今回参加したイベント
また勉強会メモなので公開するか悩んだが「他の勉強会に参加した結果、別の勉強会に興味を持った例」として書いておく。
なお、筆者はAlmaLinuxについては全く触った事がないため、知識レベルとしてはゼロであることを明記しておく。
AlmaLinuxの将来
いわゆるごあいさつ。
一応内容に触れておくと、AlmaLinuxはオープンソースコミュニティとして大きくなっているし、たくさんの支援をいただいている。ユーザーの皆様に感謝している、という内容。
オープンソース系だとほとんどがそうだが、開発にしても拡大にしても特定個人や団体だけでは難しいので、開発は良いものを作ろうとして、利用者が良いものだと認めて使ってくれる関係が信頼になるよね、という話。
なお、フリーソフトは無料でダウンロードできるけど、フリーソフト自体の開発過程は決して無料ではない事を意識されたい。
所感
進行と通訳を同期的にされていたので通訳機が要らない、という面白い形での進行だった。
会場もいわゆる100人規模のセミナールームなので声が届いたのだろうと思う。
昨今、大きなカンファレンスばかりに参加していたので若干感覚が麻痺しているかもしれない。
反省しよう。
エンタープライズLinuxコミュニティの本当の裏話
話の展開が早かったので書き残しを置いておく。
どうまとめれば良いか困ったので、その時のメモを無編集。
Linuxの歴史
この辺りは氏との関わりのお話メイン。当時はSoralis、懐かしいね。
RedHatもこの辺り。エンタープライズ化(商用・収益化)に向けて動き出した黎明期。
当時のターミナルはDOS。
CentOSが他ディストリビューション(とコミュニティ)の中では頭ひとつ抜けていた。
が、いつまでも続くものではない。
RedHatがCentOSを買収してから、CentOS<RedHatの図が出来てしまい、CentOSの運営を2020年に終了すると宣言してしまった。
複数のディストリビューションが存在する理由
エンタープライズOSとして考えると要件が高くなる。具体的にはビジネスに耐えうるだけの品質がある。
カーネル周りとかはディストリビューション独自の仕組みになっているので、それぞれのOSの性格を知る必要があるかもしれない。
AlmaLinuxにもフォーカスしていくと(特にRedHat)の良し悪しを踏まえて運営を検討していく。
所感:おじさん懐古トーク
同じ頃、私はWindowsばっかり。Macもまだ知らない頃で、名前はよく聞くアレという位置付けだった。
もうちょっとすると、違う形でMacと関わることになっていくが、やっぱり主流はWindowsかな。
実はMacよりLinuxとの出会いの方が早く、少し後の話だが、大学でUbuntuを使っていたのでそちらの馴染みが強い。
なお、実務ではスライドの通りCentOSの煽りを受けて?CentOSばっかりさわっていたように思う。
どこからUbuntuに戻ったんだっけ?忘れた。
AlmaLinuxコミュニティの日本での活動
参加しようと思ったきっかけとなったサイバートラストさんの登壇。
OSS Summitでおせわになりました。
会社変遷とCentOS
オラクルの子会社としてミラクルリナックス社を設立 。現サイバートラスト社。
AlmaLinuxは去年から。
CentOSのプロジェクト終了とAlaLinuxスタート、MIRACLE LINUXの無償化もこのタイミング。
→MIRACLE LINUXをAlmaLinuxに統合したい(Ver10以降)というお話もある
国内でLinuxディストリビューションを持っているのはここだけ。無償化のタイミングが違えば国内シェア取れてそう。
ビジネス面とファウンデーション面を分けてAlmaLinuxに介在して行こうとしているよ、という話。
CentOSの移行先とAlmaLinuxのポイント
Rocky LinuxかAlmaLinuxか。そのままCentOSを継続する(様子見)という意見もあるが、セキュリティリスク(脆弱性攻撃)の問題を考えると非推奨。
ARMデバイスにも対応していく。
コミュニティベースでも見てみるとかなり大きい。
Linux自体を安全かつ長期的に利用できる世界を考えていきたい。
AlmaLinuxとしてはちょっと政治的な問題もあったりする(対US/中国)
所感
温泉いいね!
SPDXとかSBOMの話はどこかでインプットしとかないとな〜。
AlmaLinux on ARMサーバーインフラ最前線
主に自社のARMサーバー「RL300 Gen11」の紹介。
なぜARM?
