はじめに
株式会社NTTデータ デザイン&テクノロジーコンサルティング事業本部 の nttd-saitouyun です。
6月26日~29日にサンフランシスコで開催されたDatabricks主催のData + AI Summit 2023(旧Spark + AI Summit)にSpeakerとして参加しました。
そして、来年の Call for Presentations(登壇の募集)も始まっています。
日本からの登壇者はまだ少ないようなので、登壇するまでの流れや私が準備したことをまとめようと思います。Data + AI Summit をはじめとしたグローバルカンファレンスで登壇しようと考えている方の参考になれば幸いです。
カンファレンス(Data + AI Summit 2023)の概要
以下にカンファレンスの概要を示します。詳細はURLを参照ください。
- 主催:Databricks
- 概要:データ、分析、AI コミュニティのグローバルプレミアイベント。業界リーダーのビジョナリーによる基調講演、テクニカルセッション、ハンズオントレーニング、ネットワーキングなどを実施。
- 開催日:2023年6月26日~29日
- 場所:サンフランシスコ
※Data + AI Summit 2024 の開催日は、6月10日〜6月13日となっています。
前提
- 当時の日本でのイベントでの登壇経験は6回。グローバルカンファレンスでの登壇経験はない。
- 英語力はTOEICの800点後半を数年前に取っているレベルで、何とかコミュニケーションができるというレベル。英会話の経験は少なく、スピーキングは苦手意識あり。
- 登壇資料は日本で登壇した資料をベースに内容を修正し、英語化。
CfP募集開始から提出まで
Call for Presentations(以下、CfP)の内容や準備のポイントについて記載します。本書の内容は2023年の情報であるため、変わる可能性があることに注意してください。
CfPについて
- 募集期間:12月初旬頃〜1月13日
- 記入項目は以下を参照:
記入項目(*は必須) | 文字数/選択肢 |
---|---|
プレゼンテーションのタイトル* | 〜255文字 |
プレゼンテーションの概要* | 〜1,800文字 |
プレゼンテーションの難易度* | - Beginner - Intermediate - Advanced |
セッション時間* | - 15分:Lighting Talk - 40分:Breakout Session - 90分:Technical Deep Dive |
アップロードしたいスライド | ファイルをアップロード |
共有したいデモノートブックのURL | URLを入力 |
プレゼンテーショントラック* | - Data Warehousing, Analytics, and BI - Data Engineering - Data Governance - Data Lakehouse Architecture - Data Sharing - Data Strategy - Data Streaming - DSML: ML Use Cases / Technologies - DSML: Production ML / MLOps - Research |
コンテンツの業界の選択* | 以下から2つまで選択 - Education - Energy and Utilities - Enterprise Technology - Financial Services - Health and Life Sciences - Manufacturing - Media and Entertainment - Professional Services - Public Sector - Retail and CPG, Food - Travel and Hospitality |
コンテンツの扱っている技術領域* | 以下から3つまで選択 - Data / Data Engineering - Data Analytics, Visualization and BI - Languages - Cloud / Cloud Data - Machine Learning / Deep Learning / Data Science |
あなたの投稿を他のイベントやウェビナーで使用することに興味がありますか?* | Yes/Noを選択 |
過去のプレゼンテーションの動画またはプレゼンテーションのショートビデオ* | URLを入力するか、動画をアップロード |
講演者の略歴* | 以下の情報を入力 - 役職 - 写真 - 略歴 |
