ディスク I/O の動作モデル
理解のために小咄形式でまとめました。
システムパフォーマンス関連記事の目次
登場人物
- 太郎（後輩）：入社1年目の若手エンジニア。
- 花子（先輩）：システムエンジニア歴3年の先輩。
場面：オフィスのホワイトボード前
太郎が ディスク I/O モデル に関する資料を見ながら、花子に質問する。
太郎：「花子先輩、ディスク I/O について調べているんですが、 ディスクのモデル って具体的にどういうものがあるんですか？」
花子：「いい質問ね！ ディスク I/O のパフォーマンス を理解するためには、 ディスクがどのようにデータを処理するか という モデル を知っておくことが大事よ。 基本的な 3 つのモデル を紹介するわね。」
ディスク I/O のどうさモデルの解説
花子：「ディスク I/O のモデル には、大きく 3 つの要素 があるの。」
- 単純ディスク（Simple Disk）
- オンディスクキャッシュ（On-Disk Cache）
- コントローラ（Controller）
1. 単純ディスク（Simple Disk）
花子：「単純ディスク とは、 基本的なディスク I/O の動作モデル を表す概念よ。」
- ディスクは I/O キューを持ち、I/O リクエストが到着すると処理を行う。
- I/O リクエストが増えると、キューにリクエストが溜まり、処理待ちが発生する。
- このモデルは、
スーパーマーケットのレジ待ちの行列に例えられるわね。
「たとえば、 顧客（I/O リクエスト）がレジ（ディスク）で順番待ちをする のと似ていて、 レジの処理が遅いと行列が伸びる のよ。」
太郎：「つまり、 ディスクの処理能力を超えるリクエストが来ると、待ち時間（レイテンシ）が増える ってことですね！」
2. オンディスクキャッシュ（On-Disk Cache）
花子：「次に オンディスクキャッシュ ね。これは、 ディスク内部に搭載されたメモリキャッシュ を指すの。」
- リードキャッシュ（Read Cache）: 直前に読み取ったデータをキャッシュし、再利用を高速化。
- ライトキャッシュ（Write Cache）: 書き込みデータを一時的にキャッシュし、後でまとめて書き込む。
「このキャッシュを使うことで、 I/O のレイテンシを削減 できるわ。たとえば、 コンビニのレジ横にある小銭トレイ みたいなものね。」
太郎：「なるほど！ 事前にキャッシュしておくことで、実際のディスクアクセス回数を減らせる んですね！」
3. コントローラ（Controller）
花子：「ディスクコントローラ は、 ディスク I/O の制御を行う専用チップ のことよ。」
- I/O スケジューリング: I/O リクエストの順序を最適化。
-
エレベータアルゴリズム: HDD の
シーク時間を最小化するための手法。 -
フラッシュ最適化: SSD の
書き込み負荷を分散するウェアレベリング。
「たとえば、 バスの運行管理システム みたいなもので、 効率的なルート を考えて、 無駄な移動を減らす のと同じよ。」
太郎：「ってことは、 ディスクの性能を引き出すために、コントローラのアルゴリズムが重要 になるんですね！」
花子：「これらの ディスクモデル を ファストフード店のオペレーション に例えると、こんな感じね。」
-
単純ディスク →
お客さんが注文して、調理待ちの行列ができる -
オンディスクキャッシュ →
ポテトや飲み物を事前に準備しておいて、注文時にすぐ渡せる -
コントローラ →
店員が注文の順番を最適化して、効率よく提供する
太郎：「なるほど！ キャッシュがあると、処理が早くなるし、オペレーションが最適化されると、全体の流れがスムーズになる ってことですね！」
まとめ
花子：「ディスク I/O の 基本モデル を理解することで、 なぜ遅延が発生するのか や どうすれば最適化できるのか を考えやすくなるわ。」
太郎：「ありがとうございます！ オンディスクキャッシュの影響 を確認するために、 キャッシュ設定を調べてみます！」
参考リンク
システムパフォーマンス関連記事の目次
システムパフォーマンス関連記事は、以下の書籍を参考に記述しています。