Note:
この記事は 2023年12月12日(太平洋標準時)に公開された Microsoft セキュリティ更新プログラムの概要をまとめたものです。
以下の製品群にフォーカスしたものとなっています。(主にデバイス管理者向け)
・各クライアントOS ( bitness は x64 対象 )
Windows 11 (23H2/22H2)
Windows 10 (22H2/21H2/1607LTSB)
・Microsoft Office (Microsoft 365 Apps for Enterprise)
・Microsoft Edge (Stable v120)
Microsoft がナレッジ内で言及している推奨手法(回避策)については"タメ語"で一部表現しておりますが、ご容赦ください。
Summary
・Win10/11系列ともに一般公開・悪用実績ともになし。
・MS外だが、AMD社より一般公開ありの脆弱性情報あり
・.NET Framework 更新なし。
毎年恒例ですが、やはりホリデーシーズンが近いので12月の更新は控えめでした。
今年もお疲れさまでした。
更新を適用(もしくは準備検証)して良いお年をお迎えください。
Windows Client 今月の献立
Version | Build | CU KB | NetFx KB | SSU KB | Other |
---|---|---|---|---|---|
23H2 | 22631.2861 | 5033375 | (5032007) | - | - |
22H2 (Win11) | 22621.2861 | 5033375 | (5032007) | - | (5012170) |
22H2 (Win10) | 19045.3803 | 5033372 | (5032339) | (5031539) ※1 | (5012170) |
21H2 (Win10) | 19044.3803 | 5033372 | (5032338) | (5031539) ※1 | (5012170) |
1607 | 14393.6529 | 5033373 | (5031989) | (5032391) | (5012170) (4589210) ※2 |
※1 単体SSUにおける最新。各種前提を適用できていない場合は 2022年5月のSSU(KB5014032) を先に適用してね。
※2 Intel マイクロコード更新。
# 先月以前からの継続
2023-11 .NET Framework 3.5 および 4.8.1 の累積的な更新プログラム (x64 向け Windows 11, version 23H2 用) (KB5032007)
# 先月以前からの継続
2023-11 .NET Framework 3.5 および 4.8.1 の累積的な更新プログラム (x64 向け Windows 11, version 22H2 用) (KB5032007)
# 先月以前からの継続
2023-11 x64 (KB5032339) 向け Windows 10 Version 22H2 用 .NET Framework 3.5、4.8 および 4.8.1 の累積的な更新プログラム
2023-10x64 ベース システム用 Windows 10 Version 22H2 サービス スタック更新プログラム (KB5031539)
# 先月以前からの継続
2023-11 x64 (KB5032338) 向け Windows 10 Version 21H2 用 .NET Framework 3.5、4.8 および 4.8.1 の累積的な更新プログラム
2023-10x64 ベース システム用 Windows 10 Version 21H2 サービス スタック更新プログラム (KB5031539)
# 先月以前からの継続
2023-11 Windows 10 Version 1607 (x64 版) 用 .NET Framework 4.8 の累積的な更新プログラム (KB5031989)
2023-11x64 ベース システム用 Windows Server 2016 サービス スタック更新プログラム (KB5032391)
# LCU では最新の SSU の適用を強く推奨するという表現。
2022-12 x64 ベース システム用 Windows 10 Version 22H2 のセキュリティ更新プログラム (KB5012170)
2022-08 x64 ベース システム用 Windows 10 Version 21H2 のセキュリティ更新プログラム (KB5012170)
Microsoft Edge-WebView2 Runtime バージョン 120 Update の x64 ベース エディション (ビルド 120.0.2210.61)
Windows Known issues (2023/12/13 06:00 JST)
バージョン共通
Issues | Status/WorkAround |
---|---|
MDM CSPにて、FixedDrivesEncryptionType または SystemDrivesEncryptionType ポリシー設定を使用すると、"デバイス暗号化が必要"設定において、一部のデバイスにて65000エラーが誤って表示される可能性あり。 条件:"オペレーティングシステムドライブにドライブ暗号化タイプを強制する" または "固定ドライブにドライブ暗号化を強制する" ポリシーが有効に設定されており、"完全暗号化"または"使用領域のみ"を選択している環境で発生する。 |
調査中。 回避策としてはポリシーを無効にしてね。 |
マルチディスプレイのWindowsデバイスではCopilotを使用しようとすると、デスクトップアイコンが予期せず移動したり、アイコンの配置に問題が発生する可能性あり。 | 調査中。 |
23H2/22H2(Win11)
Issues | Status/WorkAround |
---|---|
COLRv1のカラーフォント形式が正しくレンダリングされない可能性あり。(Windowsにおいて絵文字を3Dのような外観で表示できる) | 調査中。 |
23H2
Issues | Status/WorkAround |
---|---|