※Data + AI Summit 2024 は1月5日が提出期限です。2023年より早いのでご注意ください。
CfPの入力内容ついて
入力した内容は審査だけでなく、セッションページに下記のように反映されます。(下の画像は私のセッションページのキャプチャです。)
また、参加者がセッションを探す際の条件としてする項目になります。
個人的に一番重要な項目は「セッション時間」だと思います。おそらく、セッション時間で枠数が決まっていたり、この後の準備の大変さに関わってきます。
2023年のセッション時間別のセッション数を数えてみました。(目検なので正確性はご容赦ください。)
- Lighting Talk(15分):51セッション
- Breakout Session(40分):240セッション
- Technical Deep Dive(90分) :0セッション
Breakout がメジャーのようです。あくまで推測ですが、準備が大変そうだからといってLTで申し込むのは難易度が高いのかもしれません。
CfPの準備のポイント
準備は12月から開始しましょう。提出物(スライドやプレゼンテーションの動画)は英語である必要があり、早めの準備が重要です。
提出物が英語であり、動画まで撮らないといけないので準備に時間がかかります。筆者はタイトルや概要の提出だけだろうと高を括っていたら痛い目を見ました。
※と書きながら、12月後半の投稿となってしまい申し訳ありません。本当は7月には投稿する予定だったのですが・・・
スライドの準備
スライドはDeepLで英語化し、Grammarlyなどのツールで表現を確認し、最後は自分で表現の修正などを行いました。
このとき、スピーカーノートの英語化も忘れないようにしましょう! 読み方がわからない、発音の自信のない単語をリストアップしておくと後続のプレゼンテーションがスムーズになります。
また、英語に変換すると文字数が多くなります。縦長のオブジェクトは見栄えや表現の修正をせざるを得なくなります。機械翻訳を活用するとはいえ、それなりに時間はかかるものと考えておいてください。
しかし、あまり時間がなかったので、70点くらいの出来で提出する形になってしまいました。
プレゼンテーション動画の準備
次に、プレゼンテーションの動画の準備です。元ネタである日本語のスライドが45分〜60分の長さだったため、フルで英語のプレゼンテーションをする準備をするのは非常に時間がかかると判断し、要点をサマリして15分〜20分にまとめ直しました。
動画を撮り始める前に、苦手な単語の発音を確認しておきましょう。
データ分析基盤の英語である「data analysis platform」の発音が意外と難しかったり、「exactly」「experience」は「エグザクトリー」「エクスペリエン」ではなく「イグザクトリー」「イクスピリエンス」であることに後で気がつき撮り直しをしたり、四苦八苦しました。
動画の作成は以下の流れで実施しました。動画編集でスムーズにプレゼンテーションできているように見せるのが重要です。
- Teamsで1人会議を開く。
- プレゼンテーションを録画。このとき、噛んだり、発音がイマイチの場合は少し時間を空けてやり直す。
- 動画を編集。失敗した部分を切り取ったり、間の編集を行う。
補足
その他の補足情報は以下のとおりです。
- 略歴は後で正式に更新するタイミングがあるので、このCfP提出時に完璧に仕上げる必要はないです。また、文字数の制限がないため、分量も悩みますが、正式に更新するタイミングで500文字が目安と案内が来るため、最初から500文字を目安にするとよいと思います。
- 概要は小規模な修正であればオーガナイザーに連絡することで可能です。私は英語の言葉使い(Wording)を修正させていただきました。
CfP審査期間
1月中旬に締め切ってから、3月末までは審査期間になります。応募数が多い場合は、審査期間が伸びるケースもあるようです。私の場合は4月の1週目に結果が来ました。
CfP結果通知
提出したCfPが受け入れらると以下のメールが届きます。
実際には、このメールが届く前にイベントのセッション一覧に自分のセッションが掲載されました。 結果が出る時期になったら、毎日セッション一覧を見るといち早く気がつけるかもしれません。(モヤモヤすると思いますが)
その後、スピーカー向けのサイト(Speaker Resouce Center)へアクセスし、登壇の準備を進めていく形になります。
おわりに
今回はCfPの応募から登壇が決定するところまでをご紹介しました。
本記事がグローバルカンファレンスに応募する流れを理解する助けになれば幸いです。
後半は、登壇の準備(資料の作成、プレゼンテーションの練習)や発表当日について引き続き実体験をご紹介していきます!
