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Milk-V Duo 256Mを検証する

Last updated at Posted at 2024-08-19

Milk-V Duo 256Mをいただいたので検証してみる

先日2024年8月1日、東京大学伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホールで開催されたRISC-V Day Tokyo 2024 Summerにて、Milk-VのブースでDuo 256Mをいただきました。Milk-V Technologyの皆様、ありがとうございます。
筆者のひどい気まぐれと遅筆のせいで20日も経っておりました。

Milk-V Duoについてと64MB版についてはこの記事で解説しています。

ハードウェア的な違い

まず製品名からあるとおり、メインメモリが64MBから256MBに、実に4倍のアップグレードを遂げています。

64MB版に搭載されていたSoC、CV1800BについてはブランドはCVItekでしたが、CVITEKは2022年にSOPHGOに買収されました。搭載されているチップはそのアップグレードであるSG2002になっています。

まず名前にもある通り、メインメモリの容量が256MBに増強されています。

そしてメモリインターフェースがCV1800BではDDR2@16-Bitでしたが、Duo 256MではDDR3@16-Bitに変更されました。

TPUに関しても従来からテコ入れが入っており、64MB版が500GOPS@INT8であったのに対し、256MB版では1TOPS@INT8に向上しています。

メインとなるCPUコアとして、C906とは排他利用の関係になりますがCortex-A53が追加されています。

機能が多くなっているせいか、パッケージサイズが大きくなりました。CV1800Bが7×7mmであったのに対し、SG2002は9×9mmに増加しています。ボード上を目視するとすぐ見分けがつきます。

ボードの方に目を向けると、オーディオ出力が追加されています。(オーディオについては後程追加で検証します。)

ソフトウェア的な違い

Buildrootをビルドするときのオプションがmilkv-duo256m-sdに変わっています。有志によるDebianイメージなどもDuo 256M対応版が上がっています(DTBなどの差異かと思われる)。

カナメとなるCPUコア(Xuantie C906)自体は変わっていないので、アプリケーションの開発にあたってツールチェーン周りに手を加える必要はありません。

ただし、Buildrootをビルドする際にIONとメディアエンコーダーのメモリ割り当ての値を完全に0にすると起動・終了時にハングしたり、如何せん動作が不安定になったりすることを確認しています。現時点では0にはせず、縮める程度がよいでしょう。

結論

大きめのアップグレードではありますが、互換性は最大限確保してある印象です。特にメモリが物足りないなら64MBからの買い替えという線もアリかと思われます。

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