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Amazon QuickSight Roadshow 東京を振り返る

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はじめに

株式会社NTTデータ デザイン&テクノロジーコンサルティング事業本部の@nttd-kashiwabarayです。
8月4日に開催されたAmazon QuickSight Roadshow 東京に行ってきたので、ポイントに絞って振り返りを実施させていただきます。

Amazon QuickSight Roadshow 東京(概要)

QuickSightRoadshow1.jpg
8月4日にAWS ジャパン目黒オフィスで、以下URLのアジェンダで開催されました。アジアですでに9回開催されているとのことですが、今回の東京が一番規模が大きいとのこと。朝の受付から長蛇の列となっており、200名以上入れる会場が満員となっておりました。
https://poweredbyquicksight-tokyo.splashthat.com/

オープニングセッション、キーノートセッションでご登壇をされたQuickSightシニア事業開発マネージャーの伊東さんとも会話させていただいましたが、本イベントは物理開催にこだわったとのことで、大盛り上がりのイベントでした。

特に今回のイベントで注目だったのは、今後のアップデートに関するセッションGenerative BIでした。前者については、「今後リリースをお約束するものではない」という前提のもと、現在開発している機能のご紹介がありました。AWSさんのイベント等で今後のアップデートを紹介するセッションは非常に珍しいと思います。ブログ掲載はNGとのことでしたので、内容を紹介できないのは残念ですが、Authorにとっても、Readerにとっても、全ユーザにとってワクワクするアップデートばかりだったので、今後のアップデートにも要注目です。このあたりの内容を聞けるのもイベント参加者だけの特権ということで、今回参加されなかった方はぜひ次回は参加いただければと思っています。

Amazon QuickSight の最新アップデートを総まとめ!

QuickSightのアップデート情報もブログ等から追っていたつもりでしたが、去年だけで100以上のアップデートがリリースされているとのことで、見逃していたアップデート等の情報もありましたので、こういったイベントで話を聞くことはいいことですね。

フリーフォームやテキストボックスなどのビジュアライズ、フィールドの配色を統一化できるなどビジュアライズの向上のアップデートやAsset as code、データセットのバージョン管理やノーコードな1クリック組み込みなどユーザの利便性が上がるアップデートが多く発表されています。

また、CUR(Cost Usage Report)もこれまでより細かい粒度で把握することが可能になりました。
・ ユーザー単位
・ 作成者/管理者別
・ 閲覧者のユーザ/セッション単位
・ 匿名セッション
・ アラートやPaginated Reportsコストのダッシュボード単位

これまでもログを解析することで、ユーザの活用状況を把握することができましたが、コスト観点でもユーザの活用状況を把握することができるようになりました。

データ活用を推進する上ではユーザの活用状況の把握は必須となるので、ぜひ本機能も確認しておきたいところです。

CURをAmazon QuickSight に取り込んで視覚化する方法は以下に紹介されておりますので、合わせてご確認ください。
https://repost.aws/ja/knowledge-center/quicksight-cost-usage-report

QuickSight のポテンシャルを引き上げる SageMaker Canvas 連携で実現するノーコード予測分析

本セッションでは2つのデモを交えながら、SageMaker Canvasを活用してノーコードで予測分析を実施し、予測結果をシームレスにQuickSightに連携し、QuickSightで可視化することにより、意思決定を迅速におこなうことが可能となります。
※SageMaker Canvasの予測結果を、QuickSight データセットとして共有できるようになりました(SageMaker Canvas上で「Send to Amazon QuickSight」リンクが追加され、シームレスに連携が可能になりました)。

BI における生成 AI(Generative BI)

■Generative AI
今回の主題ではないため、詳細は割愛しますが、AWS社のこれまでの取組みやAmazon Bedrock、Amazon SageMaker JumpStart、Amazon CodeWhisperer、Amazon Titanといったサービスの説明がありました。

このセッションの中では、「Why AWS?」に対して、短期的な生成AIのお試しから、長期的に生成AIを事業の差別化につなげるためのポイントとして、「品揃え」、「価格」、「利便性」を挙げておりました。

まさに我々のチームでもAWSにて生成AI環境を構築しておりますが、AWSで構築する意義はこのポイントにあると考えております。現状は特定の基盤モデルの活用が進んでいる形にはなりますが、将来的には画像や動画等も含めて、基盤モデルを切替ながら活用する形になると考えます。1つの基盤モデルに特化することは将来の値上げへの対応などを含めて、ベンダロックインにつながるため、柔軟性を持たせることが必要になります。
AWS社は従来よりオープンソースの活用に力を入れてきておりますし、幅広いニーズに対応しつつ、より効率的/セキュアに基盤モデルへ接続できる形になる点が強みになると捉えております。

