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結論

一時期流行ったGithub転職ですが、スカウター目線では昨今はあまり重要視されていないようです。
(ソースから技術力を判断するのは難しい?)
AIマッチングなんてのもありましたが、精度が良くないのか運用が難しいのか判断ができませんが、思った以上に流行らなかった印象です。

とはいえ、積極的にGithubを活用・採用しているエージェントもあります。

Github転職は意味がないのか?

そんなことはないです。

Githubを個人で勉強すると、エンジニアとして必要なシステム設計の一端に触れる事ができます。

  • ソース管理
  • CI/CD
  • タスク管理
  • ナレッジ管理
  • コミュニティ管理

進捗管理は別途検討する必要があります。
個人での運用とはいえ、来月の自分は他人だと思ってやらないと特にメンテナンスで悲鳴をあげることになります。
実務だと特に保守性の重要性を痛感する事になる機会が多いので、今のうちから保守性を意識しておくと学びが深まります。

これとは別に、静的サイトホスティングサービスとして優秀です。
ビルドツールをCIに組み込めばしっかりサイト運用が可能です。
あるいは、自身でビルドしてサイトをアップロードする方法もあります。

こういったシステム設計を考え、実運用をしていく事でノウハウも技術もついてきます。
やったことがそのままポートフォリオになるのもポイントです。
(一般に「自作システム作りました」より「自作システム使ってます」の方がPRとして魅力的です)

営業活動はGithub以外で

Github転職プロジェクトを推進してきた立場でこういう話をするのもどうかなぁ、と思わなくもないですが、Githubは営業ツールではありません。
使う人が営業ツールとして活用する事はできますが、PRを目的としたサービスはないので、ユーザー(被採用者・エンジニア)には使いにくいです。
時世を考えると、自サイトを持つより集客力の高いSNSでアカウントを持ったほうがまだ有効です。
SNSを通じてコミュニケーションを取れるようにしておき、Githubは解説程度にとどめておくぐらいで良いんじゃないかと思います。

Qiitaアドベントカレンダーだって立派な営業活動

せっかくアドベントカレンダーなので、アウトプットを頑張ろうというモチベーションでやっているので、営業活動と書くとやや嫌らしさというか下心を感じざるを得ません(私の感想でしょうか)が、チャンスがあれば積極的に意識してやっておくべきでしょう。
今回は「Github転職」というテーマなので転職=自分自身を売り込む機会と捉えて営業の例を示しています。
すべての記事に「いかがでしょうか?~○○をお願いします」みたいに書くと、「この人の記事は宣伝だな」という印象を与えてしまうため、過度にやるのは賛否あります。
ユーザーは企業人より個人の方が多いので、フリーランスなら尚更です。

こんな露骨な営業・宣伝をやらなくても、Qiitaアドベントカレンダー以外にもSNSなど集客力が高い環境で意見を出すだけでも立派なPR活動になるので、ユーザー導線は作らず品質の高いアウトプットになるように意識しましょう。

Github転職2023への抱負

これからの情勢によって変わるので断言しかねますが、現状だとGithub転職プロジェクトは「Githubを使った転職活動の実績を作る」という今までの方針から「集客力の高いサービスを支援する」という方針に切り替わっていくだろうなぁと思っています。
つまり、各社サービスのプラットフォームに情報を提供する際にテンプレートを作ったり、他社でも使い回せるように資料整備をするような使い方が望ましいでしょう。

従来のGithub転職プロジェクトの方針はダメなのか?

ダメではありません。
場所を選ぶ必要があるということです。

技術を示してスカウターやリクルーターに見えるようにしよう、という意気込みでずっとやっているpaiza転職なんかがありますが、結局のところpaizaの営業力に依存した活動しかできない、という問題点は残り続けるため、paizaのスコアを評価できる方にはPRできます。
誤解を恐れずに言えば、paizaのスコアで評価するのが難しい方に対しては、技術力を別の方法で評価していただくか、技術力以外に必要なものがあり、これを見極めて個別対応していくのが近道です。

転職を目的にしない場合

Github転職プロジェクト自体が転職を目的にしているので趣旨とは異なりますが、「登壇しないプレゼンテーション力」を磨くという意味ではGithub転職プロジェクトのノウハウは使えると思います。
たとえば、自作システムやアプリのPRをしたい、と思う事があると思います。
この時に売り込む商材が「自分=転職」か「自作」かの違いです。

誤解を恐れずに言えば、エンジニアも営業を学んでおくに越したことはありません。
ただし、法人営業(IT以外)と法人営業(IT関連)では世界が違う事は理解しておくべきですし、なんならIT以外で括った法人営業も業界によって営業指針や文化が異なる事も把握しておく必要があります。

なので、皆さん(これからGithub転職プロジェクトを検討する方)にとって重要なのはプロジェクトの目的ではなく、プロジェクトの背景や今日までの変遷だと考えます。
活かせそうな部分だけ持っていってください。

私の経験から考える、エンジニアが転職する時のベストプラクティス

これだけ営業を学べ、励め、という趣旨を書いておきながらこんな話をするのもなんですが、エンジニアの本分は営業ではなく、システム構築設計です。
営業に時間を割くより、自身の技術力として不足している項目を伸ばしたりする方が有意義だと考える事もできます。
我々世代の若い頃は情報技術もまだまだ発展途上だったので比較的悠長にできたものですが、昨今の若者はどんな分野でも今までの集合知がデータベース化されているため、新しい分野に挑戦した時の専門性の掘り下げが今まで以上に深く難しいものになっている傾向にあります。
今ある最先端に向けて頑張っていけるモチベーションがあるうちはどんどん知識も実績も高めていって、頑張れなくなったら今までの技術力で通用する環境を探したり開拓するのが良いでしょう。
特に新しい分野に目を向けてみれば、今まであなたがやってきた内容についてあなたより詳しい人はいない事が多いです。
(下手すると、こういうケースのほうが報酬が高い事も往々にしてあります)

中長期的に見ると、最先端の現場で頑張った方が実績も積めますし技術力も高まります。
スペシャリストコースからジェネラリストコース(マルチタレント)に切り替えるのは簡単ですが、ジェネラリストがスペシャリストを目指すと相当な努力を要します。
この辺りは、ご自身のライフバランス(特に年齢)と相談して決めましょう。

総括

「転職活動をする」という点についてはGithubは非効率的ですが、転職活動の支援やシステム開発のノウハウを得るという意味では有効です。
営業先で技術力の提示を求められたりする事がありますので、こういった場合に対応できるようにするのが良いでしょう。
良くも悪くも、Githubでエンジニアをスカウトしよう、という活動をしていた黎明期と同じ状態になった印象です。

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