SaaS系負荷計測サービスまとめ
SaaS系負荷計測サービスとは
負荷試験を行う際、シナリオなどを元にHTTPリクエストを実行し結果を記録する環境を、SaaSとして提供しているサービスのこと。
一般的な負荷試験ツール(jMeter, Gatlingなど)は、実行する環境を必要とし、大規模なアクセスを行う際はそれに見合ったサーバスペックや台数を用意する必要がある。
一方、SaaSとして提供されている負荷計測サービスを利用する場合、実行環境に関する考慮は不要になる。
また負荷試験ツール単体では実現できない機能が提供されているものもあり、実行環境に関するメンテナンスコスト以外のメリットも享受可能になっている。
SaaS系負荷計測サービス情報
比較表
loader.io | Load Impact | BlazeMeter | |
---|---|---|---|
freeプラン | ○ | ○ | ○ |
シナリオフォーマット | URL指定 | Lua Script (自動生成サポートあり) |
URL指定 Taurus jMeter Gatling Locust.io Selenium |
HTMLリソース読み込み | × | ○ | シナリオ依存 |
実行リージョン選択 | - | ○ (日本有り) |
○ (日本有り) |
CircleCI連携 | ○ | - | ○ |
Jenkis連携 | ○ | ○ | ○ |
Github連携 | ○ | ○ | ○ |
Slack連携 | - | ○ | - |
Cloud Watch連携 | - | - | ○ |
New Relic連携 | ○ | ○ | ○ |
loader.io
- 1 URLに対するアクセスなどシンプルな負荷シナリオ向け
- 対象ホストに対して正当な持ち主か確認するVerification機能がある
- freeプランが1分間以内で1万リクエストとなかなか太っ腹
Load Impact
- ある程度複雑なシナリオをLuaを使ったシナリオスクリプトで記述可能
- WebページのURLを指定したシナリオ自動生成が可能
- ページレンダリング時のリソースリクエストが自動的に含まれる
BlazeMeter
- シンプルURL、jMeterやGatlingなどの主要な負荷ツールシナリオに対応
- TaurusというYAML形式で記述するシナリオフレームワークをOSSで公開
- Chrome拡張でシナリオ作成サポート
- スマホでのキャプチャ&リプレイも可能
- シナリオ実行時の帯域制限シミュレーションが可能
- 実行環境としてAWS, GCP, Azureやそれぞれのリージョンが選択可能
- お高い
その他のサービス
-
Flood IO
- Selenium or JMeter or Gatlingのシナリオが実行可能
-
Blitz
- 新規アカウント開設できないため不明
-
Apica LoadTest
- 新規アカウント開設できないため不明
SaaS系負荷計測サービス 利用状況
グローバル
- Stackshareだと、loader.io, BlazeMeter, Blitzあたりが人気
- https://stackshare.io/load-and-performance-testing
日本国内
- 聞いて回った範囲だとjMeter, Gatlingの利用実績はあるがSaaSは使用していないっぽい
- loader.io に関するブログ記事はいくつかある