■Generative BI
Generative BIに関しては、AWSブログで最近発表になっており、注目しておりましたが、セッションの中ではデモを含めて紹介がありました。自然言語を用いて、利用ユーザがより効率的かつスピーディーに意思決定ができるようになります。また、ガバナンスとセキュリティも意識し、エンタープライズ向けにサービスが提供されます。ただし、Qと同様にまだ日本語対応はしていないようです。

●自然言語の活用による、ビジュアル作成の効率化/高速化
・ビジュアルの作成
自然言語を用いて、数秒でビジュアルを作成することが可能です。これまでは自身で分析のビジュアルを作成してきましたが、本機能を活用することで、自然言語を用いて、作成したい分析を記述するだけで、自動的にビジュアルを作成してくれるため、Authorの作業は効率化/高速化されます。
1.-Generative-BI-Build-Visuals.gif
(出典(上記図):https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/announcing-generative-bi-capabilities-in-amazon-quicksight/)

・ビジュアルの洗練
⇒上記のようにビジュアルを作成するだけでなく、ビジュアルを修正することも自然言語を用いて簡単に実施することが可能です。ビジュアルタイプの変更や軸の変更などを簡易に実施することが可能です。
3.+Generative+BI+-+Fine-tune+Visuals.gif
(出典(上記図):https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/announcing-generative-bi-capabilities-in-amazon-quicksight/)

・計算フィールドの作成
⇒例えば昨年度対比など、しばらく利用していないと計算式を忘れてしまうということは誰しもが経験しているのではないでしょうか。ただし、この機能を活用することで、自然言語を用いて計算を記述するだけで、計算式を作成してくれます。
2.-Generative-BI-Create-Calculations.gif
(出典(上記図):https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/announcing-generative-bi-capabilities-in-amazon-quicksight/)

●視覚的に魅力的なストーリーの生成
⇒現状多くの利用ユーザの方は可視化した結果をPPT資料等で報告するケースもまだまだ多いのではないでしょうか。QuickSight の新しいストーリー機能では、利用ユーザが必要なストーリーの説明を自然言語で入力するだけで、QuickSightでストーリーを生成することができます。関連するダッシュボード・分析に加えて、説明文を作成してくれます。この説明文は長くしたり、短くしたりという修正も簡易に実施することが可能となっています。

●ガバナンスとセキュリティ
生成AIで一番気になるのはデータがLLMのトレーニング等に活用されないかどうかという点。AWS社では、Bedrock等のLLMのトレーニングにはお客様のデータを活用することはない点をこのセッションの中でも改めて強調されておりましたので、安心してサービスを活用することが出来ます。
・QuickSight のセキュリティ ルールとポリシーによる管理
・すべてのデータは顧客の AWS アカウント内に留まります
・Generative BI 機能の基礎となる LLM のトレーニングに顧客データは使用されません

その他

本イベントでは、現在としては先着でかなりレアなQuickSightのTシャツが配布されました。また団扇やシールも配布され、早速PCに貼ってみました。
QuickSightRoadshow4.jpg
QuickSightRoadshow3.jpg

また、美味しいお弁当の配布とともに、スターバックスのコーヒーやジュース、お菓子なども配布されており、リラックスしてセッションを聞くことが出来ました。
QuickSightRoadshow2.png

おわりに

re:InventやAWS Summitなど物理イベントも増えてきておりますが、やはり物理イベントはオンラインと異なり、学習効果も高いですし、セッションの内容などに関して、直接すぐにAWSご担当者の方と会話できるのも、うれしいポイントです。今月末にはオンラインでAWS Innovateも開催されるので要チェックですね。
https://aws.amazon.com/jp/events/aws-innovate/apj/

仲間募集

NTTデータ テクノロジーコンサルティング事業本部 では、以下の職種を募集しています。

1. クラウド技術を活用したデータ分析プラットフォームの開発・構築(ITアーキテクト/クラウドエンジニア)

クラウド/プラットフォーム技術の知見に基づき、DWH、BI、ETL領域におけるソリューション開発を推進します。
https://enterprise-aiiot.nttdata.com/recruitment/career_sp/cloud_engineer

2. データサイエンス領域(データサイエンティスト/データアナリスト)

データ活用/情報処理/AI/BI/統計学などの情報科学を活用し、よりデータサイエンスの観点から、データ分析プロジェクトのリーダーとしてお客様のDX/デジタルサクセスを推進します。
https://enterprise-aiiot.nttdata.com/recruitment/career_sp/datascientist

3.お客様のAI活用の成功を推進するAIサクセスマネージャー

DataRobotをはじめとしたAIソリューションやサービスを使って、
お客様のAIプロジェクトを成功させ、ビジネス価値を創出するための活動を実施し、
お客様内でのAI活用を拡大、NTTデータが提供するAIソリューションの利用継続を推進していただく人材を募集しています。
https://nttdata.jposting.net/u/job.phtml?job_code=804

