すごく遅くなりましたが、11月に開催されたAgileJapan2021に初めて参加したのでその内容と感じたことを紹介します。
AgileJapanは2021/11/16~2021/11/17の2日間に渡って開催されるイベントです。
当日の参加者は500名ほどで、Discordで各セッション毎の部屋が用意され、チャットでのやり取りがあり、
zoomで登壇者が発表される形でした。
AgileJapanとは
Agile Japanは、日本中にアジャイルの価値を浸透させ、日本の変革を促進することを目指しています。あらゆる業界や職種の方が集まり、実践者も初学者もともに建設的な意見交換ができる場です。
AgileJapan より抜粋
なぜ参加したのか
社内でアジャイルを推進していくためには、書籍だけでなく社外のカンファレンスやオンラインの勉強会などに参加し、
それぞれでどのように始められたのか、失敗したことは何か、アジャイルやスクラムの本質について色々な方の意見を聞きたいと感じたからです。
Day1
The Heart of Agile and the Future of Workアジャイルの心と未来の働き方
アジャイルソフトウェア開発宣言共著者でもあるアリスター・コーバーン博士からの基調講演。
アジャイルの心として4つの言葉を紹介されていました。
引用元:https://2021.agilejapan.jp/sites/wp-content/uploads/2021/11/10_00_The-Heart-of-Agile.pptx.pdf
- Collaborate
- 様々な文化を理解し相手を信頼して強調する。
- Deliver
- デリバリーには3種類あると紹介されていました。内部フローを知るため、価値のため、学びのため
- Reflect
- 一度立ち止まってみて、本当に望んでいることは何かを考えてみる。
- 10段階でいきなり10を目指すのではなく0.5上を目指してみる(今が4だと6とか8じゃなくて4.5を目指す)
- Improve
- 小さな改善を繰り返し積み重ねる
どれもなかなかやろうとしてもできていないことが多く、特に「一度立ち止まってみて本当に望んでいることは何かを考えてみる」というのは刺さった印象でした。
アリスター・コーバーン博士の腕に「心」っていうタトゥーがあるのが素敵でした☆
”チーム” の範囲を広げよう
株式会社豆蔵の中佐藤さんがご登壇されていました。
終始刺さりっぱなしの内容でしたが、
引用元:https://2021.agilejapan.jp/sites/wp-content/uploads/2021/11/11_00_%E8%B1%86%E8%94%B5.pdf
この内容はぐさっと刺さり、Discordのチャットでも同じ人が多い印象でした。
さらに**「情報」や「知識」も「権力」であると心得るべし**とのこと。これもそういう視点があるのかと納得。
自社内でもこの言葉を刻み込みながら雰囲気やチーム作りをしていきたいと感じました。
大事なことは、気持ちとともに伝わっていく〜タウンワーク有識者育成ファームの取り組みから〜
株式会社リクルートの高橋さんがご登壇されていました。
タウンワークのサービスでのお話で、システムの複雑さが増し有識者に頼っていることが多いとの話。
これは社内システムの開発チームでも同じことが言える。ナレッジ自体をアウトプット化されていなくて有識者に頼るってのはよく聞く話。
自身も昔携わっていたお客様のシステムで、少し知ってる知識を共有すると有識者扱いになってしまったので色々とドキュメントに起こしたことを思い出しました。
有識者自体は日々知識や情報をアップデートしているので、そこに追いつくのは時間がかかってしまう。
有識者に弟子入りし、少しずつ知識を得てアップデートしていく。
ここで得た内容を共有しナレッジとしてためていくことを繰り返していく。
有識者に弟子入りした人もどんどんと主体性が出ていき、さらにその弟子が新たな弟子がついていく。
これでデザイナーと仲良くなれる ~ デザイナーとエンジニアで上手にアジャイルする方法(模索中)~
Tigerspike株式会社の高松さんと中島さんがご登壇されていました。
エンジニアとデザイナーは同じ開発する仲間だが、目指していることが違う。
