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MLflow LLM Evaluate:mlflow.metrics.latency() で ValueError が発生した時の対処方法

Last updated at Posted at 2024-08-25

はじめに

株式会社NTTデータ デジタルサクセスソリューション事業部 で AWS や Databricks を推進している nttd-saitouyun です。

MLflow LLM Evaluate で LLM を評価する記事を投稿しました。

その中で、少しハマったところがあったので本書にまとめておきます。

MLflow LLM Evaluate のメトリクスのカスタムリストを使用する

mlflow.evaluate の extra_metrics 引数にメトリクスのカスタムリストを指定できます。マニュアルはこちらのページに記載があります。

このページに記載の通り、追加のメトリクスの使用にはいくつかのライブラリの事前インストールが必要である点、ご注意ください。

image.png

私は、ランタイム 15.3 ML を使っていましたが、textstat、rouge-score が不足していました。以下のコードでインストールできます。

%pip install textstat rouge-score
dbutils.library.restartPython()

発生した事象

MLflow LLM Evaluate で追加のメトリクスを設定してみようと思い、Question Answering Metricsすべてのメトリクスを extra_metrics 引数に指定してみました

with mlflow.start_run() as run:    
    results = mlflow.evaluate(
        model = f"endpoints:/{endpoint}",
        data = eval_data,
        targets = "ground_truth",
        model_type = "question-answering",
        inference_params = {"max_tokens": 128, "temperature": 0.0},
        extra_metrics = [
            mlflow.metrics.exact_match(),
            mlflow.metrics.rouge1(),
            mlflow.metrics.rouge2(),
            mlflow.metrics.rougeL(),
            mlflow.metrics.rougeLsum(),
            mlflow.metrics.toxicity(),
            mlflow.metrics.token_count(),
            mlflow.metrics.latency(),
        ],
    )

すると、mlflow.evaluate の実行で以下のエラーが発生しました。

ValueError: Module inputs don't match the expected format.
Expected format: {'predictions': Value(dtype='string', id='sequence')},
Input predictions: 0 MLflow is an open-source platform designed to ...

原因の特定

追加したメトリクスが悪さをしていると思い、1つ1つコメントアウトして確認したところ、mlflow.metrics.latency() をコメントアウトすると正常にコードを実行できました。

一方で、以下の記事で、評価対象のモデルがモデルサービングエンドポイントではなく、カスタム関数である場合は同条件でこの事象が発生しないことがわかりました。

よって、本事象は、以下の条件で発生していることがわかりました。

  1. 評価対象のモデルとして「モデルサービングエンドポイント」を指定している
  2. mlflow.metrics.latency() を追加メトリクスとして指定する

対処方法

mlflow.metrics.latency() をカスタム関数では使えて、モデルサービングエンドポイントで使えないのは、状況的に不具合の可能性が高いと思い、MLflow のバージョンを上げてみたところ、事象は解決しました

具体的には、ランタイムを 15.3 ML から 15.4 ML に上げました。以下の表から MLflow のバージョンを 2.13.1 以上にしておけば事象は発生しなくなりそうです。

Databricks Runtime mlflow-skinny のバージョン
15.3 ML 2.11.3
15.4 ML 2.13.1

おまけ:不具合の調査

MLflow のリリースノートをさらっと見ましたが、具体的な修正に関する言及は見当たりませんでした。なので、Small bug fixes and documentation updates で軽微な修正として取り込まれていそうです。

コードまでは見ていないですが、バージョン 2.12.1 (2024-04-17) の Small bug fixes and documentation updates で修正されている #11692 Fix issue with mlflow.evaluate() with latency metric enabled が内容的に怪しそうです。実際に MLflow のバージョンを 2.12.1 にしたら事象は発生しないくなりましたし。

まあ、あまり時間かけても意味がないので深追いはしないでおきます。

おわりに

同じようにハマってしまった人のお役に立てば幸いです!

Databricks を使っている場合、ランタイムは定期的に最新化しましょう!
最新機能は、不具合の修正が数多く取り込まれているので、余計なポイントでつまずかずに済みます。

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