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【コラム】Youtube教育と有料スクール(専門学校を含む)の違い

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面白い記事があったので取り上げたい。

先に現実をお伝えするが、こう言う人は結構いる。
筆者は学校教師ではないが、スクール講師として見解をしていきたい。

ご留意事項

本稿の内容は個人の体験に基づく分析であり、すべてが必ずしも事実であるとは限らない。

筆者目線では事実としてあった例や傾向だが、筆者を俯瞰した目線ではごく一部の例を取り上げている可能性がある事を留意されたい。

特定の環境や状況について言及しているが、読み方により全体と受け取れる表記がある可能性がある。

本稿の内容を受けての議論(肯定も否定も)は望まないため、コメント及びSNSを含む他サイトへの転載またはフィードバックは行わないでください。

対象者

  • 学校・大学など、または有料スクールよりYoutubeなどの方の学習効果を感じている方
  • 学校の勉強が楽しくないと感じる理由を模索されている方
  • 学習効果を高めたい方

書かない事

  • 無料の方が有料より優れている理由
  • 有料の方が無料より優れている理由
  • 無料と有料の学習環境の是非

無料だから良い、有料だから必ず無料より優れている、という話はしませんし、ないです。

前提

※人によって合う・合わないがあるが、個人差の観点ではどちらも同等であると想定する。

まず、大前提として学校は有償である。
自分で学費を払う事はないので、当事者目線では無料、そもそも学校にいる人を分けた時に、自分はお金を払っており、教師などはさまざまな経緯などでそれを受け取っている事をそれほど認識していない。
加えて、よくある日本人の傾向として「金を支払う側が偉い」という風潮をまだ理解していないので、同じ学校に行くという行為についてお金をもらっていない・お金をもらっているという感覚すらない。

上記のようなケースも想定しているが、基本的に「金銭のやり取りが発生している」以上、クライアントの要望を最大限満たす努力義務を課されるため、クライアント側がやる気を出せば無料と同じレベルか、それ以上のサービスを提供されるものである。

なぜ有料サービスより無料サービスが魅力に感じるのか

実は、同じような講義スタイルを実施するなら無料でも有料でも効果はあまり変わらない。
これは大学生の例で考えれば腑に落ちやすいだろう。
つまり、勉強をする目的で大学に入った人と、とりあえず周囲の勧めで大学に入った人では講義への臨み方がまるで異なる事は多くの方が認識されているだろう。

では、なぜ魅力に感じるのか、という話を別の視点で見てみよう。
一般に「学校教育が当たり前」になるか「学校教育を特別に感じる」のか、という話だと筆者は考える。
教え方が下手な教師は確かに存在している。これは事実であるが、教え方が下手な教師でも成立している事は留意されたい。
勘違いされやすいがテストの平均点が高ければ教師の質が良いのかテスト問題が(簡単すぎて)悪いのかが判断できない。
もちろん、平均点が低ければ逆の課題があるが、ここで主張したいのは教え方が下手な教師がイコールダメな教師で、有料なのに無料に負けている、という話がしたいわけではない。
教え方が下手だと感じているのは、教師の話を集中して聞けなくなった事も要因の一つとして考える事ができないか、を考えてみよう。


例が良くない:教師が好き

長い時間でも身を入れて勉強をしようとするケースがある。
学内恋愛、特に教師と生徒である。
これは「自分のために」勉強を頑張ろう、というモチベーションではない。
もちろん、「医者になって病気の人(家族)を救う」という抽象度の高い目標でも、結果として「自分が医者になる」という目標を満たせるなら悪し様に否定はしないが、たとえば「先生と結婚したいから収入を確保して助けたい」なんて目標だと「自分が収入を確保する」という面にフォーカスできるなら良いが、ただ漠然と「結婚したい」が目標になってしまうと、何かしらの問題で目標が達成できなかった時に一気に破綻してしまうリスクがある。

もちろん、前者の医者を目指すパターンでも予期せぬトラブルが発生して夢を諦めざるを得ないケースが生じたりする事は当然考えられるが、おそらく後者の恋愛パターンでも生じる問題である可能性はある。
一概に「リスクが多い方法で目標設定すべきではない」とは言わないし、状況はどうであれ学習効果が高まる華香にあるのも事実であるため、本稿においては有料だろうが無料だろうが有効そうだと定義したい。

例が良くない:授業時間の比較

たとえば、わかりやすくYoutubeやTikTokの例で言えば、ポイントを切り抜いて短い時間で解説されている事がほとんどだろう。
少なくとも、授業時間よりは短い時間になっている事が多いだろう。
一方、授業時間はテキストに従って体系的に説明して進行するが、ポイントになる部分はテキストにも書いてあるし、全体の授業時間の中で言えば数秒数分だけなので、授業時間が長く耐えられなくなってくる。
短い時間でインプットの量が多いので、一般に満足度が高くなる。
(インプットの量が多いと感じられると学習に期待する満足度も高まる傾向がある、とした場合)

ただし、教育(特に学校)において記憶として定着できるところまでをゴールとして見立てた場合は、常に強い刺激による学習(短い時間でのインプット量が多い状態)が続く事は決してよいとは言えない。
弱い刺激では響きにくくなるため、記憶として定着しにくくなる(=興味がなくなるため)傾向が出始めるからだ。

補足:教師がやっている学習指導テクニック

色々な指導技法があるが、今回の授業時間の例を考えると、エビングハウスの忘却曲線が分かりやすい。(詳細:Googleの検索結果

要は「学んだ事は繰り返し復習する事で定着を図る」という話だが、授業の時間を長く取る事で擬似的にこの状況を作り出している。
たとえば、研修ではよく用いられる「ホールパート法」(最初に概要を話し、最後にまとめを話す)などもエビングハウスの忘却曲線を意識している面があるし、ハンズオンも説明を聞いて(読んで)から同じ手順を模倣し再現するという行動をするので、動画:インプットよりも強い刺激:インプット+アウトプットが発生する。
が、動画のように手軽ではない分、連発はできないので、学習時間にメリハリをつける事ができる。

残念ながらホールパート法がなぜ大事なのかを体系的に解説・講習している会社に当たった事がないので筆者の推測を多分に含んでしまうが、受講者にとってはインプットの違いでしかないので、真に学習効果を高めたいなら受講者にアウトプットを促すのが適切である、


プログラマーになりたいエンジニア志望の方へ

今回、無料と有料のカテゴリー分けから一回あたりの学習時間にフォーカスし、インプット/アウトプットの刺激量という観点で見ていったが、モチベーションの維持という観点についてはあまり言及していない。
一般に学習時間が長くなると集中力が低下してしまうが、モチベーションは高く持ち続けられるようにしていただくのが良い。

筆者個人としては、最も学習に重要な要素は十分な睡眠時間を確保したり、学習自体がプレッシャーになるような状況を作らない事だと考えている。
その結果として無料・有料の選択肢があるという程度なので、本稿では無料と有料についての是非や比較をしない事を意識している。
ただし、無料で学べる環境から有料の選択肢を追加するとどう変わるか、という点については詳しく調べるまでは行かなくとも、関心を持つのは大事だと考える。
どこかのタイミングで有料のプログラミングスクール講師としての見解を出したいと思う。

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