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勉強会好きが教える、勉強会でのインプット/アウトプットの質を高めるテクニック

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今日言いたいこと

勉強会は、アウトプットするまでが勉強会

対象読者

  • 勉強会に参加した後にアクションを起こしていない方
    • 勉強会に参加する事が目的になっている方
  • ノウハウコレクター or なりかけている方

昨日から引き続き、受講者向けの補助教材として使用する想定で書いている。
が、多くの人に当てはまりそうなのでご自身でも振り返っていただく機会としてご活用いただきたい。

本稿で書かないこと

  • 勉強会での学習の仕方
  • 講義の受け方
  • 勉強会自体のレビュー・体験談

本稿も特定の勉強会を想定しないようにしているが、どうしてもケースバイケースが発生してしまう事はご留意いただきたい。


前提:勉強会に参加しただけでは勉強会の価値は薄い

今日までにも散々伝えてきているのが「インプットの価値を高めるのと同じぐらい、アウトプットの質を高めよう」という話をしてきた。
勉強会だろうが自習だろうが、インプット(たとえばホワイトボードやコードなど)を丸写しで進める受講方針と、講師の解説を自身が理解できる範囲に落とし込んで、分からない部分は実践で補うのでは習得度が異なる事を認識されたい。
実際問題として、たとえば新卒研修などでは講義進行が早すぎて講義後に復習と予習をしなければついていけないという声だったり、講師の解説がそもそも分からないという声をいただくこともある。12

だからこそ「今分からなかった部分は後でもう一度聞く」と「今分かる部分はしっかりと自分に落とし込む」という作業を後から振り返れるようにするのが良い。
後者はかなり意識的に行われるが、特に前者は後で聞きに来ない(必要になったらその場で解決しようとする)ため、後で何を聞こうとしたのかをノートではなくTodoに残す事が重要となる。3

勉強会の種類

エンジニアの勉強会にも様々な種類がある事に触れたい。

  • もくもく会: 個人ごとに目的を持って作業をする時間。本を読む=インプットでも、作品を作る=アウトプットでもよい。もし詳しい方が参加していたら意見交換(相談ではない)をする事もできる。
  • セミナー: オンライン開催だとウェビナーとも言われるが、本質的に同じである。いわゆる勉強会のイメージはこれだろう。1〜2時間のライトなものもあれば、1日ガッツリ詰め込む研修タイプもある。
  • ハンズオン: 特定の内容について実際に手を動かして学ぶもの。参加者のスキルとテーマの難度の見極めが大事。よく勘違いされるが、無料ハンズオンで自分が出来なかった事柄について主催に責任転嫁をするのはお門違いである。
  • LT会: ライトニングトーク。主催がコンテンツを発信するのではなく、一般参加者が指定時間でコンテンツを発信する形式のもの。勉強会というよりは座談会に近い。発表時間が短く内容が濃いのでまとめるのが大変。全部聞ければ理想だが、特定のテーマに絞って聞く体力を温存するスタイルも良いだろう。なお、セミナーにおけるスピーカーはLTをもっと長くした版と考える事もできる。
  • ハッカソン・アイデアソン: いわゆるコンクール。後者はアイデアも作品として認められるので技術力がなくてもビジネススキルやプレゼンスキルがあれば比較的上位に食い込みやすくなる。ハッカソンは成果物ありきだが、昨今はアイデアソンに寄っている事もあるので参加時は主催に確認してみるのも良いだろう。

本稿においては学びの質が高いのはアウトプットの機会が多いもの、と捉えてもらって構わない。
ただし、独学ではやらないであろう内容をインプットするという使い方をするのも勉強会の有意義な使い方であると筆者は考えている。
たとえば分からないなりに参加してみて、どこまで分かったのか、どこからが分からなかったのかをメモしていく事で自らの課題を見つけ出す事ができる。

