CPU のパフォーマンス可視化(ビジュアライゼーション)
理解のために小咄形式でまとめました。
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登場人物
- 太郎(後輩):入社1年目の若手エンジニア。
- 花子(先輩):システムエンジニア歴3年の先輩。
場面:オフィスの開発ルーム
太郎が CPU のパフォーマンス可視化
に関する資料を見ながら、花子に質問する。
太郎:「花子先輩、CPU の使用状況を可視化
する方法って色々あるみたいですが、 どの手法がどう役立つのか
いまいち分からなくて…。」
花子:「そうね、 データを視覚的に分析すること
で、 システムのボトルネックを直感的に理解
できるのよ。 主要な可視化手法
を説明するわね。」
CPU のパフォーマンス可視化(ビジュアライゼーション)
花子:「CPU の パフォーマンスを可視化する手法
には、 4 つの主要な方法
があるの。」
- 使用率ヒートマップ
- 秒未満オフセットヒートマップ
- フレームグラフ
- FlameScope
1. 使用率ヒートマップ
花子:「使用率ヒートマップ
は、 複数の CPU コアの使用率を時系列で表示するグラフ
よ。」
-
横軸 →
時間(秒単位)
-
縦軸 →
CPU コア
-
色の濃淡 →
CPU 使用率の高さを示す
花子:「例えば htop
では、 各 CPU の使用率
をリアルタイムで確認できるけど、 時系列の傾向
までは分からないわよね。」
太郎:「たしかに! ヒートマップなら、 CPU の負荷が時間とともにどう変化するか
が直感的に分かりそうですね!」
2. 秒未満オフセットヒートマップ
花子:「秒未満オフセットヒートマップ
は、 ミリ秒レベルの CPU 負荷の変動
を視覚化する手法よ。」
-
横軸 →
時間(秒単位)
-
縦軸 →
秒未満のオフセット
-
色の濃淡 →
CPU の負荷や I/O レイテンシの変化を示す
花子:「例えば CPU のスパイク
が 特定のタイミングで発生
している場合、 秒未満レベルの精度
で可視化することで、 何が原因かを特定しやすくなる
のよ。」
太郎:「なるほど! ミリ秒単位での負荷変動
を知りたいときに使えるんですね!」
3. フレームグラフ
花子:「フレームグラフ
は、 CPU のスタックトレースを可視化する手法
よ。」
-
縦軸 →
関数のスタックの深さ
-
横軸 →
CPU 時間
-
幅の広さ →
関数の実行時間が長いほど太くなる
花子:「例えば perf
で スタックトレースを収集
して、それを フレームグラフに変換する
と、 どの関数が CPU を多く消費しているか一目で分かる
のよ。」
太郎:「ってことは、 プログラムのどこがボトルネックになっているかを探る
のに最適なんですね!」
4. FlameScope
花子:「FlameScope
は、 CPU の負荷のパターンをズームインして調査できるツール
よ。」
- 全体的な負荷のパターンを確認
- 特定のピーク部分を拡大
- 異常な CPU 使用パターンを素早く発見できる
花子:「例えば 短時間の CPU スパイク
の原因を探したいとき、 FlameScope ならピンポイントでズームインして調査できる
のよ。」
太郎:「なるほど! FlameScope を使えば、CPU スパイクの発生要因を詳細に分析できる
んですね!」
花子:「これらの 可視化手法
を 交通分析
に例えると、こんな感じね。」
-
使用率ヒートマップ →
渋滞マップ
どの道路がどの時間帯に混雑しているかを一目で把握。
-
秒未満オフセットヒートマップ →
信号の変化パターン
細かいタイミングのズレを確認し、スムーズな流れを作る。
-
フレームグラフ →
交差点の監視カメラ
どの車がどのルートを通っているかを記録し、混雑の原因を特定。
-
FlameScope →
特定の渋滞ポイントを拡大して分析
ピンポイントで混雑の原因を探し、解決策を考える。
太郎:「すごく分かりやすいです! ビジュアライゼーションを活用すれば、システムのボトルネックを発見しやすくなる
んですね!」
まとめ
花子:「CPU のパフォーマンス可視化
には、 データを視覚的に分析することで、負荷の傾向やボトルネックを直感的に把握できる
メリットがあるわ。」
太郎:「ありがとうございます! `まずはヒートマップとフレームグラフを試してみます!」
参考リンク
システムパフォーマンス関連記事の目次
システムパフォーマンス関連記事は、以下の書籍を参考に記述しています。