KubeCon + CloudNativeCon の2019年の動向の所感と個人的に良かったセッションの紹介
この記事は Kubernetes3 Advent Calendar の20日目の記事になります。
私は、Kuberenetesを、個人的に技術における強い関心事の1つとして考えています。
実際に、幸いなことに実際の業務の中で使う機会もあり、またKubernetesを取り巻くコミュニティの活性化や、他の会社における活用事例もどんどん増えてきていて、大きな流れがどんどんできてきているなと感じることが多くなってきました。
この記事では、私がそのように感じるようになったきっかけの1つであるコミュニティの活性化として、2019年のKube Con + Cloud Native Conにて、どんなところに、私は関心を持ったのか、また、その中でもおすすめしたいと思っているセッションをいくつかピックアップさせてもらえればと思います。
2019年の KubeCon/CloudNativeCon の動向の所感
世界の主要都市で毎2〜3ヶ月ほどの頻度で開催されているKube Con/Cloud Native Conは、以下のとおりです。
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CloudNativeDays Tokyo 2019/OpenStack Days Tokyo 2019
※KubeConという括りではないですが、Japanで開催された中では規模が大きいものであったため、挙げさせてもらっています。
私は、この中でも、KubeCon + CloudNativeCon + Open Source Summit China 2019とKubeCon + CloudNativeCon North America 2019に参加させてもらう機会がありました。それぞれについて、私が感じた外観を簡単に述べさせてもらいます。
KubeCon + CloudNativeCon | Open Source Summit China 2019
- 参加者は、3500人程。
- セッション数は、100セッション以上。Technicalセッション、deep-divesセッション、case studies など。
- Chinaの企業事例が多い。Alibabaをはじめとしたユーザ規模が世界の中でもおおきくなりつつあるサービスの事例を直接聞ける機会がありました。
- Chinaでのパブリッククラウドの市場は、日本やUSなどとはことなっているため、HUAWEI CLOUD, Alibaba Cloud, Tencent Cloud,などのパブリッククラウドサービスのシェアが多いため、これらのクラウドを利用してでのCloudNativeなサービスを作ったアーキテクチャの紹介などが多かったです。
- 英語のセッションと中国語のセッションが、50:50くらい。
- REF: A Look Back At KubeCon + CloudNativeCon + Open Source Summit China 2019
KubeCon + CloudNativeCon North America 2019
- 参加者は、12000人程。KeyNoteのときには、メインホールに8000人にいるとのことで圧巻でした。
- セッション数は、100セッション以上。Technicalセッション、deep-divesセッション、case studies などマルチトラックで種類が多かったです。
- USの企業事例が多く、Uber, Lyft, Airbnb, Spotify, eBayなど世界中でサービスを展開している企業らがCloudNatvieなアーキテクチャに変わっていくために、モノリスなシステムをマイクロサービスへと移行していた生生しい話がきけた。
- CNCFのプロダクト群のコミッターと直接会話したり、アップデート内容を説明してくれるセッションがそれぞれ設けられているので初めて知る動機でも、詳しく聞きたい動機でもどちらも満たすことができました。
- Envoy, Helm, OpenAgent などのCNCFプロダクト群が幅広く使われはじめてきているというのがCase Studiesセッションにでていてよく感じました。KubernetesをはじめとしたCloudeNativeのeco-systemが活発にまわっている証拠だとも思います。
- KubeCon + CloudNativeCon以外にも、開催1日前にDay 0として、Day Zero Co-Located Eventsが開催されていました。より特定のプロダクトの深堀りや事例を知りたい場合は、そちらに参加するのも良いかと思いました。例えば、次のようなConferenceが開催されていました。動画もYouTubeのCNCF channelで公開されています。
- EnvoyCon 2019
- Spinnaker Summit 2019
- Helm Summit 2019
- Observability Practitioners Summit 2019
- REF: KubeCon + CloudNativeCon North America 2019 Highlights: Helm 3.0 release, CodeReady Workspaces 2.0, and more!
KubeConと他のCNCF Eventsの過去の開催状況と今後の予定
- 過去開催されていたKubeCon/CloudNativeConや他のCNCF Evnetsは、こちらのThe Linux Foundattion Events - Past Events になります。
- 今後開催を予定されているKubeCon/CloudNativeConや他のCNCF Evnetsの予定は、こちらのThe Linux Foundattion Events - Upcoming Events になります。KubeCon/CloudNativeConだけですとKubeCon + CloudNativeCon Eventsが見やすいです。
個人的におすすめしたいセッションの紹介
ここでは個人的に良かったセッションを3つほど紹介させてもらいます。
私がここでピックアップさせてもらう観点としては、CloudNativeな環境でサービスを開発している側として役立ちそうだと思ったセッションをあげさせてもらいます。
Did Kubernetes Make My p95s Worse? - Jian Cheung & Stephen Chan, Airbnb
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Airbnbが、もともとはEC2/Chefでのサービスから、Kubernetesをつかってサービスに移行していったときに実際に直面したいくつかのパフォーマンスの問題について、時系列順に紹介してくれています。
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Kubernetesにおけるパフォーマンスが、今までのハードウェアやクラスター設定、コンテナの設定、など色々な観点で発生した気をつけなければならない点を深堀りしてくれていたのが、個人的には今後の開発でも参考になるだろうと思いました。
The Gotchas of Zero-Downtime Traffic /w Kubernetes - Leigh Capili, Weaveworks
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アプリを更新するとき、またはk8sクラスターノードをローテーションさせるときにスパイクが発生する問題があるのですが、いくつかの設定を追加することで解決させることができます。そのケーススタディをこのセッションでは症状と設定内容をベースに説明してくれています。
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またKubernetes特有のlifecycleの考え方や、roll outさせるときにダウンタイムを発生させないようにするための注意点を紹介してくれています。
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実際のデモもどうなるかが分かりやすく紹介してくれていました。
Cost-Effective Scheduling of a Massive Number of Containers in Kubernetes - Yuan Chen, JD.com
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セッションの動画
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JDは、JD.comがChinaの中でも有数のECサービスとして有名な企業です。その中でも世界の中で大規模なKubernetesクラスタの1つを運用しています。
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ECサービスからビッグデータや機械学習のジョブまで、幅広いワークロードをさばいていて、大規模で複雑なため、スケーラビリティと費用対効果の課題に対処するために、効率的にスケジューリングすることの必要性と対策例ここでは説明してくれていました。
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Kubernetes Clustersのリソース使用率とコスト効率を改善する方法を、色々な観点で説明してくれていました。例えば、リソース状況の監視、機械学習によるリソース割り当て、コスケジューリング 動的なスケーリング、などです。
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JDの6月18日記念セールイベント中にKubernetesプラットフォームで特需となるトランザクションをどうやってさばいたのかについても説明してくれていていました。
まとめ
- 今回、KubeCon/CloudNativeConで私が参加したものを紹介させてもらいきました。
- CloudNativeなサービスを開発している側の視点でおすすめしたいセッションを紹介させてもらいました。
- 今後より活用事例やKubernetesをとりまくコミュニティやプロダクトは増えていくと思います。そのため、その動向は引き続きキャッチアップし続けることが良いと強く思います。