東芝のメモリ事業の売却が連日のニュースになっている。
東芝について言えば、次のプロセッサについて関心を持っている。画像認識に特化したCPUだからだ。複数のカメラでのオブジェクト検出を同時にこなしたり、撮影した画像の見え方をリアルタイムで変換する機能を持っている。「東芝レビュー」などで調べてみると情報が得られます。
東芝レビュー
pdf 画像認識プロセッサVisconti4による車両周辺の高精度認識技術
HotChips というカンファレンスでも発表されています。
pdf [Visconti2 - A Heterogeneous Multi-Core SoC for ImageRecognition Applications]
(https://www.hotchips.org/wp-content/uploads/hc_archives/hc24/HC24-4-Multimedia-Imaging/HC24.28.425-Visconti2-Uchiyama-Toshiba.pdf)
11年に投入した「ビスコンティ2」は、デンソーの前方監視カメラシステムに採用された。(2015年10月29日)
http://newswitch.jp/p/2497
車載向け画像認識用プロセッサ「Visconti™4」の発売について
http://toshiba.semicon-storage.com/jp/product/automotive/image-recognition/tmpv7608.html
車載向け画像認識用プロセッサ「ViscontiTM2」がデンソーの前方監視カメラシステムに採用
https://www.toshiba.co.jp/about/press/2015_10/pr_j0602.htm
画像認識プロセッサ Visconti™ ソフトウエア開発環境
Youtube
YouTube 東芝画像認識プロセッサVisconti™ ~2017車載篇
YouTube 東芝画像認識プロセッサVisconti™ ~2017スマコミ篇
YouTube Toshiba Visconti™ for ADAS Applications in 2017
ハードウェアの特徴
- 画像処理アクセラレータの存在
- アフィン変換
- ピラミッド
- フィルタ
- Enhanced CoHOG
- マッチング
- HOG
- ヒストグラム
- SfM
ソフトウェアユーザーの多くは次のようなハードウェアに慣れています。
- OpenCVがそのまま使える。
- OpenMP やGPUのような並列計算の枠組みを期待している。
- Deep Learning などで既存の枠組みが使えること。
そのような中で、Viscontiは苦戦を強いられるのではないかと思えます。
しかし、実行時のOSが通常のLinuxとはだいぶ異なるらしい。ハードウェアによる演算性能の向上部分が、GPUのような汎用的なアプローチになっていないという点である。
そのために、どれだけ開発案件が進むのかが気になるところです。
Viscontiがユーザーを獲得するには、ソフトウェア技術者に対してどれだけ魅力のあるボードと開発環境とを提供できるかにかかっていると私は思います。