新しいノート PC を買いました。
いろいろ設定や環境構築を行ったので、何したか記事として残しておきます。
作者の PC 要件
開発用の PC として使う
主に自宅学習用。PC ゲームはしない。Ollama などのローカル LLM は使わない。なので GPU はなし。
CPU は Intel core i5, メモリ 16 GB, SSD 500 GB にする。
正直、それぞれワンランク上のスペックにするべきか迷ったけど、年に何度か必要となるかならないかの負荷のために 1 万積んだところで費用対効果が低いと思って諦めました。
形態はノート PC にする
ミニ PC にするか数年ぐらい迷っていたけど、家の中でも持ち運びやすいと便利だし、たまに技術カンファレンスでも持っていくしでノート PC に決めた。
コスパ重視
メーカーの拘りがないので、必要なスペックを搭載しているノート PC を横断的に見て回って一番安そうな PC に選定する。
メーカーごとに耐久性とか冷却性能、サポート体制が変わってきますが、持ち運ぶ頻度が少ないので、その点はあまり重視しても誤差になる気がする。(詳しい人からすると怒られるような考え方)
キーボードはタイルキーボードだとうれしい。
購入した PC
THIRDWAVE F-14RP5S
合計: 98,280円(本体: 94,280円 + 送料: 3,300円)
他のメーカーと比べ、同じスペックで 3 万円程度安く販売されていたため、即買い。
起動前にやったこと
段ボールの保管
開封後の段ボールや包装資材は解体せずにそのまま保管。万が一修理となったときの配送に備えます。
この段ボールの効率のいい保管方法を僕達はまだ知らない。
ノート PC の背面にステッカーを貼る
とりあえず、キレイに保管できていた Duke と AWS のステッカーだけ貼っておく。

貼れていないスペースが気になるので、また貰いに行かないといけない。
起動直後にやったこと
ここで初めて電源ボタンを押下。
Windows の初回セットアップウィザードによる設定
油断すると Office365 に入ってしまうので、慎重に進める。
- ローカライズの設定
- Wifi へ接続
- Windows Update を適用
- Microsoft アカウントでサインイン
- 既存の Windows PC のバッグアップから設定を復元
- Windows リンクの設定
Windows Defender の有効化
プリインストールされている体験版のセキュリティソフト(今回は ノートン 360 )をアンインストールし、Windows Defender を有効化する。
Windows の設定
Explorer やモニターに関する設定をします。
# クリップボード履歴の有効化
Set-ItemProperty -Path "HKCU:\Software\Microsoft\Clipboard" -Name "EnableClipboardHistory" -Type DWord -Value 1
# モニター ON/OFF
# 電源駆動(ac)のときは何もするな黄猿。
powercfg /X monitor-timeout-ac 0
powercfg /X standby-timeout-ac 0
# バッテリー駆動(dc)のときは 10 分で画面消して、60 分でスリープさせる。
powercfg /X monitor-timeout-dc 10
powercfg /X standby-timeout-dc 60
# 拡張子を表示する
Set-ItemProperty -Path "HKCU:\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced" -Name "HideFileExt" -Type DWord -Value 0
隠しファイルを表示させる方法がなぜか上手くいかなかったので、ここは Explorer の「オプション」→「表示」から設定した。
設定後、 %USERPROFILE%
を開いて、AppData
フォルダが表示されていることを確認する。
アプリのインストール
できるだけコマンドでインストールしていきます。
なぜ、 winget と scoop を併用しているか気になったらこちら。
短く説明すると、アプリ自身が自身をアップデートするタイプは winget でインストールすると幸せになるから。
winget でインストール
winget 自体は何もインストールしなくてもデフォルトで入っている。
winget install -e --id Google.Chrome --force
winget install -e --id Zoom.Zoom --force
scoop でインストール
開発ツールは特に scoop でインストールしておくと便利。
ただ、最近は WSL で開発環境作るので、scoop でインストールするツールは年々減ってきている。
使い方はこちら。
Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
Invoke-RestMethod -Uri https://get.scoop.sh | Invoke-Expression
scoop install git aria2
scoop bucket add extras
scoop config aria2-enabled true
# LibreOffice を動作させる dll が必要のため
scoop install vcredist2022
scoop uninstall vcredist2022
scoop install gsudo less libreoffice rapidee
scoop checkup
gsudo Set-ItemProperty 'HKLM:\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FileSystem' -Name 'LongPathsEnabled' -Value 1
scoop install innounp dark
# Windowsの設定を開く
# 「システム」→「開発者向け」を選択
# 「開発者モード」をオンにする
scoop checkup
#=> No problems identified!
Visual Studio Code
Visual Studio Code は公式ページのインストーラーを使う。
理由は Explorer でフォルダ内を右クリックしたときに「Code で開く」を使いたいから。
拡張機能は GUI で一つずつ入れるのが面倒なので、コマンドでインストールしていく。
# コーディング支援系
code --install-extension editorconfig.editorconfig
code --install-extension esbenp.prettier-vscode
code --install-extension ritwickdey.LiveServer
# Git 関連
code --install-extension mhutchie.git-graph
code --install-extension ryu1kn.partial-diff
# Remote 開発関連
code --install-extension ms-vscode-remote.remote-wsl
code --install-extension ms-vscode-remote.remote-containers
# AI アシスタント: GitHub Copilot
code --install-extension github.copilot
code --install-extension github.copilot-chat
# その他
code --install-extension PKief.material-icon-theme
特有の言語に依存しない環境構築
PowerShell 環境はまず整える。
これでターミナルがかっこよくなるよ!
