今年もノーベル賞ウィークが始まります。様々なところでノーベル賞受賞者の予想が行われていますね。Nature にも「Can AI predict who will win a Nobel Prize?」という article が登場し LLM で予想する際の課題が議論されるなど、盛り上がってきております。
私は化学に興味があるので、化学ネタでいってみますか。日本では有名なケムステさんが豊富なドメイン知識を用いてノーベル化学賞のガチ予測に挑戦していますね。ケムステさんは何度もノーベル化学賞受賞者を当てているそうです。
この予想、ChatGPT(GPT-4)にできるんかな?
まぁご存知の通り ChatGPT は未来の予測はできませんし、2021年9月までのデータしか持っていないのでこのような回答が返ってきます。あと CRISPR-Cas9 は 2020 年のノーベル化学賞ですね。
はい企画終了。。。はつまらないので、分析の壁打ち役として使ってみたいと思います。
トレーニングカットオフ 2021年9月 ということで、ちょっと古いですが、直近 5 年間のノーベル化学賞の受賞者を聞きます。
ここまでは合ってますね。
まだノーベル賞を受賞していないが、これらの多様な功績をすでに残している存命の化学者を5名挙げてください。
Carolyn Bertozzi 氏は 2022 年のノーベル化学賞なんですよね・・・🤔
といった出力結果となっております。この中で、Omar Yaghi 氏についてはケムステさんの予想にも登場します。
次はクラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞の受賞者に絞ってみたいと思います。
同賞は、過去20年以上にわたる学術論文の被引用数に基づいて、各分野の上位0.1パーセントにランクする研究者の中から選ばれる
若干顔ぶれが変わりました。GPT-4 は Omar Yaghi 氏、Phil Baran 氏推しですね。そして、日本人来ましたね!「本多-藤嶋効果」の藤嶋昭 氏です。毎年ノーベル賞候補に挙がる人物です。
上記リストには引用栄誉賞の受賞者でない方も出力されており、正しい出力ではない点に注意が必要です。
ここからは正確性がかなり落ちてきますが、他の化学に関する賞の受賞歴を見てみます。
2021 年の時点ですでにCarolyn Bertozzi 氏の人気が凄まじいです。今回もリストに含めないようにしました。
あと注意すべきはトレーニングデータに予測サイトの結果が混入していることも十分考えられるため、純粋に実績のみから分析したとは言い切れません。この点は説明可能性がありません。また、Nature でも指摘されている通り、バイアスの問題は注意が必要です。
ということで、こんな感じでしょうか。
*印はケムステさんのノーベル化学賞候補者リスト【2023年版】にも登場する化学者です。
まぁ今回は予測ではなく、分析という観点でリストアップしてみましたが、どの方も素晴らしい功績を残されているのでここからさらに選ぶことはできません。発表を待ちましょう!