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AI Slack botと共に創り上げる、コラボレーションの新たな可能性

Last updated at Posted at 2023-11-30

LIFULLではkeelaiという社内向けのAIアプリケーションが運用されています。詳しくは相原さんがクリエイターズブログで紹介しています。

keelaiはSlack上で動くAIチャットボットを含んだ "汎用AI(仮)" 技術スタックで、現在は社内外の情報検索の機能が主ですが、ゆくゆくは様々な機能が利用できるようにするつもりです。

ただ、「それなりの規模で使われている複数人が同時に利用できるチャットAI」というユースケースだけでも珍しい気がするし、有益なアイデアも含まれている気がします。今回は気軽なものも含め、よくあるユースケースを紹介してみます。

複数人で一緒にデバッグする

プログラマーがChatGPTを利用すると、まずエラーメッセージをChatGPTに読み込ませて、原因を推測させるようなユースケースを試すと思います。

自分たちのチームではシステムエラーのSlack通知に続けて、スレッドに続けてエラー内容や原因推測の対話をする習慣が生まれています。

スクリーンショット 2023-11-29 16.59.19.png

こうしたチャットをオープンな場所でできることで、原因の当たりをつけた後に、そのまま上長や専門家との報告や相談も始められます。これは基本的に個人で使うChatGPT単体ではできない使い方だと思います。

余談ですが、将来はエラーログを見て、エラー原因の初期調査やコード提案まで行えるようにするつもりです。

AIを交えてブレストする

複数人でのブレストに役立ちます。例えば仕事っぽくない例ですが、「お世話になった〇〇さんへの1万円くらいのプレゼントのアイデアを出して」とAIに聞いて、横から「いや、〇〇さんはお酒はダメだったからやめよう」とかでチャットの議論の中にAIを挟めます。

AIの回答が誤ってる場合に人がサポートする

keelaiでは社内向けのChatGPT Retrieval Pluginのforkが動いていて、社内のドキュメント情報を元にした回答もできます。ただ、もちろん間違った情報を回答してしまうこともあります。

もしSlackの公開チャンネルで使っていれば、keelaiの回答が間違っている場合でも、その分野に詳しい先輩から正しい回答が得られます。この目的で共通のkeelai用のチャンネルを用意しているチームもいくつか現れてきました。

また、社内ドキュメントの収集し、選別する仕組みも整備しつつあります。これを見ているLIFULL社員は、変な回答があったら #help-keeai のチャンネルで報告して頂けると助かります。

AIに大げさに褒めさせる

他人を褒めたいけど、直接褒めるのはちょっと照れくさいことってあると思います。そういうとき、大げさなメッセージをAIを介して伝えることができます。

スクリーンショット 2023-11-29 17.10.16.png

最近、本家ChatGPTと同じくDALLE3での画像生成にも対応したので、より方法が増えてます。さすがにもったいなくてやってませんが😅

デモやサポートを行う

これは運営者視点の内容ですが、Slack上で利用者と一緒に使えるのはかなり楽です。

社内プロダクトの開発に携わっていると、新機能を搭載した後に社内向けの告知をすることになります。また、うまく動かなかったときに質問やサポートも受けています。

例えば営業の社員にpdfや画像ファイルを読み込む機能を社外向けの決算資料を例に試してもらっていたとき、次のようにうまくいかないケースがありました。

スクリーンショット 2023-11-29 17.50.03.png

これはおそらくFunction Callingの機能判定で失敗していることが原因で、リトライさせれば(対症療法的には)解決できる内容でした。Slackという社内の共通ツールに乗っかったおかげで、連絡を受けてすぐにチャット上だけでサポートできることも多いです。

また、全社告知をした後に、そのスレッド上で使い方のデモをすることもできます。

まとめ

今回は、社内のSlackとChatGPTを連携したことで生まれたユースケースをいくつかまとめてみました。

対話AIといえば個人ごとに使うものが今は主流だと思いますが、オープンなコミュニケーションが可能なSlack上のbotとして実装することで、チーム内外のコミュニケーションを促進する効果もあるような気がします。

もし社内のAI活用を進めている方がいたら参考にして頂けると嬉しいです。

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