。

評価用ノートブックの内容

それでは、ノートブックの内容を見ていきます。コードの実行は「サーバレス」コンピュートで行います。

ライブラリのインストール

Agent Evaluation に必要なライブラリをインストールしています。

image.png

日本語訳も載せておきます。

これは、エージェント評価を使用してエージェントの品質を測定したプレイグラウンドセッションのノートブックバージョンです。以下が含まれています:
あなたが入力したリクエスト それらのリクエストに対してエージェント評価を実行するために使用されたコード このノートブックを使用して、評価データセットのリクエストを編集したり、エージェントの異なるバージョンで評価を実行したりすることができます。その際、mlflowを活用して計算された品質指標を追跡します。

エージェントの定義

エージェントの定義を行なっています。エージェントとして動かす LLM は、Playground で指定したLLM(のエンドポイント)と同様のものが指定されています。

image.png

日本語訳は以下の通りです。

エージェントエンドポイント
以下で、endpointはプレイグラウンドで使用したモデルサービングエンドポイントです。agentは、レスポンスを取得するためにエンドポイントを呼び出す関数です。

注意:これらのリクエストを別のエージェントに対して実行したい場合、agentはサービングエンドポイント("endpoints:/...")、UCモデル("models:/...")、MLflowに登録されたモデル("runs:/...")、または単にエージェントを呼び出す関数であることができます。これらのオプションについての詳細は、エージェント評価のドキュメントで確認できます。

リクエストの仕方

こちらはコードはありません。説明のみです。リクエストの仕方は、シングルターンとマルチターンの2つあるようです。今回はシンプルな「シングルターン」で動かして見ます。

image.png

日本語訳は以下の通りです。

リクエスト
エージェント評価は以下のいずれかの方法で使用できます:

  1. 会話の各ターンを個別に評価する
  2. 複数ターンの会話の最終ターンを評価する

あなたのリクエストを使用して、以下で両方のオプションを示します。単一ターンと複数ターンの質問を混在させた評価データセットを作成することも可能です。リクエストのスキーマについては別途参照してください。

注意:エージェント評価では、エージェントの回答を正解と比較することができます。これにより、エージェントの回答の正確性や関連性をより詳細に分析することが可能になります。
正解を提供しない場合でも、エージェント評価は依然として有用です。この場合、エージェントの応答の一貫性、明確さ、適切さなどの側面を評価することができます。
評価データセットを作成する際は、テストしたい様々なシナリオや質問タイプを含めることが重要です。これにより、エージェントの性能を幅広い状況で測定し、改善が必要な領域を特定することができます。
また、評価結果を定期的に確認し、エージェントの性能の変化や改善を追跡することをお勧めします。これは、エージェントの継続的な開発と最適化に役立ちます。

シングルターン

Playground で質問した内容がリクエストとして記載されています。オプションで期待結果を追加することもできます。また、複数の質問をすることもできます。

image.png

日本語訳は以下の通りです。

単一ターン
以下のスニペットは、あなたのリクエストを単一ターンの質問を含む評価データセットに変換します。つまり、各質問は互いに独立してエージェントに送信されます。

「Databricks とは?」期待結果として、マニュアルの以下の記載を期待結果としておきます。

image.png

最終的に以下のリクエストを定義しました。

image.png

Agent Evaluation の実行

ここまでに設定してきた内容で評価を実行します。

image.png

問題なくコードが実行されました。

マルチターン

シングルターンの下に以下のコードがありますが、リクエストの仕方が違うだけであるため割愛します。

image.png

image.png



これで、評価用のノートブックは以上です。

Agent Evaluation の確認

Agent Evaluation の実行はMLflowエクスペリメントとして記録されています。ノートブックの出力にもリンクがあるため直接結果に飛ぶこともできます。

image.png

評価結果の確認

LLM Judge によって各回答が「合格」であると評価されていることがわかります。

image.png

「Request」のリンクを開くとより詳細な内容を見ることができます。

評価結果の比較

各質問と回答、その評価結果、根拠を一覧で見ることもできます。

image.png

おわりに

これまで記事で書いてきたことが、簡単に実現できるようになって驚きました!

この機能により、LLM の精度評価やプロンプトエンジニアリングが捗るのではないでしょうか。また、QAのセットの部分だけ修正すればいいのでコーディング不要な点も響く人が多そうです


生成AIの活用はQAとその「評価」までセットで行う必要があるので、このような機能はありがたいですし、LLMの活用基盤として「あるべき姿」ではないかと思います!


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