Google Colab で Rubyを動かしてみた が2020年7月現在そのままでは動かなくなっていたので、Juliaの例を参考に試行錯誤してやってみたら上手くいったので紹介します。
#簡単実行編
##1. ファイルのダウンロード
このファイルを右クリックして「リンク先を保存」するなどして、パソコンにダウンロードします。
##2. ノートブックのアップロード
https://colab.research.google.com/ を開き、上記からダウンロードしたファイルを「アップロード」(初めてGoogle Collaboratoryを開いた場合は「ファイル」→「ノートブックをアップロード」)します。
##3. Rubyと必要ソフトのインストール
あらかじめコードが入力されたセルが2つあるノートブックが開きます。いちばん上のセルをクリックして、そのままShift+Enter(または右三角印のボタン)を押して実行します。すこし時間がかかります。
下のほうにランタイム「ruby」は認識されていません。デフォルトの「python3」に接続します
というメッセージが出ますが無視します。
##4. 追加のgemのインストール
2個めのセルに移って、インストールしたいgemの行だけを残す編集を行った後で、Shift+Enter(または右三角印のボタン)を押して実行します。
##5. ランタイムをrubyに切り替える
「ランタイム」→「ランタイムのタイプを変更」を押します。すると、「ランタイムのタイプ」として「ruby 2.5.1」が選択された状態になった「ノートブックの設定」ウインドウが出ます。「ランタイムのタイプ」として「ruby 2.5.1」が選択されていることを確認して「保存」を押します。(もし選択されていなかったら、一覧から「ruby 2.5.1」を選んでから保存。)
##6. Rubyコードを実行
これで、Rubyコードを実行する環境が整いました。
たとえばRUBY_VERSION
と入力してShift+Enterを押すと、"2.5.1"
と表示されるはずです。
#手動操作編
上記を手動で行う方法です。Google側の環境が変わった場合に備えて記述します。
##1. Google Colaboratoryで新規ノートブックを作成
https://colab.research.google.com/ を開き、「ノートブックを新規作成」(初めてGoogle Collaboratoryを開いた場合は「ファイル」→「ノートブックを新規作成」)を押して新規のノートブックを作成します。
##2. そのままipynb形式でダウンロード
何も入力していないまっさらな状態のノートブックを、「ファイル」→「ipynbをダウンロード」でダウンロードします。
##3. ダウンロードしたファイルをパソコン上で編集する
この項はパソコン上のテキストエディタで行います。
ファイル内の"kernelspec"
から始まる以下の部分を探します。
"kernelspec": {
"name": "python3",
"display_name": "Python 3"
}
上記の"python3"
および"Python 3"
の所を、以下のようにRuby用に書き換えます。
"kernelspec": {
"name": "ruby",
"display_name": "ruby 2.5.1"
}
書き換えたら、保存します。
##4. 書き換えたノートブックをアップロード
ウェブブラウザのGoogle Colaboratoryの「ファイル」→「ノートブックをアップロード」から、先ほど書き換えたファイルをアップロードします。
##5. Rubyと必要ソフトのインストール
以下をGoogle Collaboratoryのセル(入力する所)にそのままコピーペーストします。
!apt install libtool libffi-dev ruby-full make
!apt install libzmq3-dev libczmq-dev
!gem install ffi-rzmq
!gem install specific_install
!gem specific_install https://github.com/SciRuby/iruby
!iruby register
その後、Shift+Enterを押して、実行します。すこし時間がかかります。
下のほうにランタイム「ruby」は認識されていません。デフォルトの「python3」に接続します
というメッセージが出ますが無視します。
##6. 追加のgemのインストール
必要に応じて、追加のgemをインストールします。以下をコピーペーストしてから、インストールしたいgemの行だけ残します。その後、Shift+Enterを押して実行します。
!gem install awesome_print
!gem install pry
!gem specific_install https://github.com/SciRuby/daru
!gem specific_install https://github.com/SciRuby/daru-view
!gem install numo-narray
!gem install rumale
!gem install bio
##7. ランタイムをrubyに切り替える
簡単実行編の「5. ランタイムをrubyに切り替える」と同じ操作を行います。
##8. Rubyコードを実行
これで、Rubyコードを実行する環境が整いました。
#参考資料
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Google Colab で Rubyを動かしてみた -- この記事が無ければ本記事は実現できませんでした。aptのインストールパッケージやirubyのインストール方法はこの記事をベースにして一部変更しました。
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Google ColabでJuliaを使う:元々あるノートブックを使う -- ipynbのjsonを書き換えアップロード後に言語をインストールしてランタイムを切り替える手法を参考にしました。