『PMO』とか『QA」って聞き慣れないキーワードだと思います。
知ってる人は知ってるし、知らない人は全く知らないマイナーな職種で、それぞれが企業の抱えるリスクの管理や回避を目的とした職種の名前です。
聞き慣れないのは勿論マイナーな職種だからなのですが、そのマイナーでニッチな職種を、「もう少し身近になって欲しい」という想いからご紹介します。
■PMOやQAって?
PMOやQAは企業の規模や文化によって千差万別なので、先ずはIT業界でのPMOQAの一例を紹介します。
先ずPMOは、Project Management Office(プロジェクトマネージメントオフィス)の略で、プロジェクト管理を役割とする部署やチームのこと。
プロジェクト毎に配置されるプロジェクトリーダー(PL)に比べ、複数プロジェクト(or 全プロジェクト)にひとつ配置され、複数プロジェクトを対象にした管理や改善作業を役割とします。
(実際やること)
◇社内の全プロジェクト状況を可視化したりします(モニタリング)
◇危険なプロジェクトの事前検知したりします
◇危険・炎上プロジェクトのサポートしたりします
◇経営層向けにプロジェクト報告をしたりします
◇業務プロセス改善のPDCAを運営したりします
◇業務プロセスの標準化(基準つくり)なんかもしたりします
次にQAは、Quality assurance(品質保証)の略で、「モノ」や「サービス」などの品質を保証する部署やチームのこと。
製品やサービスの品質を担保するための開発サポートから、検証、リリース品質の見極めを役割とします。
(実際やること)
◇テスト計画から実施、テスト結果のレポートまでしたりします
◇リリース基準の策定と評価とかもします
◇テストの外注化やオフサイト化とかもしたりします
◇テストマネージメント全般もしたりします
◇テスト研修の講師とかもできます
◇テスト工程の改善(PDCA)なんかもしたりします
◇開発工程の改善(PDCA)なんかもしたりします
■PMOやQAのアプローチ
PMOやQAは企業の規模や文化によって千差万別・・・なのは、導入方法やアプローチも一緒です。
千差万別といっても、やり方として大きく二つに分けることができ、多くは「リスク管理」か「品質管理」に分けられているのかな?と感じています。
簡単に言うと、「リスク管理」は悪いところを把握するアプローチで、それに対して「品質管理」は良いところを守るアプローチです。
ちなみに、どちらも管理する必要があるのは勿論なのですが、どちらに「軸」を置いているか・・・ということでご理解いただきたいです。
IT業界で言うと、一定基準に達したゲームやサービスをリリースして、後から不具合を対処していくのは「品質管理」に傾いたアプローチ。
それに対して、現時点でどんな不具合が「あるか?」「潜んでいるか?」を重要視して、それが無くならないとリリースが難しい、例えば医療系や金融系などのトラブル発生が許されないサービスなどが「リスク管理」に傾いたアプローチかと認識できます。
以上を踏まえて、今回は「リスク管理」寄りのお話をしてみます。
そもそも、PMOやQAと「リスク管理」ってなんか関係あるの?と思いますよね。
PMOはプロジェクト品質を担保する業務ですが、品質を担保するということは品質を担保できない部分を知ること・・品質を担保できないリスクの所在を管理しているということに繋がります。
そしてQAもまた製品やサービス品質を担保する業務・・・なので、PMO同様に品質リスクを管理している・・・といえます。
ここまできて、ようやく本題のアプローチについて書いてみます。
PMOやQAでのリスク管理のアプローチは、最近お馴染みの「可視化」「見える化」で、リスクを数値化してモニタリングして、ボーダーラインを超えたらアラートを出すのが一般的と認識しています。
PMOでは、プロジェクトの作業プロセスに対して、QCD(品質/費用/コスト)をモニタリングして、警告したりヘルプしたりします。
QAでは、プロダクトの開発プロセスにどんなリスク要素が存在するかをモニタリングしますが、これが意外に多くて・・・・一例では、開発特性、開発メンバースキル、開発の難易度、お馴染みのバグ数などなど・・・挙げるとかなりありますので、割愛しますが、その状況に応じて警告したりヘルプしたりリリースストップしたりします。
ということで、前置きの方が長くなってしまいましたが、最後はIT業界以外でもお馴染みの「見える化」と「モニタリング」になってしまい、「知ってるよ」って思った方がいたらゴメンナサイm(__)m
ただ、PMOとQAのお仕事の存在や、リスク管理との関係性が少しでもわかっていただけると嬉しいです。
以上、書き込みが遅れてしまいゴメンなさいm(__)m