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XMC10をLinuxマシンに仕立てる(2021年版)

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キーボードはその特殊な折りたたみ式というギミックのおかげでまあまあ使えるのだが、メモリーやドライブ容量があまりに少なくてWindows 10の更新もままならなくなったキングジムの「XMC10(PORTABOOK)」。ほとんど寝かしていたので断捨離してもよかったのだが、Linuxを入れればまだ使えるのではないかという思いがムクムクと湧いてきてしまったので悪あがきしてみることにした。

事前準備

ディストリビューションを選ぶ

まず最初にディストリビューションを選ぶ。情報を収集したところ、一部キーボードが入力できなくなるといった症状があることがわかった。対策はどれもDebianベースで進められているので、普通に考えればDebain系ということになる。

懐かしのRedHat系(2000年頃は使っていた)というのも考えたが、それほどLinuxに慣れていない身で情報の少ないディストリビューションに手を出すのもアレだし、最近はRaspberry Piを使う機会も少なからずあるのでDebianベースの方がまだ少しは慣れているだろう。情報量が多いのはデスクトップ系だとやはりUbuntuなので、Ubuntu系列で検討した。)

とはいえXMC10のグラフィックスやCPUパワーは今となってはかなり非力なので、フルなUbuntuではなくLubuntuやXubuntuといった軽量フレーバーを使うことを考えた。

バージョンを選択する

次にXMC10に入れるLinuxのバージョン。すでにXMC10を使い続けようというモチベーションのある人はもうそんなにいないのか、情報がそこそこネットに転がっているのは18.04LTSくらいで、20.04LTSの情報はほとんどない。ただまあ、入れるだけならなんとでもなるだろうと思って、LTSでは最新(2021年2月公開)の20.04.2でまずは試してみることにした。

行動開始

インストールを繰り返す

最初に起動してみたのはKubuntu 20.04.2。しかし何も考えずにUSBイメージを起動してみると、画面が真っ白になってしまった。しばらく見ていると、まだら模様がだんだんと表示され、それがまたゆっくりと消えていくという妙な症状である。放置しているうちに画面が消えたが、キーボードを押すと再び画面が真っ白になったので画面制御はしているような印象だ。

次にXubuntu 20.04.2のインストールイメージをUSBから起動。今度は「with Safe Graphics」を選択する。そうするとちゃんと画面が表示されてLinuxが起動した。ここでインストールしてみたが、まあ当然だろうがうまくいかない。KubuntuをUSBで起動したときと同じような症状で動かなかった。

本来はここでコンソールに切り替わるかとかセーフモード的な起動ができるのかを試すべきだったのかもしれないが、やらなかったので検証としては不満が残る結果となった。とはいえ、わざわざ動いている環境を動かない環境に戻すというのは利用者の選択肢としてはありえないかなぁというのが本音だ。

20.04.1なら動くのでは?

明らかにグラフィックス系のせいでうまく動いていないので、おそらくはカーネルに問題がある。調べてみると20.04.2はカーネルのバージョンが5.6に上がっている。一方20.04.1まではカーネルのバージョンは5.4。

実はz80oolongさんが公開されているパッチ済みのカーネルは5.4系列だ。具体的には5.4.2までパッチ済みのカーネルを公開されている。以上を鑑みるとこういうことになる。20.04.1を入れれば動くし、カーネルのビルドとかしなくても「\」「|」「_」といったプログラミングやUNIXコマンドには必須なキーも使えるようになりそうだ。

Xubuntu 20.04.1をインストール

というわけでXubuntu 20.04.1をインストールした。

インストール手順などについては記すまでもないので略す。カーネルのバージョンは5.4Genericだったので(確か)5.4.0ベースのパッチを入れた。具体的にはコンソールを起動し、以下の3つのファイルをインストール。

dpkg ーi linux-headers-5.4.0-xmc10-001+_20200106_amd64.deb
dpkg -i linux-image-5.4.0-xmc10-001+_20200106_amd64.deb
dpkg -i linux-source-5.4.0-xmc10-001+_20200106_all.deb

これでキーボードの問題は解消し、Linux端末としてXMC10が復活した。その後パッケージの更新をして20.04.2相当になったが、カーネルは更新されないので問題なく使えている。しかし考えてみたら新しい方がよかったので、5.4.2版を入れたほうがよかったかもしれない。

その後の20.04.2

USBブートで20.04.2を起動して表示ができない状態にしておき、CTRL-ALT-F1などを押してコンソールに切り替えようとしたが切り替えられなかった。となると20.04.2を入れておいて、後からカーネルを入れ替えるという作戦は成り立たないかもしれない。

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