組織の運営のしかたにおいて中国企業に負けていることを自覚すべきだ。
中国のベンチャー企業の開発速度がすごい。
単にソフトウェアに限らず、ハードウェアにおいてもだ。
(もちろん、すごい企業は、やまほどある企業のごく一部であるにはちがいないが。)
まねではなく、第一線での勝負に出ていくためには、何をして何をしないのかを自分達で考えて速く行動する必要がある。
(まあ、まねでも意味のあるまねをするには、それなりの力が必要なことはあるが。)
数年後はこうなるという見本が外国にあって、それを国内で実行すればよいのとはわけが違う。
技術をあとは収穫すればいいほど開発してあって、最後の詰めの部分をどうすればよいのかを知っている人がいて、
その人を最大限活用して先に進むのともわけが違う。
間違いなく第一線の開発を成し遂げるのは、それを支える意思決定、組織力を持っている証拠だ。
開発を成し遂げるのが、1人から数人での人数で済むものと、それ以上の規模のものとでは、開発の進め方・組織の運営のしかたが違ってくる。
国内市場が大きいからだって?
でも、いいものを作ってなければ、外国企業に負けてしまうでしょう。
国による支援があったりするからだって、
それだけで世界の技術開発の競争に勝てるわけではない。
(現に、産業革新投資機構という国策のファンドが支援した企業が必ずしもうまくいっていない。)
経済成長をしているから、伸びられるのだって。
きちんとした判断力と行動力がなければ、間違った選択肢を選んで自滅するでしょう。
私がここで言いたいのは、
きちんとした結果が出せている企業は、ちゃんとした組織力をもっているということだ。
きちんとした組織力を持っているとは、次のようなことだろう。
- 何をなすべきかを提案できる人がいる。
- それを聞いて事業として判断できる人がいる。
- 事業として成立するように、詳細を作れる人がいる。
- 事業を成立させるために必要な人員を確保できる人がいる。
- 事業を新規に始めようとするならば、資金を調達しなければならないし、それを誰かしらを説得して、その期待に対して応えていく。
- それらを実現するために、必要になること、生じてくるさまざまな問題に対して取り組める。
そういったことができているからこそ、大学の教授が中心になって発足した会社が5年で、世界で最大規模の企業の一つになったりする力がある。