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LITALICOAdvent Calendar 2024

Day 10

エンジニアの生存戦略 AIとの向き合い方に関して

Last updated at Posted at 2024-12-09

この記事はLITALICO Engineers Advent Calendar 2024 カレンダー3 の 10日目の記事です

はじめに

こんにちわ、@nonikeno です

生成AIが大分身近な存在になってきましたね
LITALICOでも、今年から本格的に、copilotの導入を開始しており、私も普段の業務で恩恵を受けています

以前、同僚に、「AIに仕事を奪われるのではないか」という不安を共有いただいたことがあります
昨今の生成AIでできることがどんどん増えている状況では、同じような不安を抱かれれる方も多いのではないでしょうか

この記事では、AIと、エンジニアとしてどう向き合っていくのか、私の考えを整理して、上記の不安を共有してくれた方のアンサーともしたいと考えております

仕事を奪われるというのはどういう状態か

目をかけていた後輩が独り立ちして、業務の一部を任せられるようになった

これもある意味、「仕事を奪われた」と言えますが、不安にはなりませんよね
「仕事を奪われる」ことが必ずしも悪いことではないのかなと

AIとの向き合い方を考えるにあったって、上記の不安を起点に考えていくと、
どういう状態になると、「仕事を奪われた」ことにより不安を感じるのか、整理する必要がありそうです

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「仕事を奪われた」結果、不幸になるとは

  • 職を失う

  • やりたかった業務から外され、やりたくない業務をやらされる

  • 収入が下がる

他にもあるかもしれませんが、大別すると、上記かと
これのいずれかが起こると、今後に大きな影響が出ますので、不安になるのは当然かと思います

image.png

「仕事を奪われた」結果、不幸にならないケースは何故不安を感じないのか

目をかけていた後輩が独り立ちして、業務の一部を任せられるようになった

上記から具体的に掘り下げていくと

  • 文字通り、職を失う

    • 成長した後輩の育成という業務はなくなる
    • ただし、他の後輩の育成など、新しい業務が発生するので、職を失うことは考えづらい
    • なお、会社の求める育成ができたのであれば、評価が上がり、育成の業務は増える可能性大
  • やりたかった業務から外され、やりたくない業務をやらされる

    • 成長した後輩の育成がやりたかった仕事の場合、そこからは外される可能性あり
    • ただし、お互い、同じ会社にいれば、接点がなくなるわけではなく、独り立ちした後も、適宜サポートできるタイミングはある
    • 前述の通り、育成の成果が出ているのであれば、会社も合理的な判断の上、全く関連のない業務にアサインすることは考えづらい
  • 収入が下がる

    • 後輩の育成は、チーム開発で重要なこと、それを正しく成し遂げたのであれば、評価が上がることはあっても下がることはないので、収入も下がらない

上記のように、仕事を奪われても、マイナスなことが起きないとわかっているから不安にならないのではないでしょうか

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AIの場合、なぜ不安なのか

AIに仕事を奪われるとした場合、上記との違いは何でしょうか
下記のように、マイナスなことが起こると考えてしまうのかもしれませんね

  • 文字通り、職を失う

    • AI自体を開発しているわけではないのであれば、AIに仕事を奪われた場合、評価されないし、そこから新しい業務が発生しないのではないか
    • AIの方が人よりコストが低いので、一度、失った仕事を取り戻すことが難しいのではないか
  • やりたかった業務から外され、やりたくない業務をやらされる

    • 自分のやりたい業務がAIに置き換わると、前述の通り、コスト面・稼働時間の兼ね合いで全面的に置き換わる可能性が高く、自ら担当させてもらえる可能性がなくなるのではないか
    • 一連の業務がAIで完結するのであれば、横展開が容易で似たようなタスクもAIが奪っていき、やりたい業務が残らないのではないか
  • 収入が下がる

    • AIにより自分がやっていた業務は誰でもできるようになり、その分収入を下げられるのではないか
    • AIの利用にもコストがかかる、そのコスト増の解消のため、人件費を下げるかもしれない

色々書いてみましたが、AIが自分に置き換わると考えてしまうのかもしれませんね

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AIは、人の仕事をすぐ奪うのか?

あくまで個人的な考え方ですが、最終的にはほぼ全ての仕事がAIに変わる可能性があるかと思います
ただし、それはいつの話かというと、そこまで近い将来ではなく、
不安になるよりも、生成AIの活用を楽しむ方がお得ではないでしょうか

現状では、生成AIはそこまで便利ではない

よくある話ですが、生成AIの精度はそこまで高くないです
個人的なイメージとしては、たたき台を作ってくれるものにはなりました
少し前のように、お話にならないものが上がってくるわけではないので、物珍しさで触るだけではなく、本格的に業務の中で導入を検討するようになったのでしょう

現状では、あくまでたたき台を作ってもらう程度に考えておかないと危険です
一見、良さそうに見えるアウトプットが、人間では考えられないようなミスが含まれていることがあります
例えば、文章の場合、正解と真逆のことが書いてあったり、文法としては正しいけど事実ではなかったり、過去のある時点での情報を元にされていて最新ではないなどが起こりえます

そのため、生成AIで作られたものは、必ず確認してから使う必要があります

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ただ、年々、生成AIの精度は上がってきております
これは、ある程度精度が良い状態になると、加速度的に活用する人が増えてきて、活用する人が増えると学習が進み精度は上がるからです

そのため、今度、更に精度は上がっていき、近い将来、今チェックしている生成AIのアウトプットはノーチェックで使用できるようになるでしょう

あなたのやりたい仕事は何ですか?もう一度考えてみて

さて、少し目線を変えて立ち変えてもらいたいのですが、
あなたのやりたい仕事は何ですか?

