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SENSYN RoboticsAdvent Calendar 2023

Day 15

家族向け書籍管理アプリの開発①Vercelデプロイ

Last updated at Posted at 2023-12-14

センシンロボティクス Advent Calendar 2023 15日目の記事です。

はじめに

本アプリケーションは、家族間での書籍の重複購入を防ぐことを目的としています。開発は進行中で、現在の進捗は以下の通りです。

  • フロントエンド:開発環境を構築し、GoogleBooksApiを使用して書籍情報を取得し表示しています。
  • バックエンド:Loopbackを使用して各モジュールを作成し、Swaggerで動作を確認しています。

プロジェクトの概要

このアプリケーションは、家族全員の書籍を一元管理するためのものです。GoogleBooksAPIを使用して書籍情報を検索し、各書籍の紙媒体と電子媒体の所有状況、読了状況などを管理します。最終的な目標は、Flutterを使用してモバイルアプリケーションを作成し、バーコードスキャン機能を追加して書籍の登録を容易にすることです。

開発環境

開発には以下のツールが必要です。

  • Docker Desktop:アプリケーションの実行環境を構築します。
  • Visual Studio Code:コードの編集に使用します。
    • Remote Development(拡張機能):リモートの開発環境で作業を行うために使用します。

技術スタック

以下の技術を使用しています:

  • Docker: アプリケーションのコンテナ化
  • DevContainer: コンテナ内でのコーディング
  • TypeScript: 静的型付けとオブジェクト指向を提供
  • LoopBack: APIの作成と接続
  • Nuxt.js: Vue.jsのユニバーサルアプリケーションフレームワーク
  • Vue.js: UIの構築
  • Vuetify: Vue.jsのマテリアルデザインフレームワーク
  • Axios: PromiseベースのHTTPクライアント

内容

Vercelアカウントの作成と設定

Vercelはサーバーレスアーキテクチャを採用したクラウドプラットフォームです。以下の手順でアカウントを作成し、設定します。

  1. Vercelのサインアップページにアクセスしてアカウントを作成します。

  2. VercelのCLIツールをインストールします。

yarn global add vercel

# Vercel CLIでログインします。
vercel login

# アプリケーションをデプロイします。
vercel

# 本番環境へのデプロイは以下のコマンドを使用します。
vercel --prod

フォルダ構成

.
├── frontend
│   ├── node_modules
│   ├── nuxt.config.ts
│   ├── package.json
│   ├── tsconfig.json
│   ├── yarn.lock
│   ├── docker
│   │   └── Dockerfile
│   └── src
│       ├── assets
│       ├── components
│       ├── composables
│       ├── layouts
│       ├── pages
│       ├── plugins
│       └── utils
├── backend
│   └── docker
│       └── Dockerfile
├── docker-compose.yml
├── README.md
└── front
    ├── app.vue
    ├── node_modules
    ├── nuxt.config.ts
    ├── package.json
    ├── tsconfig.json
    └── yarn.lock

docker-compose.ymlを作る

version: '3.8'
services:
  frontend:
    build:
      context: ./frontend
      dockerfile: docker/Dockerfile
    volumes:
      - ./frontend:/app:cached
      - frontend_node_modules:/app/node_modules
    # - 構築時は下記コマンドをコメントにする
    # command: sh -c "yarn && yarn dev"
    ports:
      - 3000:3000
      - 24678:24678
    tty: true
    environment:
      - HOST=0.0.0.0
      - port=80
      - CHOKIDAR_USEPOLLING=true
  backend:
    build:
      context: ./backend
      dockerfile: docker/Dockerfile
    volumes:
      - ./backend:/app
      - backend_node_modules:/app/node_modules
    # - 構築時は下記コマンドをコメントにする
    # command: sh -c "yarn && yarn start"
    ports:
      - 3001:3001
    tty: true
    environment:
      - HOST=0.0.0.0
      - port=80
      - CHOKIDAR_USEPOLLING=true
  mysql:
    image: mysql:8.0
    command: --default-authentication-plugin=mysql_native_password
    environment:
      MYSQL_ROOT_PASSWORD: rootp@ssword
      MYSQL_DATABASE: "bookapp-db"
      MYSQL_USER: "bmuser"
      MYSQL_PASSWORD: "myp@ssword"
      MYSQLD_PUBLIC_KEY_RETRIEVAL: "true"
    ports:
      - 33306:3306
    volumes:
      - mysql-data:/var/lib/mysql
volumes:
  frontend_node_modules:
  backend_node_modules:
  mysql-data:

Dockerfileの作成と配置

以下の内容のDockerfileを作成します。これをfrontend/docker/Dockerfilebackend/docker/Dockerfileの両方に配置します。

FROM node:20-slim

WORKDIR /app

RUN apt-get update && apt-get install -y

Dockerコンテナの作成と起動

  • ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してDockerコンテナを作成し、起動します。
docker compose up -d

フロントエンドの開発環境の構築

以下の手順でフロントエンドの開発環境を構築します。

  • Dockerコンテナに入ります。
docker compose exec frontend bash
  • Nuxt.jsのプロジェクトを作成します。
npx nuxi init . --force

このコマンドを実行すると、フロントエンドディレクトリに以下のファイルが作成されます。

.gitignore
.npmrc
app.vue
nuxt.config.ts
package.json
README.md
tsconfig.json
  • 必要なパッケージをインストールします。
yarn install

Nuxt.jsアプリケーションの起動と確認

以下の手順でNuxt.jsアプリケーションを起動し、正しく動作していることを確認します。

  • Nuxt.jsアプリケーションを起動します。
yarn dev
  • ブラウザでhttp://localhost:3000/にアクセスします。

「Welcome to Nuxt!」が表示されれば成功しています。

  • 確認が終わったら、ctrl + cを押してアプリケーションを停止します。

Vuetifyの導入と設定

VuetifyはVue.jsのマテリアルデザインフレームワークです。以下の手順で導入と設定を行います。

  • Vuetifyとその関連パッケージをインストールします。
yarn add -D vuetify vite-plugin-vuetify
yarn add @mdi/font
  • 必要なディレクトリを作成します。
mkdir -p src src/{assets,components,composables,layouts,pages,plugins,utils}
  • nuxt.config.tsを編集して、Vuetifyとsrcディレクトリの設定を行います。
import vuetify, { transformAssetUrls } from 'vite-plugin-vuetify'
export default defineNuxtConfig({
  srcDir: 'src/',
  build: {
    transpile: ['vuetify'],
  },
  modules: [
    (_options, nuxt) => {
      nuxt.hooks.hook('vite:extendConfig', (config) => {
        // @ts-expect-error
        config.plugins.push(vuetify({ autoImport: true }))
      })
    },
  ],
  vite: {
    vue: {
      template: {
        transformAssetUrls,
      },
    },
  },
})

この設定により、VuetifyがNuxt.jsアプリケーションで使用できるようになります。また、srcディレクトリがベースディレクトリとして設定されます。

  • src/plugins/vuetify.tsを作成します。このファイルではVuetifyの設定を行います。
import '@mdi/font/css/materialdesignicons.css'

import 'vuetify/styles'
import { createVuetify } from 'vuetify'

export default defineNuxtPlugin((app) => {
  const vuetify = createVuetify({
    // ... your configuration
  })
  app.vueApp.use(vuetify)
})
  • app.vueは使用しないので削除します。
  • src/layouts/default.vueを作成します。このファイルではアプリケーションの基本的なレイアウトを定義します。
<template>
  <v-app>
    <NuxtPage></NuxtPage>
  </v-app>
</template>
  • src/pages/index.vueを作成します。このファイルではホームページの内容を定義します。
<template>
  <div>
    <h1>Hello Vuetify3</h1>
    <v-btn color="primary" @click=handleClick>Hello</v-btn>
  </div>
</template>

<script setup lang="ts">
const handleClick = () => {
  alert("nuxt3");
}
</script>
  • ブラウザを開き、http://localhost:3000/にアクセスします。"Hello Vuetify3"と表示され、ボタンをクリックすると"nuxt3"というアラートが表示されれば、ホームページの作成に成功しています。

image.png

Google Books APIを使用して書籍情報を取得する方法

  • まず、HTTPリクエストを送信するためのライブラリであるAxiosをインストールします。
yarn add axios
  • 次に、src/pages/books.vueファイルを作成します。このファイルでは、Google Books APIを使用して書籍のタイトルを検索し、その結果をdatatableで表示します。
<template>
  <div>
    <v-text-field v-model="search" label="Search for books" @keyup.enter="fetchBooks" />
    <v-data-table :items="books">
      <template v-slot:item.thumbnail="{ item }" >
        <v-img 
          :src="item.thumbnail" 
          :aspect-ratop="16/9" 
          height="9vw" 
          min-height="100px"
          width="16vw" 
          min-width="160px" 
          class="ma-0 pa-0">
        </v-img>
      </template>
    </v-data-table>
  </div>
</template>

