はじめに

git resetには3のオプションがあり、どれを使用するかは状況や目的により大きく異なります。この記事では、状況に応じてどのオプションを選択すべきかを解説します。

git reset とは

変更をある地点まで戻すコマンドです。「ある地点」とはコミット地点のことであり、コミットのHASH値を指定することで、任意の場所まで戻すことができます。

$ git reset [オプション] 戻したい地点のコミット番号

無くしたコミットの差分がどうなるかはオプションで指定することができます。

ということで、三種類のオプションをどんな状況で使うべきか見ていきましょう。

--softを指定すると、無くしたコミットに含まれていた修正は全て保持されます。また、その修正はステージングに保持された状態になります。

直前のコミットメッセージを変更したい！
- $ git reset --soft HEAD^
  - HEAD^を指定することで、HEADのコミットをなかったことにする
  - HEADで行った修正はステージングに残る（git add された状態）
直前にした二つのコミットを一つにまとめたい！
- git reset --soft HEAD^^
  - HEAD^^を指定することで、HEAD^とHEAD^^のコミットをなかったことにする
  - HEAD^とHEAD^^で行った修正はステージングに残る（git add された状態）

--mixedを指定すると、無くしたコミットに含まれていた修正は全て保持されますが、--softと違いその修正はステージング状態にはなりません。
ちなみに、git resetのデフォルト値は--mixedです。

コミットする気のないファイルをAddしてしまったので、git addをなかったことにしたい！
- $ git reset --mixed HEAD
  - HEADを指定することで、HEADのコミット以後に行われた修正（＝まだコミットされてない修正）のステージング状態を解除する（＝git add されていない状態にする）

--hardを指定すると、無くしたコミットに含まれていた修正は全て削除されます。

修正が不要になったので、削除して元の状態に戻したい！
- $ git reset --hard HEAD
  - HEADを指定することで、HEADのコミット以後に行われた修正（＝まだコミットされてない修正）を削除する
コミット済みの修正を削除して元の状態に戻したい！
- $ git reset --hard HEAD^^
  - HEAD^^を指定することで、HEAD^とHEAD^^のコミットをなかったことにする
  - HEAD^とHEAD^^で行った修正は完全に削除される

git resetは便利ですが、オプションを間違えると修正がなくなってしまう危険もあります。意味を理解して使うようにしましょう！
ここまでご覧いただきありがとうございました！