4.DX/デジタルサクセスを推進するデータサイエンティスト《管理職/管理職候補》 データ分析プロジェクトのリーダとして、正確な課題の把握、適切な評価指標の設定、分析計画策定や適切な分析手法や技術の評価・選定といったデータ活用の具現化、高度化を行い分析結果の見える化・お客様の納得感醸成を行うことで、ビジネス成果・価値を出すアクションへとつなげることができるデータサイエンティスト人材を募集しています。

https://nttdata.jposting.net/u/job.phtml?job_code=898

ソリューション紹介

Trusted Data Foundationについて

~データ資産を分析活用するための環境をオールインワンで提供するソリューション~
https://enterprise-aiiot.nttdata.com/tdf/
最新のクラウド技術を採用して弊社が独自に設計したリファレンスアーキテクチャ(Datalake+DWH+AI/BI)を顧客要件に合わせてカスタマイズして提供します。
可視化、機械学習、DeepLearningなどデータ資産を分析活用するための環境がオールインワンで用意されており、これまでとは別次元の量と質のデータを用いてアジリティ高くDX推進を実現できます。

TDF-AM(Trusted Data FoundationⓇ - Analytics Managed Service)について

~データ活用基盤の段階的な拡張支援(Quick Start) と保守運用のマネジメント(Analytics Managed)をご提供することでお客様のDXを成功に導く、データ活用プラットフォームサービス~
https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/tdf/tdf_am
TDFⓇ-AMは、データ活用をQuickに始めることができ、データ活用の成熟度に応じて段階的に環境を拡張します。プラットフォームの保守運用はNTTデータが一括で実施し、お客様は成果創出に専念することが可能です。また、日々最新のテクノロジーをキャッチアップし、常に活用しやすい環境を提供します。なお、ご要望に応じて上流のコンサルティングフェーズからAI/BIなどのデータ活用支援に至るまで、End to Endで課題解決に向けて伴走することも可能です。

NTTデータとTableauについて

ビジュアル分析プラットフォームのTableauと2014年にパートナー契約を締結し、自社の経営ダッシュボード基盤への採用や独自のコンピテンシーセンターの設置などの取り組みを進めてきました。さらに2019年度にはSalesforceとワンストップでのサービスを提供開始するなど、積極的にビジネスを展開しています。

これまでPartner of the Year, Japanを4年連続で受賞しており、2021年にはアジア太平洋地域で最もビジネスに貢献したパートナーとして表彰されました。
また、2020年度からは、Tableauを活用したデータ活用促進のコンサルティングや導入サービスの他、AI活用やデータマネジメント整備など、お客さまの企業全体のデータ活用民主化を成功させるためのノウハウ・方法論を体系化した「デジタルサクセス」プログラムを提供開始しています。
https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/tableau

NTTデータとAlteryxについて
Alteryxは、業務ユーザーからIT部門まで誰でも使えるセルフサービス分析プラットフォームです。

Alteryx導入の豊富な実績を持つNTTデータは、最高位にあたるAlteryx Premiumパートナーとしてお客さまをご支援します。

導入時のプロフェッショナル支援など独自メニューを整備し、特定の業種によらない多くのお客さまに、Alteryxを活用したサービスの強化・拡充を提供します。

https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/alteryx

NTTデータとDataRobotについて
DataRobotは、包括的なAIライフサイクルプラットフォームです。

NTTデータはDataRobot社と戦略的資本業務提携を行い、経験豊富なデータサイエンティストがAI・データ活用を起点にお客様のビジネスにおける価値創出をご支援します。

https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/datarobot

NTTデータとInformaticaについて

データ連携や処理方式を専門領域として10年以上取り組んできたプロ集団であるNTTデータは、データマネジメント領域でグローバルでの高い評価を得ているInformatica社とパートナーシップを結び、サービス強化を推進しています。
https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/informatica

NTTデータとSnowflakeについて
NTTデータでは、Snowflake Inc.とソリューションパートナー契約を締結し、クラウド・データプラットフォーム「Snowflake」の導入・構築、および活用支援を開始しています。

NTTデータではこれまでも、独自ノウハウに基づき、ビッグデータ・AIなど領域に係る市場競争力のあるさまざまなソリューションパートナーとともにエコシステムを形成し、お客さまのビジネス変革を導いてきました。
Snowflakeは、これら先端テクノロジーとのエコシステムの形成に強みがあり、NTTデータはこれらを組み合わせることでお客さまに最適なインテグレーションをご提供いたします。

https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/snowflake

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