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AZ-104 合格するまで

Last updated at Posted at 2021-01-15

はじめに

AZ-104: Microsoft Azure Administratorに合格した時の受験記です。
これから受験される方の参考になれば幸いです。
(2021年1月時点の情報です。)

私について

アプリ運用をメインに仕事をしています。
クラウド化の流れからインフラの知識を得るため受験しました。

AZ-104 Microsoft Azure Administratorについて

試験の説明は公式サイトでどうぞ。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/exams/az-104

タイトルの通り、組織においてAzureの実装・管理・監視を行う管理者向けの試験です。

例えば、ある要件に対して
・どう設定をすれば実現できるか?
・実現方法の中で、最低価格、最低権限なのはどれか
・既存のリソースの課題や問題を解決するにはどの機能を用いるか
に答えられることが合格の条件となります。

全体的に初期構築というよりは、既に稼働しているシステムに対して、監視・改善の運用フェーズで実践していく想定かと思います。
また、ガバナンス・認証・権限設定など、組織では必ず必要となる分野も多くあります。

なお、**AZ-103**はこの試験の前身ですが
2020年夏で廃止されました。
今から受ける人はAZ104を選択することになります。
AZ-104との違いは割愛しますが、最新技術にあわせてアップデートされただけです。
他の方のAZ103の受験期も充分参考にできると思います。

受験前の状態

Azureの実務経験はわずかだけでした。
AzureポータルからVMを起動・停止したり、メトリクスを見る程度。

クラウドについてはAWS 認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイトの資格は独学で持っていたので、知識は多少ありました。(こちらも実務経験なし)

全般的にインフラの基礎知識があることが前提です。
私はネットワーク関係(IPアドレス、DNS、、)は苦手で、ゼロからの学び直しになりました。

合格までにやったこと (3つ)

1.研修受講

Microsoft公式トレーニング
https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/courses/az-104t00
公式の研修です。Microsoftの講師の方から、各分野を教えてもらえます。
4日間の日程で、じっくり学ぶことができました。
ただ、試験合格だけでいうと必須ではないと思います。

2.Microsoft Learn

https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/exams/az-104?tab=tab-learning-paths
公式の学習コンテンツです。
こちらを通勤途中の電車などで読み進め、
全体像の把握や知識の底上げができました。
各分野が細かく区切られ、詳細に解説されています

各機能の比較やコマンドも詳しく載っています。
全体に対する進捗もわかりやすく、毎日少しずつ進めていけました。
まずはこれを読み込むことが何よりの近道だと思います。

ただ日本語がわかりにくく、文章がすっと入ってこない。
何回読んでもわからないところは深追いせず飛ばす。

実機を使った演習もあります。
実際の設定や操作のイメージができます。
ただ気を付けないと、コマンドのコピペに終わる。
操作の意味を考えながらやる必要があります。

あと、リソースを作ったらすぐ消す。
そのまま放置すると課金額が膨らみます。
私は演習でwebappを作ったあと消し忘れました。
請求メールでそれに気づき、2万円の出費が発生していまいました。。
(授業料だ、、うん)

また、知識チェックとして設問が出てきます。
これに回答することで、知識の確認ができます。
しかし、これは実際の試験の設問とは大きく違います。
このレベルに回答できても実際の試験には通りません。
試験にパスするためには、下記の模擬試験をやりこむ必要があります。

3.模擬試験(2サイト)

MSLearnで理解が進めば、後は試験に受かるための対策です。
模擬試験は公式のものもありますが、他の方の受験期を参考に以下で2サイトで対策しました。

1.Whizlabs

  • 英語のみ
  • 55問のテストが4セクション(220問)
  • キャンペーン中に買えば2千円程度
  • 途中やめができたり、すぐに答えがわかるPractice mode は便利でした。
  • 設問はコピペ不可

2.Udemy

  • 英語のみ
  • 50問のテストが5セクション(250問)
  • キャンペーン期間で¥1600程度でした。
  • 設問によっていは解説がやけに詳しい。
    (こう思ったでしょ?でもね・・・)
  • 2021年1月にアップデート。設問は直近のテストを反映してそうでした。
  • コピペできます。

