Denodo 9.xが登場しました
Denodo 8が登場してからDenodo 9.0のメジャーアップデートまで比較的期間が長かったので、初めてメジャーアップデートをすることになるユーザが多いのかなと思います。Denodo Technologyが公開している記事を調査してメジャーアップデートを検討したので、これを記事とします。すごく簡単な記事ですが…。
なお、私はLinux環境で構築ばかりなのでWindowsサーバでの構築だと考慮するところが変わるかもしれません。
参考にしたのは公式のこちらのドキュメント:
Introduction to Upgrading
https://community.denodo.com/docs/html/browse/9.1/en/platform/upgrade/introduction_to_upgrading
そもそもDenodoってなんぞや?データ仮想化ってなんぞや?という方は過去に弊社メンバーが書いている以下の記事を参照ください。
https://qiita.com/k_tym/items/d2bd2f59cdde269cd423
メジャーアップデートの方法を3行で書くと
① 新規でDenodo 9.x環境を構築する。最新版までアップデートすること
② Denodo 8環境を最新版までアップデートしてからメタデータをエクスポートしてDenodo 9.xにインポートする
③ いろいろ設定しろ!キャッシュとかライセンスとか
こんな感じです。
新規でサーバから構築することがDenodo公式の推奨構成です。
これができない場合は既存のサーバのインストール先ディレクトリを変えてインストールすることもできると記載されています。この場合は同時起動する場合にリッスンするポートが重複するので注意とのこと。
半日メンテナンスタイム取れるなら同じサーバにインストールしたいですよね。
ミッションクリティカル的に使っていると公式の推奨構成がよさそうです。
通信要件
ドキュメントを確認した範囲では1つ減っているくらいなので、AWSでSGとかを追加で空ける必要はなさそうでした。今導入している環境では通信要件をガチガチに固める必要があるのでこれは助かります。でも机上でしか検証してないので、やっぱり検証必要ですよね。
以下のドキュメントで確認とりました。
Denodo8.0 Default Ports Used by the Denodo Platform Modules
Denodo9.1 Default Ports Used by the Denodo Platform Modules
実施手順
方針はわかるとしても細かいところをさらに検討する必要がありそうですね…。実施するならこんな感じかなというのを記載します。順序とかはもう少し詰めたほうがいいところがあるかもしれません。
商用でダウンタイム短くしたいので…とかあると細かい検討が入ると思います。
①新規でDenodo 9.x環境を構築する。最新版までアップデートすること
- Denodo8環境に最新版までDenodoをアップデートして正常性確認(簡単な動作とエラーメッセージが出ない程度は確認)
- Denodo8環境でメタデータをエクスポート
- Denodo8環境のDenodoサービスを停止
新規でDenodo9構築している場合で可能であればサーバも止めてしまう。オンプレの場合はIPアドレス、ホスト名そのままにしたい場合が多いのではないかと思うのでこちらが無難か。hostsで名前解決していれば仮のIPアドレスでDenodo一旦動作するところまで確認してからDenodo 8環境をシャットダウンして切り替えがよさそうですね。
② Denodo 8環境を最新版までアップデートしてからメタデータをエクスポートしてDenodo 9.xにインポートする
- Denodo9.x環境を構築して最新版までアップデートして起動。正常性確認する
- (新規構築の場合は)Denodo9.x環境のIPアドレス、ホスト名を本番用にする。以降の作業はDenodo9.x環境の作業
- サービス起動、正常動作確認
- ライセンス本番適用確認
- メタデータインポート 9.x環境
③ いろいろ設定しろ!キャッシュとかライセンスとか
- データソース疎通確認
- ビュー参照確認(最低でも各データソースごと)
- スケジューラ・キャッシュサーバ動作確認
※③が多少前後しましたね…。
Denodo 8 EOL
EOLはこちらを参照してください。
思ったよりもEOL近いんですよね…。
https://support.denodo.com/doc/denodo_support_guide.pdf
End of General Support Date:Jun 2026
End of Extended Support Date:Jun 2027
まとめ
そろそろ作業量の見積もりしたくてこんな感じの調査結果をまとめてみました。
国内のSIerだと設定パラメータがっちり固めてとか、サーバ新規で作るのがとってもメンドクサイことが多いので圧倒的に同じサーバで別ディレクトリにインストールするほうに持っていきたいですね。
デメリットがポート番号重複以外に何があるのかはもう少し明確だといいのですが…。検証するしかないかな。
本格的にアップデートに取り組む際はDenodoのサポートにアドバイザリを依頼することをお勧めします。
Qiita記事はDenodo Japanの人がたまに見てくれるようなので記載に問題あればコメントお待ちしております。