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OBD2とPythonでクルマの情報を取る with コペン

Last updated at Posted at 2022-06-30

image.png

はじめに〜

愛車のコペンLA400K(MT)に乗っている時,「あれ?今シフト5速(トップ)になっているよね?」と度々不安になる.

不安を解消するため,シフトインジケータをつけたいと思っているが、
これだ!と思ったシフトインジケータはすでに販売終了、今販売しているシフトインジケータはダサい好みのデザインではないかな...ということ仕方なく自分で作る作戦に移行...
image.png

そこで目を付けたのが,あらゆる車載パーツにも使われるOBD2で車のシフト情報を取る作戦!
本記事では「OBD2 x Python x コペン(LA400K)」で車の情報が本当にとれるかテストをする!
※OBD2がどのようなものか本稿では記載しない

PythonのOBDライブラリを使ったら,コペンがどんな情報をよこしやがってくれるのか?も調査する

使ったもん

色んな記事を見ると,電子回路を組んでごちゃごちゃやってる人が多いのでハードル高いかと思っていたが,そんなことはない!

図にすると以下のだけをつかう
qiita_OBD2てすと1.png

OBD2アダプタ
クルマから故障修理情報を取る『On Board Diagnostics/オン・ボード・ダイアグノーシス』を活用してみる.
よくBluetoothを使った記事が多いが,私は有線の方が安定してそうと考え,有線のOBD2コネクタを用いた
Amazonリンク:ELM327 OBD2 USB接続 スキャンツール A0328U
image.png

Pythonを動かせるPC
本記事ではmacで確認(一応Raspberry Pi でも動くことを確認した)

コペン LA400K (OBD2対応車種であれば大抵なんでも可)
「ラオウの黒王号」,「カービィのワープスター」,「ワルイージのハナチャンバギー」のように,「『ののの』の愛車/相棒的存在のコペンLA400K」
おお我が愛車よ!君もOBD2コネクタ持ってるのねと嬉しみを感じながら実験体とする.
(まぁ2009年以降の新型車は,OBD2搭載が義務化されているから大抵ついているっしょ)
image.png

その他情報(Pythonライブラリなど)
・Python-OBD(Pythonライブラリ):https://python-obd.readthedocs.io/en/latest/
 $pip install obd だけでOBD2の情報とれるようになる
 君有能すぎひん?

・OBD-II PIDs - Wikipedia:https://en.wikipedia.org/wiki/OBD-II_PIDs
 指定したPIDを送ると,それに応じて情報を返してくれる

接続  クルマ → OBD2 → PCへ

話は単純.OBD2アダプタのコネクタ側をクルマに,USB側をPCに挿してPythonを実行する.
ただそれだけである.
ちなみに,コペンのOBD2は下記のところにある.
image.png

【接続テスト】OBD2x Pythonで取得

接続テストとして,まずは車速とエンジン回転数を取得してみる!
まずはPython-OBDの公式サイトに従い,ライブラリをインストールする!

Python-OBDライブラリ インストール
$ pip install obd

※ BluetoothのOBD2コネクタを使用する場合は,それに応じたライブラリも公式サイトを参考にインストールすること

インストール後,下記コードを実行してコネクション確認をする!

obd_rpm_speed.py
#######################
# OBD2 テスト用コード
#######################
import time
import obd
from   obd import OBDStatus

connection = obd.OBD()
print (connection.status())

if connection.status() == OBDStatus.CAR_CONNECTED:
    while(True):
        try:
            # エンジン回転数 & 車速を取得
            rpm   = connection.query(obd.commands.RPM).value.magnitude
            speed = connection.query(obd.commands.SPEED).value.magnitude

            # 表示
            print('rpm:{} , speed:{}'.format(rpm, speed))

            # 0.2s停止(連続で取るのウザいから)
            time.sleep(.2)
        except KeyboardInterrupt:
            connection.close()

実際にUSB接続&上記コードを実行後,クルマを走らせる.
下記のように,エンジン回転数と車速が取れていれば,上手く接続できていることがわかる!
image.png

ちなみに,RPMとSPEEDの取得部分は下記のようにPIDを指定しても取ることができるようだ!
つまり,PID一覧を見て,それで欲しい情報があればPIDを指定すれば良い!

rpm   = obd.commands[1][12] # mode 1, PID 12 (Engine speed [rpm])
speed = obd.commands[1][13] # mode 1, PID 13 (Vehicle speed [km/h])

【本題】コペンでどこまでの情報が取れるのか?

さて,本題である.
今回作るものとして,ギアポジションを取りたい...
Wiki:OBD2 PIDsによると,ギアはPID:164を送信すると返してくれるらしい.
image.png
このPIDにコペンが対応しているか確認が必要である.
ついでにスタンダードPID(0〜196)のうち,コペンが対応しているPIDを全部確認する.
(ついでにGoogle翻訳に通したので,それも載せる)

そのために,書いたコードは以下の通りである.

obd_PIDs_check.py
###########################
# OBD2 使用可能なPIDを確認
###########################
import obd
from   obd import OBDStatus

connection = obd.OBD()
print (connection.status())

if connection.status() == OBDStatus.CAR_CONNECTED:
	for i in range (0,197):
		try:
			flag = obd.commands.has_pid(1, i) # 使用可能か判定
			print('PID {} : {}'.format(i, flag))
		except KeyboardInterrupt:
			pass
	connection.close()

printで表示し,"True"であれば対応(情報取得可能),"False"なら非対応(情報取得不可)である.
その結果を一覧にまとめたものは以下の通りである.
(車種によって取得できる情報が少し異なるようで有る.下記はコペンLA400Kの結果である.)
image.png

上記より,様々なデータがOBD2から取れそうだとわかり,色んな事出来そうとロマンが膨らんだ

だが,残念ながら今回のターゲットであるギア情報は取れないようだ...
しか〜し!ここで諦めるにはまだ早い...

次回はどうにかしてギアポジションを取る方法を考える.

まとめ

 OBD2コネクタ x Python x コペンLA400Kを使用し,クルマから情報を取れるかテストをした.
結果として,コネクタ1500円とノートPCを使用することで多くのデータをクルマから取れそうであるとわかった.
(残念ならが,コペンLA400Kはギア情報のPIDに対応していないことも...)

上記からシフトインジケータ作成のロードマップは以下のようになる!
image.png

次回はシフトインジケータ作成の為に,どうにかしてシフトポジションを取る方法を記載したい!

参考文献

Python-OBD 公式ドキュメント
OBD-II PIDs

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