勉強会ではできるだけアウトプットの量を増やそう

一番手っ取り早いのは、たとえばLT枠があれば初参加でもLTで申し込むことである。

たとえば、過去3回聴講者として参加するより、1回でもLTで参加した方が学びの質は大きく高まる。
これはやってみて比較すればすぐに分かる事なので、ここで敢えて細かくは触れない。
発表をする(公開をする)ことは、自分メモを書くより学ぶ内容が広がるので、必然的にインプットの質も高まるというものだ。
詳しくは過去のアドカレ記事を参照されたい。

よくある質問

  • Q. どうやったら継続できますか?
    • A. 強いて言えば継続のための努力は何もしない事。継続してアウトプットをする事を努力するのではなく、好きでやっている事をメモ書きに残す。イメージとしては謎解きや脱出ゲームの攻略本を書いていくように、些細な情報や重要だと感じた会話をメモしておき、What,When,Where,Howを意識したTodoを作る。たとえば、エンジニアスキルを高め続ける努力は頑張る事ではなく、好きになる事であると言える。
  • Q. アフィリエイトをすればアウトプットを続けられますか?
    • A. No。昔に広告収益で副業収益をあげるセミナーを開講し、アフィリエイターの養成塾もやっていたが収益化するまでの道のりが大変で大体の人が続かなかった。つまり、お金のために記事を書く人はどこかで辛くなって辞めてしまいやすいので、先述の通り書く事を頑張るのではなく、特定の自称を好きになった上で表現の一つとしてのレビュー・アウトプットだと考えよう。
  • Q. どうやったら好きになれますか?
    • A. 学んだ例を身近なケースで考えて、課題を解決してみよう。ある程度訓練・コントロールができる方は勉強会の内容を受けて身近な課題を解決できるイメージができるようになっている。勉強する事が目的になると勉強会に参加する事が目的になりやすいので、学んだ内容をどのように活かすか考えながらの受講をお勧めしたい。この作業を楽しめる方は勉強という感覚から相談という感覚で勉強会に参加していく事ができるだろう。
  • Q. 勉強会には参加しているけど、スキルが身についた実感がありません
    • A. 勉強会で得た内容は、今すぐに使えるかどうかで評価すべきではない。たとえば最新技術やこれから勉強したい内容のキャッチアップ(情報収集)のために勉強会に参加する、という事はよくある。非専門家や分野違いの方にとってはトレンドを追いかけるという事はそれだけでも大変な作業なので、勉強会に参加しようとした姿勢をまずは評価しよう。過去にうまくいかなかった事でも、未来のどこかで再挑戦すると案外うまくいくものである。

注釈

主に学習の仕方について触れているものがあるが、本稿は学習スタイルについて扱わないためベストプラクティス・バッドノウハウの話をしない。
機会と需要があれば講義時間中にでも質問・相談をしてほしい。
※学習スタイルは個々人により異なるため、銀の弾丸のようなベストプラクティスは存在しない。そのため、コメント欄に書かれても回答しかねる。

  1. 【新卒研修の現場課題】 教え方が下手だったり解説が分かりにくいという指摘には講師側で改善の余地はあるが、決められたカリキュラムに沿って進行せざるを得ない・教材テキストの作り込みが甘いため講師が解説しても前提知識が足りておらず理解が難しいケースなど準備段階で問題があるケースも憂慮されたい。2

  2. 【講義現場では解決できない課題】 講義カリキュラムの改善については現場判断で変える事が難しいため、カリキュラムありきで講義を進行し、理解できなかった方には補講など別途対応を行なっているのが実情だ。オープン研修において補講とはいわゆる勉強会時間内での質問コーナーだが、ここでは新人の勉強残業という会社からすると想定しない人件費増であるため、この対応にも限度がある。 2

  3. 【勉強会におけるTODOの重要性】 おそらく学校教育や自習などで「人に聞く」という事をあまり意識的にやらなかったからだろうか、多くの人は学習ノートにTODO欄が存在しないが、TODOを作っておくと後で何を聞くべきなのか振り返りやすいので推奨している。

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