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玄関2ロックのセサミを1ボタンで解錠するIFTTTボタンを作ってみた(AWS Lambda経由)

Last updated at Posted at 2020-03-28

背景

我が家の玄関には2ロックのセサミminiがある。公式アプリ経由で解錠はできるのだが、特にWi-fiポイント経由接続とBluetooth経由接続、どっちにつながるかが微妙な距離感では通信が安定化するまでに15~20秒くらいかかることもあり、玄関の前でしばし佇まねばならず特に冬は辛い。

「では公式アプリを使わずに解錠しよう。となるとAPI叩くことになるのか」と考え、pythonistaからお手製のコードを走らせることでiPhoneから直接セサミAPIを叩く方式を取ったが、このpythonistaというやつ、重たいのか何なのか知らないがiPhone上で固まってしまうことが多く、これまた寒いのに玄関前で20秒くらいムダに佇むことが多くなった。

そこで考えたこと

セサミAPIを叩くpythonコードはpythonista運用時代に確立していたので、これをiPhoneでない環境から動作させようと思った…が、鯖持ってないし鯖買って運用とかやりたくなかったので、AWS Lambdaで動かそうと心に決めた。APIはAWS API Gatewayで作ってやればいいし。

アーキテクチャは下の通り。

Lambda to Sesame.png
(描画:https://www.draw.io/?splash=0&libs=aws4 にて)

大前提

動作させたい対象のセサミがいずれもWi-fiアクセスポイントに接続されていること。インターネットに接続してなければAPIで動作のしようがない!

やったこと

1. Sesame APIから、APIキーと2台分のセサミIDの取得

以下の公式ブログ記事を参考にしてAPIキーとセサミIDを取得しておく(これは後に書くAWS Lambdaで使用する)。今回は玄関の上下に設置した2台のセサミminiを解錠したいので、セサミIDは2台分得ておくこと。APIキーは1つでOK。

2. AWS Lambda設定

2-1. Lambda新規作成

任意の名前をつけたAWS Lambdaを作成する。なおAPI Gateway以外のAWSリソースとは関連させる必要がないので、設置する場所はVPCの外でOK。

2-2. 外部モジュールpysesame2のアップロード

Candyhouse側にあるAPIを叩いて動かすため、後にLambdaに記述するpythonコードではpysesame2という外部モジュールを使用する。しかしAWS Lambdaというのはデフォルトで動かせるモジュールの種類が少なく、またpipで外から取ってくるとかそういうことができないっぽいので予めzipファイルにしてアップロードする必要があるとのこと。

ということで、手元の環境でpysesame2ダウンロードしてきてzipにしてアップロードする。具体的な手順は次の記事を参考にしていただければOK。

2-3. Pythonコードを記述

zipファイルアップロード後のLambdaに対して、次のようにコードを記述。Pythonバージョンは割と何でもいいんでしょうけど、3.8で動いたので3.8にしときました。

from uuid import UUID
from pysesame2 import Sesame
import os

device_id_1 = UUID(os.environ['DEVICE_ID_1']) # 'DEVICE_ID_1'は後に環境変数として別窓に入力する、1台目セサミID。
device_id_2 = UUID(os.environ['DEVICE_ID_2']) # 'DEVICE_ID_2'は後に環境変数として別窓に入力する、2台目セサミID。

def lambda_handler(event, context):
    APIKey = event['apikey'] # 後にIFTTTから送られてくるJSONから、キー`apikey`のvalueを開封して変数`APIKey`に代入
    sesame_1 = Sesame(device_id_1, APIKey)
    sesame_2 = Sesame(device_id_2, APIKey)
    sesame_1.async_unlock() # 1台目解錠命令
    sesame_2.async_unlock() # 2台目解錠命令

コードが書けたらその下の「環境変数」に、次にように2台のセサミIDを1つずつ書いて保存する。

無題.png

2-4. テスト

以上までできたら画面右上の「テスト」から、テストイベントに以下のようなJSONを記述してコードをテスト。セサミ2台が解錠すれば成功。

{"apikey": "{あらかじめ取得しておいたAPIキー}"}

3. API Gateway設定

この記事を参考にしていたのですが、これの「Amazon API GatewayでLambdaのコードを外部から実行できるようにする」に書いている通り、次の2記事を参考にしてAPI Gatewayを設置して先のLambdaに関連させました。

4. IFTTT設定

Button Widgetなどを立ててトリガーにし、Webhooksから次のように設定。

項目名 設定内容
URL デプロイしたAPI GatewayのエンドポイントURL
Method POST
Content Type application/json
Body {"apikey": "{あらかじめ取得しておいたAPIキー}"}

ここまで設定してButton Widgetを叩くと、セサミが2つとも解錠しました!

動作の具合

押してから実際の解錠までにはやはり15秒くらいのタイムラグがあるのですが、玄関の前に立ってBluetooth接続が確立するまで待ってボタンをす必要もなくなったし、操作するボタンも1つになってとても幸せです。

実際使用する場面としては、まず自室を目指してマンションのエレベーターに乗り、乗ってる間にButton Widgetを押したら、目的階に到着するタイミングでちょうどセサミが開く感じです。玄関前に15~20秒立って寒い思いをすることがなくなりましたし、何よりエレベーターの扉が空いたらちょうどセサミが開く感じになるので、手に多くの荷物を持っていたり、子供を連れていたりする際にとても玄関に入るのが楽で、本当にとても幸せです!!

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