エンジニアは作れるっていう実現性。デザイナーは使いたくなる需要性を大事にしている。
一緒にうまくやっていくには、これを日々コミュニケーション取りながらお互いのギャップを理解して成果を出していくことが必要。
両者がうまくやっていくには、、、
- つくるプロダクトの仮説を最初に決めてから、デザインを考える
- みんなが納得するコアバリューを作る
- 共通言語となるユーザーフローを一緒に作る
アジャイルなカルチャーとビジネスネットワークの拡大方法
リンクトイン日本代表の村上さんがご登壇されていました。
LinkedInは200以上の国と地域に展開されているサービス。
アジャイルの柔軟性は仕事にプラスとなる。
引用元:https://2021.agilejapan.jp/sites/wp-content/uploads/2021/11/13_30_linkedin_v2.pdf
アジャイルに会社を変革させていくのは自社でもやっていきたいところ。
早期に学びながら高速にPDCAサイクルを回していくというのは、日本企業もなかなかやれていないことが多いが
変革には必要なこと。
引用元:https://2021.agilejapan.jp/sites/wp-content/uploads/2021/11/13_30_linkedin_v2.pdf
Searching for Happiness
Scrum Inc.Japan株式会社の和田さんがご登壇されていました。
これまでの経歴が凄まじかったです。
リーダーが決意すれば組織は変革できる
引用元:https://2021.agilejapan.jp/sites/wp-content/uploads/2021/11/14_00_ScrumInc.pdf
自分自身は組織としてアジャイルを推進していきたいが、少しずつ社内で始めていきたいが、何からやればよいのかもあまりわかっていないです。自分ひとりではどうにもならないの、どこかでこのような方のお力を借りて、組織変革させていきたい。
Building a coaching culture — From doing Agile, to being Agile.コーチングの文化を構築 ・アジャイルをやるよりアジャイルになる
ラース・ローセングレンさんがご登壇されていました。
アジャイルは難しいものではないが、アジャイルで成功するために必要な考え方や文化に変化を起こすのは難しい場合があるとのこと。
引用元:https://2021.agilejapan.jp/sites/wp-content/uploads/2021/11/14_00_ScrumInc.pdf
ウォーターフォール開発者がアジャイルに出会い、気づいた大切なこと
株式会社永和システムマネジメントの小林さんがご登壇されていました。
- コミュニケーションが得意な人が苦手な人を引っ張っていくのがよさそう
- 心理的安全性はすごく大切、変わろうとしている人を阻害してしまうと不安で発言できなくなる
- コロナ前では勤務時間中での雑談が排除されがちでその場で雑談するのが難しい
雑談ってすごく大切で、仕事のこと以外でも話をする仲間だとコミュニケーションも取りやすい。
社内システムの開発チームでもこの半年で、朝会の中で各メンバーのプライベートはことを話す時間を設けたら、少しコミュニケーションが取りやすくなったとの声が聞こえてます。(私自身参加できていないことが多いので反省)
「ハート」で創るデジタルバンキングと金融DX 〜取り組み始めてわかったアジャイルの難しさ
株式会社永和システムマネジメントの平鍋さん、北國銀行の岩間さん、ふくおかフィナンシャルグループの松崎さん、きらぼしデジタルバンク設立準備会社の白石さんがご登壇されてのパネルセッション。
銀行でアジャイルということ自体があまり想像できなく、すごい壁があったのだろうなという印象。
まとめ
Day1だけでもすごいボリュームの多い内容で、DiscordとZoomを駆使してましたが取り入れる知識が多すぎてアタマがパンパンでした。
プロダクト開発でのアジャイルだけではなく、組織としてアジャイルを導入していくということも聞くことができ、
そこから自社内での課題ややるべきことを考えることができたので参加できてよかったです。
次回はDay2も紹介したいと思います。