0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

SMCにおける送信の設定

Posted at

Salesforce Marketing Cloud (SMC) では、メールの送信設定やドメイン管理を適切に行うことで、メールの到達率を向上させたり、送信者の信頼性を確保したりできます。
以下、それぞれの用語について、実例を交えて解説します。


1. 送信者認証パッケージ(Sender Authentication Package, SAP)

概要:
SAPは、企業が自社ドメインを使ってSFMCからメールを送信できるようにするための設定パッケージです。これにより、メールが正しく認証され、迷惑メールに分類されにくくなります。

実例:
例えば、「example.com」というドメインを持つ企業がSAPを設定すると、Marketing Cloud から送信するメールの送信元アドレスを info@example.com のように自社ドメインのものにできます。
また、SAPには以下の設定が含まれます:

  • 専用IPアドレス: 企業専用のIPアドレスを割り当て、送信メールの評判を管理しやすくする。
  • ドメイン認証(DKIM, SPF, DMARC): メールの正当性を証明し、フィッシングやなりすましを防ぐ。
  • ブランド設定: 送信者情報を企業ブランドに統一。

💡 関係する設定:
SAPを設定すると、「ドメイン検証と送信者アドレス管理」の設定もスムーズに行えます。


2. 返信メール管理(Reply Mail Management, RMM)

概要:
受信者がメールに返信したときの管理を自動化する機能。返信の内容に応じて、自動応答や適切な部門への転送が可能です。

実例:
例えば、マーケティングメールを送信した際、受信者が「配信停止してください」と返信した場合、RMMを設定しておくと自動で配信停止処理を実行できます。
また、問い合わせメールの場合は、サポートチームへ転送するように設定できます。

💡 関係する設定:
「送信者プロファイル」や「配信プロファイル」と組み合わせて、適切な返信メールの処理を管理します。


3. 送信分類(Send Classification)

概要:
メール送信時に「どの送信者情報を使うか」「どのIPアドレスを使うか」「どの返信管理設定を適用するか」を決める仕組み。

実例:

  • トランザクションメール(注文確認、パスワードリセット)マーケティングメール(キャンペーン告知) では、送信元のアドレスや返信の処理を変える必要があります。
  • 送信分類を使うことで、例えば「noreply@example.com」から注文確認メールを送り、「marketing@example.com」からプロモーションメールを送る、といった管理が可能になります。

💡 関係する設定:
「送信者プロファイル」「配信プロファイル」と組み合わせて使われます。


4. 送信者プロファイル(Sender Profile)

概要:
送信メールの「差出人名(From Name)」と「差出人メールアドレス(From Email)」を設定するもの。

実例:
例えば、以下のような異なる差出人名とアドレスを設定できます:

  • メールマガジン → 差出人名: "ABCマーケティング" / メールアドレス: marketing@example.com
  • 顧客サポート → 差出人名: "ABCサポート" / メールアドレス: support@example.com

💡 関係する設定:
「送信分類」と連携して、適切な送信者情報を選択します。


5. ドメイン検証と送信者アドレス管理(Domain Verification & Sender Address Management)

概要:
SFMCから送信するメールが正しいドメイン(企業のドメイン)から送られているかを検証する仕組み。

実例:
企業が example.com を使用してメールを送信する場合、SPF、DKIM、DMARC という認証を設定し、ドメインがMarketing Cloudと連携していることを証明する必要があります。
例えば、送信ドメイン認証がない場合、GmailやYahoo!メールの受信側で「このメールは本当に example.com から来たの?」と疑われ、迷惑メールフォルダに分類される可能性があります。

💡 関係する設定:
SAPを導入すると、このドメイン認証の設定が一括で行われます。


6. 配信プロファイル(Delivery Profile)

概要:
メールを送信する際に、「どの送信IPアドレスを使用するか」「どの返信アドレスを設定するか」などを指定する設定。

実例:

  • プロモーションメールは promo@example.com というアドレスを使用し、送信元IPはマーケティング用のものを設定。
  • サポート関連のメールは support@example.com を使用し、異なるIPアドレスを設定。

💡 関係する設定:
「送信分類」と連携し、適切な送信プロファイルを選択します。


各設定の関係性まとめ

📌 基本的な流れとしては、以下のように設定を組み合わせて使います。

  1. SAPを導入
    ドメイン検証と送信者アドレス管理 の設定を行い、正しく認証された送信者情報を確保。

  2. 送信者プロファイルを作成
    → メールごとに適切な送信者名・アドレスを設定。

  3. 配信プロファイルを作成
    → どのIPアドレスと返信アドレスを使うか決める。

  4. 送信分類を作成
    送信者プロファイル配信プロファイル を組み合わせ、適切なメール送信設定を決定。

  5. RMMを設定
    → 受信者からの返信を適切に管理し、自動応答や転送を行う。


まとめ

Salesforce Marketing Cloud のメール送信設定は、
SAPを設定して送信ドメインを認証
送信者プロファイル・配信プロファイルを作成してメールの差出人情報を管理
送信分類で適切な設定を適用
返信メール管理(RMM)で受信者の返信対応を自動化
という流れで管理されます。

これらを適切に設定することで、メールの信頼性を高め、到達率を向上させ、スパム扱いされるリスクを減らすことができます! 🚀

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?