<script setup lang="ts">
import { ref } from 'vue'
import axios from 'axios'

interface Book {
  thumbnail: string
  title: string
  subtitle: string
  publishedDate: string
  description: string
}

const search: Ref<string> = ref('')
const books: Ref<Book[]> = ref([])

const fetchBooks = async () => {
  books.value = []
  const response = await axios.get(`https://www.googleapis.com/books/v1/volumes?q=${search.value}`)
  books.value = response.data.items.map((book: any) => {
    return {
      thumbnail: book.volumeInfo.imageLinks.smallThumbnail,
      title: book.volumeInfo.title,
      subtitle: book.volumeInfo.subtitle,
      publishedDate: book.volumeInfo.publishedDate,
      description: book.volumeInfo.description,
    }
  })
}
</script>
  • 機能の確認方法
  1. ブラウザを開き、http://localhost:3000/booksにアクセスします。

  2. 検索ボックスに検索したい書籍のタイトルや著者名を入力します。

  3. 入力後、Enterキーを押すと、検索結果が表示されます。

補足:この機能はGoogle Books APIを使用して書籍情報を取得し、その結果を表示します。検索ボックスに入力した文字列を含む書籍の情報が表示されます。

Vercelへのデプロイ方法

  1. まず、作成したプロジェクトをgitでcommitし、GitHubやGitLabなどのリモートリポジトリにpushします。
git init
git add .
git commit -m "First Commit."
git remote add origin https://github.com/{username}/{new_repo}.git
git push -u origin main
  1. 次に、ブラウザでVercelのサイトを開き、ログインします。

  2. "Add New"ボタンをクリックし、プロジェクトを選択します。

  3. GitHubと連携している場合、リポジトリ一覧が表示されるので、デプロイしたいリポジトリの"import"ボタンをクリックします。

  4. "Config Project"画面で、以下のように設定し、"Deploy"ボタンをクリックします。

Project Name: {任意の名前を設定}
Framework Preset: Nuxt.js
Root Directry: frontend  # Editボタンで選択可能
Build and OUtput Settings: デフォルトのまま
Enviroment Variables: デフォルトのまま
  1. "Congratulations!"と表示されれば、デプロイが完了です。"Continue to Dashboard"ボタンをクリックします。

  2. "Visit"ボタンをクリックし、デプロイしたページを開きます。

  3. アドレスバーでURLの末尾に/booksを追加し、ページを開きます。

image.png

git連携後は対象ブランチPUSH時にデプロイしてくれます。

次回への展望

今回はフロントエンドの開発についての説明を一旦終了します。次回は、この続きを予定しています。

補足:今回学んだ内容をしっかりと理解し、実践することで、次回の内容にもスムーズに取り組むことができます。次回もお楽しみに!

backendの開発環境を作る

  • コンテナに入ってloopback4の環境を作る
docker compose exec backend bash

# npm install -g @loopback/cli
yarn global add @loopback/cli

# LoopBack 4のプロジェクトを作成します。lb4 app コマンドを実行し、プロンプトに従ってプロジェクトの詳細を入力します。
lb4 app 

root@b2101ba89dc0:/app# lb4 app
? Project name: app
? Project description: Book Management Application
? Project root directory: app
? Application class name: AppApplication
? Select features to enable in the project Enable eslint, Enable prettier, Enable mocha, Enable loopbackBuild, Enable
vscode, Enable docker, Enable repositories, Enable services
? Yarn is available. Do you prefer to use it by default? Yes

  • 一階層無駄なのでフォルダの中身を移動(コンテナ内ではなくホスト側で実行)
# 'backend/app' ディレクトリの内容を 'backend/' ディレクトリに移動
mv backend/app/* backend/

# 空の 'backend/app' ディレクトリを削除
rmdir backend/app

次回への展望

バックエンドの開発についても時間切れのため一旦終了します。次回は、この続きを予定しています。
それとも久しぶりにGoで書いてみようかな

プロジェクトの課題点

このプロジェクトで直面した主な課題は以下の通りです:

  • Vercelを使用したデプロイ
  • DockerとDevcontainerを利用した、ホスト環境に影響を与えない開発環境の構築

結論

まだ全てを書き終えていませんが、少しずつ進めていきます。
VercelはGitHubなどとの連携設定だけで簡単にデプロイが可能でした。
VercelのTeam機能を使わずに、GitHub Actionsで直接デプロイする方法もあるようなので、試してみたいと思います。

参考資料

補足:Vercelは、フロントエンドのWebアプリケーションをデプロイするためのプラットフォームです。GitHubやGitLabなどのリモートリポジトリと連携して、簡単にデプロイを行うことができます。また、DockerとDevcontainerは、開発環境をコンテナ化し、ホスト環境に影響を与えずに開発を行うためのツールです。

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