1. 検証(入力チェックなど)
使うツール:オブジェクトマネージャー(オブジェクトの設定)
✅ 使用例:
- 必須項目を設定したい → オブジェクトの設定で「必須」にする
- 例:「取引先責任者」のメールアドレスを必須にする
- 数値の範囲を制限したい → 検証ルールを作成する
- 例:「割引率」は最大30%までに制限
- 入力値の整合性を保ちたい → 数式を使って入力制限
- 例:「開始日」は「終了日」より前である必要がある
📝 ポイント:
オブジェクトの項目レベルで入力ルールを決めるなら、ワークフローやプロセスビルダーではなく「オブジェクトの設定」を使うのが最適です。
2. データの更新
使うツール:ワークフロー / プロセスビルダー
✅ 使用例:
- 特定の項目を自動で更新したい
- 例:商談のステータスが「成立」になったら、取引先の「顧客ランク」を「A」に変更
- 他の項目の値を基に計算値を設定したい
- 例:取引の「割引率」に応じて「利益率」を自動計算
📌 どのツールを選ぶべき?
- ワークフロー → 簡単な項目更新向け(シンプルな条件でOK)
- プロセスビルダー → 複数の条件を組み合わせる場合に最適(「AかつBならCを変更」など)
📝 ポイント:
単純な更新ならワークフロー、複雑な条件付き更新ならプロセスビルダーが便利です。
3. 所有者の自動割り当て
使うツール:ワークフロー / プロセスビルダー / エスカレーションルール
✅ 使用例:
-
ケース(問い合わせ)を特定の担当者に自動割り当て
- 例:「VIP顧客」からの問い合わせは「上級サポートチーム」に自動で割り振る
-
商談の所有者を自動で変更
- 例:「金額が100万円以上」の商談は、シニア営業担当者に自動アサイン
📌 どのツールを選ぶべき?
- エスカレーションルール → ケース(問い合わせ)に適用
- ワークフロー / プロセスビルダー → 取引先や商談の所有者変更などに活用
📝 ポイント:
「ケース(問い合わせ)」の割り当てならエスカレーションルール、それ以外のオブジェクトならワークフローやプロセスビルダーを活用。
4. レコードの作成
使うツール:ワークフロー / プロセスビルダー / フロー
✅ 使用例:
-
特定の条件を満たしたらToDo(タスク)を自動作成
- 例:商談のステージが「提案済み」になったら、営業担当者に「フォローアップのToDo」を自動作成
-
メール通知やケースを自動作成
- 例:「重要なフィードバック」がChatterに投稿されたら、カスタマーサポートのケースを作成
📌 どのツールを選ぶべき?
- ワークフロー → 単純なToDo作成ならOK
- プロセスビルダー → 複数の条件に基づくレコード作成なら便利
- フロー → より複雑な処理(画面フローなど)を含めたい場合に活用
📝 ポイント:
単純な「条件付きレコード作成」ならワークフロー、複数条件ならプロセスビルダー、複雑なロジックが必要ならフロー。
5. レコードの削除
使うツール:フロー
✅ 使用例:
- 一定期間が経過したデータを自動削除
- 例:「3年以上更新されていないリード」を自動削除
📝 ポイント:
ワークフローやプロセスビルダーではレコード削除ができないため、削除の自動化にはフローを使用する必要があります。
6. クロスオブジェクト項目自動更新
使うツール:ワークフロー
✅ 使用例:
- 商談が成立したら、取引先の「ステータス」を自動で「顧客」に更新
- 「サポート契約」の有効期限が切れたら、関連する「契約ステータス」を「無効」にする
📝 ポイント:
ワークフローは**「主オブジェクト」と「従オブジェクト」の関係を利用して、他のオブジェクトの項目を自動更新できる**。
例:商談が「成立」すると、取引先の「種類」を自動変更するなど。
まとめ
自動化したいアクション | 適したツール |
---|---|
必須項目・入力チェック | オブジェクトの設定 |
項目の自動更新 | ワークフロー / プロセスビルダー |
所有者の自動割り当て | ワークフロー / プロセスビルダー / エスカレーションルール |
レコードの自動作成 | ワークフロー / プロセスビルダー / フロー |
レコードの自動削除 | フロー |
クロスオブジェクト項目更新 | ワークフロー |
ツールの選び方のポイント
- ワークフロー → シンプルな処理(単純な更新、ToDo作成など)
- プロセスビルダー → 複数の条件が絡む自動化(複雑なデータ更新、通知など)
- フロー → 画面フロー、レコード削除、より高度な自動化が必要な場合
- エスカレーションルール → ケース(問い合わせ)関連の自動割り当て
これでSalesforceの自動化ツールの選び方がより明確になったと思います。どのツールを使うべきか迷ったら、**「シンプルならワークフロー、複雑ならプロセスビルダー、さらに高度ならフロー」**という基準で選ぶと良いでしょう!