基本的な設定
WSL を有効化し、Ubuntu をインストール。
その後、Docker、Portainer をインストールします。
詳細な手順は以下の記事に書きました。
WSL のターミナルもかっこよく、便利にしたいので PowerShell と同じように設定をする。
touch ~/.hushlogin
# 基本的に欲しくなるコマンドを前もってインストール
# apt 経由
sudo apt install unzip tree git jq
# Cargo 経由
curl https://sh.rustup.rs -sSf | sh
source .cargo/env
cargo install tokei
# oh-my-posh のセットアップ
curl -s https://ohmyposh.dev/install.sh | bash -s
echo 'export PATH=$PATH:/home/nimzo/.local/bin' >> ~/.bashrc
echo 'eval "$(oh-my-posh init bash --config /home/nimzo/.cache/oh-my-posh/themes/emodipt.omp.json)"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
# zoxide のセットアップ
sudo apt install zoxide
echo 'eval "$(zoxide init bash)"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
Git / GitHub 関連の設定
とりあえず、 WSL だけ設定する。
git config --global user.name "GitHubユーザー名"
git config --global user.email "メールアドレス"
# SSH鍵を生成
ssh-keygen -t ed25519 -C "メールアドレス"
# ssh-agentを起動
eval "$(ssh-agent -s)"
# SSH鍵をssh-agentに登録
ssh-add ~/.ssh/id_ed25519
# 公開鍵の内容を表示(これをGitHubに登録)
cat ~/.ssh/id_ed25519.pub
GitHub にて「Settings」→「SSH and GPG keys」→「New SSH key」にて公開鍵をコピペする。
その後、以下のコマンドで疎通確認を実施。
ssh -T git@github.com
#>The authenticity of host 'github.com (20.27.177.113)' can't be established.
#>...
#>Are you sure you want to continue connecting (yes/no/[fingerprint])? yes
#>...
#>Hi nimzo6689! You've successfully authenticated, but GitHub does not provide shell access.
Windows は git config
の設定をして、資格情報マネージャに GitHub の認証情報持たせれば SSH 鍵関連の設定作業は不要。
資格情報は特に前もって設定しなくても、 git push
しようとした段階でたぶん勝手に聞かれる仕様になっているはず。
AWS
PC を買い替えただけなので、 AWS アカウントは以前作っているものを CLI で使えるようにするだけ。
作り直したい場合は、以下のページに作成手順あります。
WSL に AWS CLI をインストール。
# aws cli のインストール
curl "https://awscli.amazonaws.com/awscli-exe-linux-x86_64.zip" -o "awscliv2.zip"
unzip awscliv2.zip
sudo ./aws/install
続いて、認証情報を設定する。
mkdir -p ~/.aws
cat << EOF >> ~/.aws/credentials
[default]
region = ap-northeast-1
output = json
aws_access_key_id = your-access-key
aws_secret_access_key = your-secret-access-key
aws_session_token = your-session-token
EOF
動作確認する。
aws ec2 describe-vpcs
# AWS アカウントのデフォルト VPC の情報が JSON 形式で表示されます
Visual Studio Code(WSL)
WSL 環境においても Visual Studio Code の拡張機能をインストールする。
Windows で Visual Studio Code をインストールすれば、WSL でも使える状態になっているのでありがたい。
※ WSL, DevContainers, BetterComments, Material Icon Theme については WSL で別途インストールは不要
# コーディング支援系
code --install-extension editorconfig.editorconfig
code --install-extension esbenp.prettier-vscode
# Git 関連
code --install-extension mhutchie.git-graph
code --install-extension ryu1kn.partial-diff
# AI アシスタント: GitHub Copilot
code --install-extension github.copilot
code --install-extension github.copilot-chat
開発環境の構築 (WSL)
VSCode の拡張機能は言語ごとに Profile を作成し、その Profile 内にインストールする。
Profile を作成するときに Extension を Default から引っ張ってくる設定ができるが、それをするとなぜか Activity Bar に拡張機能のメニューが表示されなくなってしまうので、それはしない。(たぶん、一時的な問題なはず。Issue は見当たらなかった。)
Java
SDKMAN! の出番なり!
Scala
Coursier の出番なり!
Python
uv の出番なり!
# uv のインストール
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
# とりあえず、 Hello, world!
uv run - <<EOF
print("Hello, world!")
EOF
VSCode の拡張機能はこちらを入れておく。
Node.js
nvm の出番なり!
# nvm のインストール
# 最新版は nvm の README を参照する。
# https://github.com/nvm-sh/nvm?tab=readme-ov-file#install--update-script
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.40.2/install.sh | bash
# シェルの再起動または設定の読み込み
source ~/.bashrc
# 最新安定版のNode.jsをインストール
nvm install --lts
# 今の Node.js のバージョンをデフォルトとして設定
# 勝手に LTS のバージョンを上げないようにする
nvm alias default node
もし、新しい LTS のバージョンに切り替えたい場合は以下のコマンドを実施する。
nvm install --lts
nvm alias default lts/*
nvm alias default node
VSCode の拡張機能は別途インストールしなくても、デフォルトの機能で十分賄えるのでこの段階ではインストールしない。
Go
!(^^)!
# 最新版のダウンロードとインストール
# 具体的なバージョンは https://go.dev/doc/install を確認
wget https://go.dev/dl/go1.24.2.linux-amd64.tar.gz
# 公式ページ通りのコマンドを実行
sudo rm -rf /usr/local/go && sudo tar -C /usr/local -xzf go1.24.2.linux-amd64.tar.gz
# .bashrc に追加
echo 'export PATH=$PATH:/usr/local/go/bin:$HOME/go/bin' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
go version
Go 言語は go コマンド自体に Go のバージョン管理機能が内蔵されているので、
もし古いバージョンや最新版に更新したい場合は以下のページの手順を参照する。
VSCode の拡張機能はこちらを入れておく。
おわりに
Windows でもほとんどはコマンドで環境構築できる時代になった。