PyMOLの使い方をまとめておきます。雑な表記にはなりますが、参考になれば幸いです。
代表的なファイル形式
まず、代表的なファイル形式を挙げておきます。
- pdbファイル:タンパク質の立体構造データが保存してあるデータファイルです。開くとこんな感じになっています。
左から、原子の通し番号、原子タイプ、アミノ酸の種類、ChainID、アミノ酸番号、xyz座標値、占有率、温度因子の順に並んでいます。これらのデータは、実験(X線結晶解析や、NMR、電子顕微鏡など)によって得られたものになっています。
- psfファイル:pdbファイルと同じく、タンパク質の立体構造データが保存してあるデータファイルです。
左から、原子の通し番号、分子タイプ、アミノ酸番号、アミノ酸の種類、原子タイプ、官能基タイプ、電荷、質量の順に並んでいます。
- dcdファイル:トラジェクトリの情報を保存したファイルです。これのフォーマットは主に原子のXYZ座標のみを保存するためのもので、 原子名やアミノ酸残基名は含まれていません。
- pseファイル:PyMOL sessionファイルと呼ばれるもので、どのPDBファイルを読み込んで、どの部分の色を変えるか、どのような角度で表示するか、などの命令(操作)が記述されたファイルです。PyMOLでしか開けません。
PyMOLの開きかた
Protein Data Bank(PDB)からタンパク質を取得する方法
- Protein Data Bank( PDB : https://www.rcsb.org )から調べたいタンパク質を探す(例えば1akeAなど)
- ターミナルにpymolと打ってPyMOLを開く
- PyMOLでコマンド "fetch 1akeA" などと打ってタンパク質を表示する
pymol
計算したトラジェクトリを表示する方法
以下のコマンドを打つ
pymol -d "load xxx.pdb, xxx, 0, pdb; load_traj yyy.dcd, yyy, 0, dcd"
(注)xxx.pdb : 開きたいタンパク質のpdbまたはpsfファイル。psfの場合はふたつ後ろのpdbもpsfに直しておきます。
yyy.dcd : 開きたいタンパク質のdcdファイル。
すでに保存したpseファイルを開く方法
以下のコマンドを打つ
(注)xxx.pse : 開きたいタンパク質のpseファイル。
pymol xxx.pse
開いた後のコマンド
ここからはあまり触れません。
なお、揺れ動くタンパク質を画面の中央に配置するためのコマンドは
intra_fit polymer
です。