Apexにおける @TestVisible の活用方法とコードカバー率の計算

1. @TestVisible の活用方法とメリット

1.1 @TestVisible とは？

通常、private なメソッドや変数はクラス外部からアクセスできません。しかし、Apex ではユニットテストで private なメソッドや変数にアクセスする必要がある場合があります。

そこで @TestVisible を使うと、private な変数やメソッドをテストクラスから参照できる ようになります。

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1.2 @TestVisible の基本的な使い方

✅ @TestVisible を変数に適用する例

public class PokemonManager {
    @TestVisible private static Integer pokemonCount = 0;

    public static void addPokemon() {
        pokemonCount++;
    }

    public static Integer getPokemonCount() {
        return pokemonCount;
    }
}

このクラスのテストコード

@isTest
private class PokemonManagerTest {
    @isTest
    static void testPokemonCount() {
        // `pokemonCount` に直接アクセス可能
        System.assertEquals(0, PokemonManager.pokemonCount);

        PokemonManager.addPokemon();
        System.assertEquals(1, PokemonManager.pokemonCount);
    }
}

ポイント:

• pokemonCount は private だが、@TestVisible によってテストコードからアクセス可能
• ユニットテストで pokemonCount の変化を検証できる

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✅ @TestVisible をメソッドに適用する例

public class PokemonTrainer {
    @TestVisible private static Boolean hasRarePokemon(String pokemonName) {
        return pokemonName == 'Mew' || pokemonName == 'Rayquaza';
    }

    public static String checkPokemon(String pokemonName) {
        if (hasRarePokemon(pokemonName)) {
            return pokemonName + ' is a rare Pokémon!';
        }
        return pokemonName + ' is a common Pokémon.';
    }
}

このクラスのテストコード

@isTest
private class PokemonTrainerTest {
    @isTest
    static void testHasRarePokemon() {
        // `hasRarePokemon` は private だが、テストで直接呼び出し可能
        System.assert(PokemonTrainer.hasRarePokemon('Mew'));
        System.assert(!PokemonTrainer.hasRarePokemon('Pikachu'));
    }
}

ポイント:

• hasRarePokemon は private メソッドだが、@TestVisible によってテストから直接検証可能
• 本来 public にしたくないが、テスト時のみ参照したいときに便利

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1.3 @TestVisible のメリット

✅ 本番環境のカプセル化を保つ（private のままにできる）
✅ テストコードから private な変数・メソッドを検証できる
✅ デバッグやテスト時に特定の内部値をチェックできる

⚠ 注意点:
@TestVisible をつけると すべてのテストクラスからアクセス可能 になるため、本当に必要な場合のみ使用する ようにしましょう。

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2. Apex のコードカバー率の計算方法

2.1 コードカバー率とは？

Apex の コードカバー率（Code Coverage） とは、実際にテストで実行されたコードの割合 を指します。
Salesforce では、本番環境にデプロイするには 全体のコードカバー率が 75%以上 である必要があります。

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2.2 コードカバー率の計算方法

コードカバー率の計算式は以下の通り：

コードカバー率 = (実行されたコード行数 ÷ 全コード行数) × 100%

たとえば：

• クラスの総行数: 10 行
• テストで実行された行数: 8 行
• コードカバー率: (8 ÷ 10) × 100 = 80%

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2.3 コードカバー率の確認方法

✅ Salesforce Developer Console を使用する方法

1. [開発者コンソール] → [Test] → [New Run] を開く
2. テスト対象のクラスを選択して実行
3. [Test] → [View Code Coverage] で確認
4. カバーされているコードは青、カバーされていないコードは赤で表示される

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2.4 コードカバー率を上げる方法

✅ カバーされていないコードを特定する

• 条件分岐（if, else, try-catch） のパターンをすべて網羅
• System.assert() で 期待する動作を検証
• Test.startTest() / Test.stopTest() を活用し バッチやフローの処理を確実に実行

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2.5 コードカバー率を考慮したテストコード

対象クラス

public class PokemonService {
    public static String getPokemonType(String name) {
        if (name == 'Pikachu') {
            return 'Electric';
        } else if (name == 'Charmander') {
            return 'Fire';
        } else {
            return 'Unknown';
        }
    }
}

NG テスト（コードカバー率 67%）

@isTest
private class PokemonServiceTest {
    @isTest
    static void testGetPokemonType() {
        System.assertEquals('Electric', PokemonService.getPokemonType('Pikachu'));
        System.assertEquals('Fire', PokemonService.getPokemonType('Charmander'));
    }
}

⚠ 問題点:

• else のパターン (Unknown) がカバーされていない → カバー率 67%

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OK テスト（コードカバー率 100%）

@isTest
private class PokemonServiceTest {
    @isTest
    static void testGetPokemonType() {
        System.assertEquals('Electric', PokemonService.getPokemonType('Pikachu'));
        System.assertEquals('Fire', PokemonService.getPokemonType('Charmander'));
        System.assertEquals('Unknown', PokemonService.getPokemonType('Bulbasaur')); // else 分岐をカバー
    }
}

✅ else もカバーし、コードカバー率 100% に！

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まとめ

✅ @TestVisible を活用すると private な変数・メソッドをテストできる
✅ コードカバー率は 75%以上が必須（未実行のコードを減らすことが重要）
✅ テストケースを増やし、条件分岐をすべて網羅するとカバー率が上がる

テストの品質を向上させ、バグのない Apex コードを目指しましょう！🚀