電気代とクラウドコンテナ化により強みが出てきた。
Intelの時代の終わりを感じるなぁ。
アメリカだとサステナビリティ・トレーサビリティ(主に電気代関連)が厳しい!
クラウドネイティブ化=OSSとコンテナ化によるスケールの実現性。
NTT Data例:Javaのプログラムで省エネ化(これOSS Summitでもあったぞ)
リモートワークの普及で、外部から電源を入れられる仕組みが必要になってきた。
当然、サーバー管理用のPCも必須。テーマ的には消費電力や筐体の温度管理ツールも必要になる。
動作認定をしていない事と、サポートをしない事は違う
動作認定をしない=動くかどうかは分からない
サポートをしない=フォローや修正はしない
サポート対象外だが、動作情報を提供するケースはあるよ。
Isoの取り扱いについて、同じ物理デバイスに入れてもベンダー製isoは動かない例があった。なんで?
当然、AlmaLinuxのバージョンによって動いたり動かなかったりするケースもある(講演では9.3)
サステナビリティ目線で結構要望が多いのがとてもよくわかった。日本でこういった機能や監視が必要になる時が来るのだろうか。
所感:キーワード
- カーボンニュートラル:いわゆる脱炭素とか言ってるアレ。炭素大事に。
- intel(x86_64)とARMのアーキテクトの違い:説明が難しいのでRedHatに丸投げ。必要になったら見るでいいと思う。
- エージェントレスマネジメントサービス(AMS):ヒューレットパッカードエンタープライズ社用語
- Docker以外のコンテナエンジン、アーキテクチャ:OpenShiftとか。ChatGPTに聞いた方が良さそう。
なんで日本ヒューレット・パッカード社のARMサーバーでARM用RHEL向けのドライバが動くんだろう…?
正式にAlmaLinuxに対応されることを期待して待った方が安全か。
後半などは主に機能紹介というか、基本的に一般系のコマンド動くよ、というお話。ただし、ちょいちょい罠のような注意喚起が差し込まれるので、コマンド自体は間違っているのにうまくいかないケースが生じる可能性を前提に検討した方が良いと。
CentOS7からAlmaLinuxへ最適な移行ソリューションを徹底解説
一番聞きたかった講演。
私の話だけをするとCentOSだけではないが、Ubuntuとの比較がしたい。
CentOS Linux7のサポート期限は2024/06/30まで!
いまCentOSの良さを振り返る。
- 安定稼働
- セキュリティ
- 無料
- 有償サポートは不要だが、エンタープライズのサポートができる
乗り換え先について
- CentOS 8? →2021年末で終了済み
- CentOS Stream?(CentOSプロジェクトのディストリビューションとは異なり、Red Hat Enterprice Linux系列)
- 有償でRed Hat Enterprice Linuxに切り替えるか
- Ubuntu Server LTS → Debianなので別物。筆者はカーネル部分までガチャガチャやらないので、実務でもディストリに依存していないが、パッケージの有無とか互換性も考えると気軽に選択できないか。
- RHEL互換ディストリビューション
- たとえばAlmaLinuxか。
- Ubuntu同様の問題(互換性とか)自体はある。
- RockyLinux?
- たとえばAlmaLinuxか。
以降、自社サービスとしてCentOS→AlmaLinuxの導入支援コンサルの説明。
抽象度が高いのはしょうがないかな。
全体所感
Tシャツいただきました、ありがとうございます!
メディアがめっちゃいる!
技術者よりメディアやスタッフの方が多いんじゃないかと感じたぐらいだが、最前列だとこんなものだろうか。
我々技術者ではAlmaLinuxの喧伝も限度があるので、こういったメディアがオープンソースに関心をもって報道してくれるのはありがたい話だ。
多少、カメラのシャッター音が気になるのが玉に瑕。
追記
もし今後勉強会に参加しようと思っている方がいれば、カメラのシャッター音などが気になる場合は上の考え方をしていただくのが良いと思う。
もちろん、勉強会である以上はしっかりと技術や知識を持ち帰ってほしいのだが、中には明確に勉強会の内容が目的ではない方や団体がいて、その方々もコミュニティとして協力しているという事実は忘れないでほしい。
用語メモ(思い出したら追記)
- ABI互換: (今回はRHEL=CentOS)上で動作するよう作られたアプリケーションがAlmaLinuxでの動作担保する