仲間募集
NTTデータ デザイン&テクノロジーコンサルティング事業本部 では、以下の職種を募集しています。
1. クラウド技術を活用したデータ分析プラットフォームの開発・構築(ITアーキテクト/クラウドエンジニア)
クラウド/プラットフォーム技術の知見に基づき、DWH、BI、ETL領域におけるソリューション開発を推進します。https://enterprise-aiiot.nttdata.com/recruitment/career_sp/cloud_engineer
2. データサイエンス領域(データサイエンティスト/データアナリスト)
データ活用/情報処理/AI/BI/統計学などの情報科学を活用し、よりデータサイエンスの観点から、データ分析プロジェクトのリーダーとしてお客様のDX/デジタルサクセスを推進します。https://enterprise-aiiot.nttdata.com/recruitment/career_sp/datascientist
3.お客様のAI活用の成功を推進するAIサクセスマネージャー
DataRobotをはじめとしたAIソリューションやサービスを使って、 お客様のAIプロジェクトを成功させ、ビジネス価値を創出するための活動を実施し、 お客様内でのAI活用を拡大、NTTデータが提供するAIソリューションの利用継続を推進していただく人材を募集しています。4.DX/デジタルサクセスを推進するデータサイエンティスト《管理職/管理職候補》
データ分析プロジェクトのリーダとして、正確な課題の把握、適切な評価指標の設定、分析計画策定や適切な分析手法や技術の評価・選定といったデータ活用の具現化、高度化を行い分析結果の見える化・お客様の納得感醸成を行うことで、ビジネス成果・価値を出すアクションへとつなげることができるデータサイエンティスト人材を募集しています。ソリューション紹介
Trusted Data Foundationについて
~データ資産を分析活用するための環境をオールインワンで提供するソリューション~https://enterprise-aiiot.nttdata.com/tdf/
最新のクラウド技術を採用して弊社が独自に設計したリファレンスアーキテクチャ(Datalake+DWH+AI/BI)を顧客要件に合わせてカスタマイズして提供します。
可視化、機械学習、DeepLearningなどデータ資産を分析活用するための環境がオールインワンで用意されており、これまでとは別次元の量と質のデータを用いてアジリティ高くDX推進を実現できます。
NTTデータとDatabricksについて
NTTデータは、お客様企業のデジタル変革・DXの成功に向けて、「databricks」のソリューションの提供に加え、情報活用戦略の立案から、AI技術の活用も含めたアナリティクス、分析基盤構築・運用、分析業務のアウトソースまで、ワンストップの支援を提供いたします。TDF-AM(Trusted Data Foundation - Analytics Managed Service)について
~データ活用基盤の段階的な拡張支援(Quick Start) と保守運用のマネジメント(Analytics Managed)をご提供することでお客様のDXを成功に導く、データ活用プラットフォームサービス~https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/tdf/tdf_am
TDF-AMは、データ活用をQuickに始めることができ、データ活用の成熟度に応じて段階的に環境を拡張します。プラットフォームの保守運用はNTTデータが一括で実施し、お客様は成果創出に専念することが可能です。また、日々最新のテクノロジーをキャッチアップし、常に活用しやすい環境を提供します。なお、ご要望に応じて上流のコンサルティングフェーズからAI/BIなどのデータ活用支援に至るまで、End to Endで課題解決に向けて伴走することも可能です。
NTTデータとSnowflakeについて
NTTデータでは、Snowflake Inc.とソリューションパートナー契約を締結し、クラウド・データプラットフォーム「Snowflake」の導入・構築、および活用支援を開始しています。 NTTデータではこれまでも、独自ノウハウに基づき、ビッグデータ・AIなど領域に係る市場競争力のあるさまざまなソリューションパートナーとともにエコシステムを形成し、お客さまのビジネス変革を導いてきました。 Snowflakeは、これら先端テクノロジーとのエコシステムの形成に強みがあり、NTTデータはこれらを組み合わせることでお客さまに最適なインテグレーションをご提供いたします。NTTデータとInformaticaについて
データ連携や処理方式を専門領域として10年以上取り組んできたプロ集団であるNTTデータは、データマネジメント領域でグローバルでの高い評価を得ているInformatica社とパートナーシップを結び、サービス強化を推進しています。NTTデータとTableauについて
ビジュアル分析プラットフォームのTableauと2014年にパートナー契約を締結し、自社の経営ダッシュボード基盤への採用や独自のコンピテンシーセンターの設置などの取り組みを進めてきました。さらに2019年度にはSalesforceとワンストップでのサービスを提供開始するなど、積極的にビジネスを展開しています。これまでPartner of the Year, Japanを4年連続で受賞しており、2021年にはアジア太平洋地域で最もビジネスに貢献したパートナーとして表彰されました。
また、2020年度からは、Tableauを活用したデータ活用促進のコンサルティングや導入サービスの他、AI活用やデータマネジメント整備など、お客さまの企業全体のデータ活用民主化を成功させるためのノウハウ・方法論を体系化した「デジタルサクセス」プログラムを提供開始しています。
NTTデータとAlteryxについて
Alteryxは、業務ユーザーからIT部門まで誰でも使えるセルフサービス分析プラットフォームです。 Alteryx導入の豊富な実績を持つNTTデータは、最高位にあたるAlteryx Premiumパートナーとしてお客さまをご支援します。導入時のプロフェッショナル支援など独自メニューを整備し、特定の業種によらない多くのお客さまに、Alteryxを活用したサービスの強化・拡充を提供します。