こんにちは。
iPadとMac bookを使って論文を楽に整理整頓する方法を、個人的経験に基づきまとめてみたいと思います。私自身、あまり深いことは理解しておらず「使えればいいや」というスタンスなので、あくまでヒントとして参考にしていただけると幸いです。
使用したデバイス
Mac book : 研究室から貸し出していただいているものです
iPad : 第6世代(2018年)
目的
私が論文管理をちゃんとしたいな、と思ったのは、以下の理由からです。
- 今までに読んだ論文を綺麗に分類したい
- 参考文献リストなどを簡単に作れるようにしておきたい
- 読む論文を決めてから、実際に読んで、管理するまで、無駄な労力を使いたくない
- 論文に手書きで書き込んで、そのファイルを保存しておきたい
目指す流れ
今回私が紹介する方法を使えば、以下のような流れで論文が読めるようになるはずです。
- 論文を調べてダウンロードする
- ダウンロードされたpdfファイルをZoteroに移す(このときZoteroは論文情報を自動で読み取ってくれます)
- 論文にタグをつける(任意)
- iPadで読みたい場合、Manage Attatchmentからタブレットに送る
- iPadで書き込み、書き込んだファイルは別のファイルに保存しておく
Zotero, デスクトップ版Google driveのインストール
まずはZoteroのインストールから。以下のurlから、Download→Zotero 6 for macをインストールしていただければと思います。
ついでに拡張ソフトであるzotfileもインストールしましょう。これを使うと、Zoteroに保存したファイルをiPadから探しやすくなります。
上記のサイトに入り、Downloadというところをクリックすると以下のようなファイルがダウンロードされます。
ダウンロードできたら、Zoteroを開いて、
「ツール」から「アドオン」をクリックします。
そして、右上の歯車マークから、「Install add-on from File」を選択して、先ほどダウンロードしたZotFileをインストールしましょう。
また、デスクトップ版のGoogle driveをダウンロードしていない人は、これもダウンロードしていただければと思います。これにより、FinderからGoogle driveにアクセスできるようになります。
ダウンロードしたら、ファイルをダブルクリックして、アプリをインストールします。うまくインストールできれば、Google driveというアプリを探して、ログインまで済ませてください。うまくいけば、Finderのサイドバーに「Google drive」をいうフォルダができるはずです(私の場合は「場所」にできていました)。
なお、iPadでpdfを読む方法についてはここでは取り上げませんが、私はGoodnote 5を使っています。
Zoteroの動作を確認する
ここまでできたら、現状のZoteroの動作を簡単に確認してみましょう。詳しい解説は省略します。
まず初めに、適当な論文をダウンロードして、Zoteroに入れてみましょう。なんでもいいのですが、私の場合は論文のReferenceから論文を探すことが多いので、普通にウェブで探してダウンロードします。試しに下記の論文を使っていきましょう。
Mac bookの場合、カーソルを下の方に持ってくると下の図にあるようなバーが現れます。一番右にある、下矢印の丸で囲まれたアイコンをクリックすると、ダウンロードが開始されます。
ダウンロードできたら、Zoteroを開いて、ダウンロードしたpdfファイルをドラッグ&ドロップしてみてください。
そうしたら、Zoteroが自動で論文情報を読み込んでくれます。あとは、自分でフォルダを作って分類したり、タグをつけたりしてうまく分類していただければと思います。
さて、このファイルがどこに保存されているのか確認しておきましょう。まず、ホームディレクトリに行くと、「Zotero」というフォルダができているはずです。そこに入ってみましょう。
ターミナルから「ls ~/Zotero/」と打ってもいいです。
「storage」に入って、その中のフォルダをクリックすると、論文のpdfファイルが入っていることが確認できると思います。
(上記の写真にあるような、アルファベットと数字からなるフォルダをクリックすれば、pdfファイルを見つけることができます)
新しくpdfをZoteroに入れるたびに、ここ(~/Zotero/storage)に新しいファイルが作られて、その論文の情報が保存されます。~/Zotero/のことを「基本ディレクトリ」といいます。
基本ディレクトリの場所をGoogle Driveの中に設定すれば、ダウンロードしたpdfファイルをZoteroに一度入れるだけで、iPadでもう一度探したりせずとも、そのファイルにアクセスできるようになるでしょう。この方法は非常に楽ですが、ここではこの戦略は取らないことにします。なぜなら、今確認してもらった通り、ファイル名が適当なアルファベットや数字の羅列で作られてしまっていて、ファイルを探しにくいからです。
そのため、ここではダウンロードしたpdfファイルをiPadから読みたいときは、iPadから探すとき専用のフォルダに送るという構造にします。
iPadからpdfファイルに簡単にアクセスできるようにする
まず、Google driveの中に、iPadがアクセスするためのディレクトリを作りましょう。私の場合、「マイドライブ/Zotero/iPad/」というフォルダを作りました。
そして、Zoteroの「ツール」から、「Zotfile preferences...」を選択します。
「Tablet Settings」に行き、「Use Zotfile to send and get files from tablet」をチェックします。そして、「Base folder」を先ほど作った「マイドライブ/Zotero/iPad/」に設定します。
ここまでできたら、「Zotfile preferences」を閉じて、Zoteroに戻りましょう。すると、「Tablet Files」「Tablet Files (modified)」という二つのフォルダがデスクトップに追加されているはずです。
iPadに送ってみる
iPadでも作業したいファイルで右クリックして、「Manage Attachment」→「Send to Tablet」を選びましょう。
「Tablet Files」の中を見て、作業したいファイルが反映されていることを確認しましょう。そしたら、iPad等でGoogle driveから「マイドライブ/Zotero/iPad/」を見てみます。中に先ほど作ったファイルが送られていれば、成功です。
実際に使うとき
おそらく「マイドライブ/Zotero/iPad/」にあるファイルを直接編集すれば、Zoteroの「Tablet Files (modified)」に編集したファイルが現れるのでしょうが、私の場合はその機能は使わなくてもいいかな、と思っています。
理由としましては、まずそもそも「マイドライブ/Zotero/iPad/」にあるファイルを直接編集する方法が分からなかったのと、Zoteroの容量があまり大きくないらしい、ということを聞いたためです。
ということで、私はiPadに論文を渡して、書き込んだりした後のファイルは、別の場所に保存することにしています。もしより良い方法があるよ、などありましたら助言いただけると幸いです。
まとめ
ということで、以上でこの記事は終わりにしたいと思います。皆様の参考になれば幸いです。
また、もし間違い等があった場合はご連絡いただけると幸いです。読んでいただきありがとうございました。