おススメはUdemy です。
これを試験の1週間前から90%以上の正答率になるまで繰り返し(2回~3回)解きました。

日本語と英語のどちらで進めるか

資格試験でよく出てくる話です。
今回、MSLearn までは日本語、模擬試験から英語にしました。

なぜ英語に切り替えたかというと、
多くの設問ではVMやVNETなどのシステム構成が図解されません。
文章と表のみで表現されます。
これを正確に読み取るには英語が適しています。
日本語だと主語や形容詞の出現場所が入れ替わり、一読して意味がわかりません。

例えば、以下の違いがあります。

英語
You have an Azure subscription(1)
 that contains the following users (2)
  in an Azure Active Directory tenant(3)
   named AAA.BBB.com(4)
日本語
次の名前のAzureActiveDirectoryテナントに(3)
 次のユーザーを含むAzureサブスクリプションがあります(2)(1)
  AAA.BBB.com(4)

英語のほうが大きな枠→小さな枠へと説明していくので、読めば構造が見えてきます。
(サブスクがあって、、ユーザがいて、、)
日本語だと全文読んでやっと全体がわかるので
もう一度最初から読み直すことになります。
これが面倒で、英語で読むようになりました

実際の試験は日本語と英語の両方で提供されます。
まず英語で読み、わからない箇所だけ日本語で読み直すという方法で臨みました。

所要期間

研修受講から、合格まで3ヶ月くらい。
もっと短い期間で取得された方もいると思いますが、
私のような実務経験に乏しく毎日わずかの時間しか取れない人にとっては
このくらいの期間が必要に思います。

試験結果:

  • 受験日:2021年1月
  • 合格点:700/1000
  • スコア:892/1000
  • 結果:合格

セクションごとの成績

  • 1.AzureIDとガバナンスの管理:80%
  • 2.ストレージの実装と管理:100%
  • 3.Azureコンピューティングリソースのデプロイと管理:85%
  • 4.仮想ネットワークの構成と管理:81%
  • 5.Azureリソースの監視とバックアップ:90%

※ストレージの成績が思いのほか良かったです。
 他はいろいろと条件を考えながら回答するのに対して、単発の知識のみで回答できるものが多いためかと思います。

##試験環境のこと
試験場所は、試験会場 or 自宅 を選べます。
私は自宅での受験を選びました。
本人確認などの不正防止をカメラやマイク等で行います。

不正防止のために、開始前に事前手続きが必要です。
ここに少し手間取りました。

開始時刻の30分前にサイトにチェックインし、準備を開始しますが、手続きがうまくいかないところがあり、結局開始時間ギリギリに完了しました。
15分まではオーバーできるようですので、ここは焦らず乗り切りましょう。

また試験中はカメラがずっとONです。
席から離れられず、トイレも行けません。
私は開始1時間後に、猛烈にトイレに行きたくなり、集中力がなくなっていきました。。気をつけてね。

AWS 認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイトとの比較

どちらも中級者レベルの試験です。
両方受けてみての感想です。

AWS 認定 ソリューションアーキテクト

  • アーキ構築する人を想定
  • 問題集や模擬試験が充実
  • 設問がだいたい素直
  • 日本語教材が多い。
  • どちらかというと個人でいろいろ構築する想定

AZ-104

  • 運用・管理・改善する人を想定
  • 問題集や模擬試験は英語版ならある。
  • 日本語の教材が少ない。英語に慣れるしかない。
  • 時々設問が意地悪
  • 日本語訳が雑。
  • windowsとLinuxの違いを問う設問が多い
  • オンプレとの絡みが多い。
  • どちらかというと組織として権限や役割を分担しながら作る想定

試験を終えて

合格後、すぐ現場で実践できるかというともちろん無理です。

最初はよくわかる人の下で経験を積むことが必要です。
ただ、実務において出てきた単語や概念について、調べ方もわからない状態と、ある程度頭にインデックスがあってwebで補足するだけという状態とはかなり違います。

マイクロソフトの公式ドキュメントを読めるようになることが
資格取得の一番の利点かもしれません。
(読める、、読めるぞ・・!)

今後について

さらに上位の資格があります。
AZ-400(Designing and Implementing Microsoft DevOps Solutions)
https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/exams/az-400

これを受けたいと思います。
gitやCI-CDなど内容がおもしろそうだからです。
正直言うとAZ-104は基礎部分が多く、
新しい発見はあまりなかったのです。。

もしAZ-400も合格できたら、AZ-104の合格とあわせて、Microsoft Certified: DevOps Engineer Expertと認定されるようです。
これを狙いたいと思います。

長文となりましたがご精読ありがとうございました。
これから受験される方のご健闘をお祈りします。

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