Azure Monitorを用いた監視運用設定において、監視の閾値を超えた場合に通知する設定があります。
ただし、定期メンテナンス等でVM停止やCPU/メモリ使用率が一時的に高負荷状態になる場合、
通知を停止させないとえらいことになります。
今回は、その通知の停止方法をご紹介します。
Azure Monitor通知停止方法
一般的には下記3種類の方法があり、それぞれご紹介します。
① アラートルールの無効化
② アクショングループの無効化
③ アクションルールの作成(2021/10/11時点ではプレビュー)
方法①:アラートルールの無効化
監視自体を無効化する方法です。
アラートルールを無効化することで、監視自体されなくなり、よって通知も飛びません。
■ 無効化手順(Azureポータルからの操作)
Azure Monitorの左メニューから「アラート」を選択し、「アラートルールの管理」をクリックします。
無効化したいアラートルールを選択し、「無効化」をクリック、これだけです。
再度有効化する場合は、反対に「有効化」をクリックください。
■ 無効化手順(Azure Powershell)
Azure Powershellで下記コマンドを実行することで、アラートルールを無効化できます。
Update-AzScheduledQueryRule -ResourceGroupName "<リソースグループ>" -Name "<アラートルール>" -Enabled 0
実行の結果がターミナル上に返りますが、Enabled:False
になっていれば、無効化完了です。
再度有効化する場合は、上記コマンド末尾を-Enabled 1
に置き換えて実行ください。
方法②:アクショングループの無効化
監視は継続するが、通知だけ停止させたい場合です。
監視は継続するため、アラートは発行されます(アラートの履歴が残ります)が、メール/SMS通知は停止します。
Azureポータルでは停止操作ができないため、Azure Powershellで下記コマンドを実行します。
# 通知先情報の取得
$ActionGroup = Get-AzActionGroup -ResourceGroupName "<リソースグループ>" -Name "<アラートルール>"
$Receiver = $ActionGroup.EmailReceivers #通知先メールアドレス
$Receiver2 = $ActionGroup.SmsReceivers #通知先SMS
$Receiver += $Receiver2 #宛先を連結
# アクショングループ無効化
Set-AzActionGroup -ResourceGroupName "<リソースグループ>" -Name "<アラートルール>" -ShortName "<表示名>" -Receiver $Receiver -DisableGroup
実行の結果がターミナル上に返りますが、Enabled:False
になっていれば、無効化完了です。
※状態確認のみ、Azureポータルでも可能。アクショングループの「状態」が「Disabled」になっていればOK。
再度有効化する場合は、以下のコマンドを実行します。Enabled:True
になっていれば、有効化完了です。
# アクショングループ有効化
Set-AzActionGroup -ResourceGroupName "<リソースグループ>" -Name "<アラートルール>" -ShortName "<表示名>" -Receiver $Receiver
方法③:アクションルールの作成
2021/10/11時点ではプレビュー中の機能です。
監視は継続するが、通知だけ停止させる方法その2です。
特定の条件に合致するアラートについて、指定期間通知を停止したり、追加のアクショングループを指定できるため、
単にアクショングループの無効化よりも柔軟に設定が可能です。
具体的な設定手順は、こちらをご参照ください。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-monitor/alerts/alerts-action-rules?tabs=portal