ISOから23H2をインストールした場合、Microsoft ナレーター (読み上げ機能)が起動しない可能性あり。 | この問題を解消したISOを準備中。 |
22H2/21H2(Win10)/1607
Issues | Status/WorkAround |
---|---|
タスクバーが画面の左右に配置されている場合、Copilotが動作しない可能性あり。 | タスクバーを画面上下に配置してね。 |
Vulnerability
以下の基準でピックアップしたものです。(脆弱性全ての一覧ではありません。)
・ゼロデイ(一般公開/悪用実績あり)
・CVSSスコアが高い (9.0以上)
・その他話題になっているもの
今月は該当なし。
M365Apps 今月の献立
Channel | Build | Remarks |
---|---|---|
Current | Version 2311 (Build 17029.20108) | |
Monthly Enterprise | Version 2310 (Build 16924.20180) Version 2309 (Build 16827.20324) |
|
Semi-Annual Enterprise Preview | Version 2308 (Build 16731.20460) | |
Semi-Annual Enterprise | Version 2302 (Build 16130.20868) Version 2208 (Build 15601.20832) |
Microsoft 365 アプリ更新情報 - x86 ベース エディションのバージョン 2302 (ビルド 16130.20868) の半期エンタープライズ チャネル品質更新プログラム Microsoft 365 アプリ更新情報 - x64 ベース エディションのバージョン 2302 (ビルド 16130.20868) の半期エンタープライズ チャネル品質更新プログラム |
Perpetual Enterprise (Office 2019 Standard) | Version 1808 (Build 10405.20015) | Office 2019 Perpetual Enterprise クライアントの更新プログラム x86 ベース版のバージョン Perpetual (ビルド 10405.20015) |
Office Known Issues (2023/12/13 07:00 JST)
Apps | Issues | Status/WorkAround |
---|---|---|
全アプリ共通 | M365 Appsでユーザーがサインインしようとすると、問題が発生しました(1001)というエラーメッセージが表示され、サインインできない。 | 調査中。 最新チャネルバージョン2310、月次エンタープライズチャネル2309では修正済。 回避策:デバイスを再起動するか、WAM(Web Account Manager)を修復してね。 |
PowerPoint | 32bitアプリでは秘密度ラベルの自動適用・推奨機能が利用できない。 | 32bitアプリでは当機能がサポートできていないため。対応中。 |
Outlook | OutlookのキャッシュモードでMAPIを使用して共有予定表のプライベートアイテムを表示できない。 | 修正済。 回避策 ・RESTを使用する。 ・オンラインモードでMAPIを使用する。 ・Web版やiOS/Android版アプリを利用する。 |
Outlook | Outlookの起動が遅く、スプラッシュ画面で長時間スタックする。 内部的にはRESTからMAPIへの切り替え時に問題が発生する。 ※開くことをキャンセルして再試行すると解消することがある。 |
修正済。 回避策は2点。 ・下記レジストリを設定して、RESTを強制化する。 HKCU:\Software\Policies\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options\CalendarRestUpdatesForCalendar (REG_DWORD) 1 ・設定から共有予定表の機能強化を無効化する。 |
Outlook | 予測入力変換が機能せず、設定上も「入力中にテキスト予測を表示する」オプションが表示されない。 | 修正済。 |
Outlook | タッチモードで各アプリ(ToDo)が機能しない。 | 調査中。 回避策→マウス使ってね。 |
Outlook | クイック操作にて新規に"新しい電子メールの宛先"を作成する際、オートコンプリート機能を利用して連絡先を選択して完了すると、内容が保存できない。 | 調査中。 回避策は、アドレス帳で連絡先を検索するボタンを利用するか、以下のレジストリを追加してね。 HKCU:\software\policies\Microsoft\office\16.0\outlook DoNotIncludeNickNameCacheInSearch (REG_DWORD) Value: 1 |
Outlook | 会議出席者が、代理人によって変更された添付ファイルを含む会議の更新またはその一部を取得できない可能性あり。 | 調査中。 可能な限り添付ファイルを SharePoint か OneDrive に保存し、リンクを使用して共有することを推奨。 |
Outlook | 共有予定表で終日イベントを拡張すると予期せぬ伸縮が起きる可能性あり。 | 調査中。 ユーザーは完全なイベントフォームを開いて変更を行う必要あり。 |
Outlook | オンラインモードでメールボックスにアクセスし、メッセージの転送や分類、フラグを設定しようとすると"操作に失敗しました"というエラーが表示される場合あり。 | 回避策 キャッシュモードで利用するか、Web版を利用してね。 |
Outlook | メールをほかのフォルダーに移動しようとすると"アイテムを移動できません"エラーが表示される | 調査中。 Outlookプロファイルを再作成するかOWAを使用してね。 |
Outlook | メールを送信しようとすると エラーコード 0x80040305 を含む想定外の配信不能レポートが表示される可能性あり。 | 調査中。 暫定回避策: サブフォルダーを持つフォルダーの数を500未満に減らす。 フォルダーを展開せず折りたたんだままにする ↓ Outlookを再起動する。 |