当然、人によって違うとは思います、どういったシステムを作りたいのか、どの業界、サービスに関わりたいのか

あくまで個人的な意見ですが、やりたい仕事とは、どうやって作るのかではなく、何を作るのかによりフォーカスするのではないでしょうか

私の場合は、まさにそうで、LITALICOという会社で作りたいものがある、世界を変えたいと考えています
そのための方法論は、あまりこだわりがありません
極端な話、自分が直接成し遂げなくても良いとすら思っています

この辺りは、人によっても違うでしょう、ただ、こう考えてみてはどうかと言いたかったのは、生成AIはあなたの成し遂げたいことを行うためのサポートツールであると

よく言われることかもしれませんが、生成AIをどう活用するか考えてみましょう

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AIの活用で、自身の市場価値の向上を考える

生成AIを活用することによって、自身の市場価値を向上させることもできると思っています
生成AIに変わらず、ツールを使うことによって、同じ仕事を低コストで実行できる方が市場価値は向上します

生成AIを使わない場合、2人月かかる業務が、生成AIを使った場合、1人月で済むなら、後者を選ぶでしょう
ただし、生成AIの利用に、1人月以上のコストがかからないのであれば

現状では、生成AIの活用に際し、確認のため、専門的知識が必要となります
また、まだまだ生成AIを活用するためのスキームが会社内で出来上がっていないことが多いので、
どのように生成AIを開発プロセスに組み込むのか、その道筋を立てられる人は市場価値が高いと思います

システムエンジニアの仕事は、システム、すなわち、仕組みを作ることですから、
仕組みを作る上での選択肢が1つ増えた、その選択肢のメリット・デメリットをよく考えた上で取捨選択するのが得意というか、お仕事ですよね

今までやっていた業務の延長で、市場価値が高まるわけですから、生成AIの活用を考えるのは、市場価値の意味でもお得ではないでしょうか

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過去を見つつ、AIとの置き換えのタイミングを考える

これから先、どのくらい社会人としての人生があるのかによっても変わるかもしれませんが、
いつ自分の仕事がAIと置き換えられるのかは気になるところですよね
100年後だったらいいけど、1年後だったらどうしたら良いのか、心構えすらできないかも

個人的には、1年後はないと思いますし、
もし、1年後に本当にそういう世界が来るなら、
もっと前に気づき、少なくない準備期間が得られるはずです

どの順番で、AIに全て置き換わるのか考える

さて、視点を少し変え、AIを開発する側に立ってみましょう

人に置き換わるような、なんでもできるAIを作ることが最終目標だとしても、
いきなり、そこに至れるわけではなく、少しずつできることを増やしていく形になりますよね

その際に、あなただったら、どういったことからできるようにしていこうと思いますか
個人的に困っていることをAIでできるようにしようと考える方もいるかもしれません
ですが、ビジネスで考えた場合、より低コストで多くの方の課題を解決できるようにすることが重要です

そうなると、AIが人の仕事を奪うにしても、いきなり全ての業務を奪うのではなく、多くの業務に共通している部分からAIに置き換わっていくことが考えられます

これと同じことは、今までのエポックメーキングな発明でも同様なことが起こりました
一番最近だと、インターネットがこれにあたりますが、いきなり全てがインターネットに置き換わるわけではなく、誰もが求め、かつ、収益の上がるサービスからインターネットに置き換わり、ニッチなサービスは現状もインターネット上に登場していません、それはビジネスとして、置き換えが割に合わないからです

AIも同じで、割に合わない人間の仕事まで置き換えていくのは、最後の最後でしょう
もちろん、その残った仕事が、やりたい仕事かどうかは考える必要がありますが

AIに全て置き換わったとして

AIに全て置き換わったとしたら、人ができる仕事は文字通り何もない
ただ、それって、人が仕事をする必要がないとも言えるのではないでしょうか

前述のインターネットの登場で、なくなった職種もあるでしょう
ただ、前述の提供側のビジネスの側面から考えても、それは急激に起こったのではなく、徐々に起こっていき、かつ、前兆は察知できました
愛着のある仕事がなくなるかもしれないと考えるのは怖かったでしょうね
でも、その中で、自分が何をしたいか考えるきっかけにもなっていたのではないでしょうか

全ての人が仕事をする必要がなくなったら、ベーシックインカムなど、
仕事しなくても生活できるようになると思います
仕事がなくなった分、仕事以外でしたいことを考えてみるのも良いのではないでしょうか

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終わりに

生AIとの向き合い方と題したので、生成AIの具体の使い方や勉強の仕方を書かず、申し訳ありません
タグにもある通り、ポエムと考えていただければと

余談ですが、この記事の画像は、生成AIに文章から適切ないらすとやさんの画像を選んでもらってます

また、この相談をしてくれた同僚は、招待的に自分よりAIの方が優秀で仕事できると思っているのかな、そうであるならば、決してそんなことなく、職場で会話して笑顔にしてくれるのはAIにはできなくて、同じ人間として仕事しているからだよと言いたい。

AIを具体に活用する記事は他の方も書かれているので、是非ぜひご覧ください
明日は、@nonikeno さんのライフワークバランスを確認するツールを作った話です、お楽しみに

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