こんにちは。メリークリスマス NECセキュアシステムプラットフォーム研究所の藤田です。
今日は大トリとして、私が最近ハマっていた京都一周トレイルめぐりについて、とても役に立ったガジェットの話も含めて紹介したいと思います。
はじめに
普段は研究所長として、セキュリティ, システム開発, 量子などに関する研究マネジメントをしています。フィジカル・メンタルともにタフさが求められるので、身体が資本だとつくづく思います。フィジカルを維持し、メンタルをリセットするのに京都一周トレイルはおすすめできます、という話です。
挑戦の経緯としては、健康診断で4年前に引っ掛かったのを機に、ランニングをするようになりました。走ることにある程度慣れてくると、平地だけではなく非日常性を求めて山道にも関心がいくようになりました。2022年春に妻と京都旅行の計画があり、その機会を使って人気の高い東山コース(伏見稲荷~比叡山)から手始めに挑戦してみることにしました。
京都一周トレイルとは?
ご存じの通り、京都市中心部は市街地を山が囲む盆地になっています。この周囲の山をぐるりと1周(周回はできない)するのが京都一周トレイルで、1993年から段階的に整備されてきたそうです。市街地から離れた京北コースを除くと、トータル約84kmの手ごたえのあるコースになっています。京都観光オフィシャルサイト Wikipedia - 京都一周トレイル
地図も売っています。
さすがに1日で84km踏破するのは厳しいので、普通は何日かに分けて1周することになります。
国内にトレイル・山道は数多くあれど、(1)寺社仏閣など観光名所をめぐりながら歩ける、(2)京都市街地を見渡せる高台からの眺望が素晴らしい、(3)市街地と連結するポイントがたくさんある、など、このトレイルならではの魅力がたくさんあります。(京都は学生時代に6年間過ごしたのですが、こんな素晴らしいトレイルがあるなんて知りませんでした・・・)
また、人が少ないのも魅力です。市街地はオーバーツーリズム状態なのに、一歩コースのなかに入ると全然人に会わない、なんてことも珍しくありません。
ガジェット系
まずはスマホの登山アプリです。低山だからといって山をなめてはいけません。道に迷えばの遭難リスクがあります。実際、途中で違うルートに迷い込んでしまったことが何度かあり、このアプリに助けられました。機内モードなどオフライン状態で利用可能というのも特徴です。
そしてスマートウォッチです。私はガーミンを使っていて、あとで地図上で通ったルートやタイム、消費カロリーなど確認できます。一日トレイルに入ると、結構な消費カロリーになり、その後好きなものを飲み食いすることを正当化できます。
またガジェット以外について、トレイルに入るためには平地とは少し装備が異なります。トレイル用のシューズやザックなど、必要そうなものを買いそろえて臨みます。
1周目(2022年)
結論から言うと、2022年は春と秋で計4日間コースに入り、東山~北山~西山コースと1周踏破しました。予想以上の楽しさだったので、この年から年2回京都旅行に行くのを恒例化しました。日中はトレイルで汗を流して、夜は街中に飲みに繰り出すパターンです。
以下、写真メインでトレイルの様子を紹介します。
[2022年春]
1日目:東山コース 伏見稲荷~銀閣寺 21km
2日目:東山コース 銀閣寺~比叡山 11km
東山コースの最初の見どころは、伏見稲荷大社の千本鳥居です。修学旅行の定番ですが、一番奥は入口から2kmくらい先にあり軽い登山感覚です。
地図や標識を頼りに進みます。特に東山コースでは途中で住宅地を通る箇所もいくつかあります。
コースの途中からは清水寺も望めます(拡大すると清水の舞台が分かると思います)。
有名な「ねじりまんぽ」。
蹴上からは大文字山へひたすら登っていきます。
二日目は北白川から比叡山登山コースをひたすら登ります。きつい!
2時間半ほどかけて登頂。比叡山からは滋賀県側の琵琶湖も望めます。下山はケーブルカーで楽をします。
最初はトレイルラン(トレラン)のマネでできるだけ走ってみようと思っていたのですが、初日で心が折れました。あんなことできるのはトレラン選手だけですね。登りはキツいし、下りも危ない。以降、基本は歩きで走りたくなったところだけ走るスタンスで臨みます。
[2022年秋]
1日目:北山コース 比叡山~鷹峯 27km
2日目:北山コース 鷹峯~西山コース 阪急上桂駅 24km
この日程は天気に恵まれ、頑張ってたくさん歩いてみました(つらくなったら途中で計画変更して市街地に戻れるので気が楽です)。
北山コースからは、比叡山延暦寺の境内を通過してからは人とすれ違うこともめったになく、アップダウンのある山道をひたすら進みます。
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北山コースにはヤマビル注意の箇所があります。幸い大丈夫でしたが、季節によってはヒル対策した方がよさそうです。
一旦大原の里に降りたあと、薬王坂の峠を越え、叡電鞍馬駅に降りてきます。
途中こんな橋も通ります。
北山コースの名所である、沢ノ池を通ります。江戸時代につくられた農作業用の人工池だそうです。
清滝のあたりから西山コースに入ります。
途中嵐山~渡月橋を通りますが、その後登る松尾山から嵐山全体を眺めることができます。
2周目(2023-2024年)
1周目はとにかく達成することに意識が向いていたのと、東山コースの伏見深草ルート(伏見桃山~府墨稲荷)が未踏破だったりして、新たな気持ちでもう1周復習したいと思いました。雨のため1回の旅行で1日ずつしかトレイルに入れないことが多く、2週目は2年間かかりました。
[2023年春]
1日目:東山コース 伏見桃山~蹴上 21km
2日目:東山コース 蹴上~銀閣寺 10km
京阪伏見桃山駅を出発。伏見桃山城を経由して大岩山を登ります。
大岩山を降り、住宅街や竹林を経由し伏見稲荷で東山コースへ合流します。
新型コロナの5類移行でインバウンドの方が増え、伏見稲荷の千本鳥居はすごい人。列に並んで歩くしかありません。
また、コースを逸れて豊国廟(豊臣秀吉のお墓)に行ってみました(正式なルートではないのでお勧めできないですが)。
[2023年秋]
東山コース 銀閣寺~北山コース 鞍馬駅 22km
このとき驚いたのは、東山コース(比叡山登山道)で女性が熊に襲われたニュースです。あちこちに熊出没注意の張り紙があり、熊鈴を持って行かなかったことを後悔しました・・・
[2024年春]
北山コース 二ノ瀬駅~北山コース 高雄 15km
このときはあんまり写真撮らなかった。
[2024年春]
北山コース 高雄~西山コース 阪急上桂駅 17km
嵐山付近はいくつかルートが選べます。今回は有名な竹林の小径を通ります。
2周目は先に何があるのかある程度思い出しながら進めたので、気持ち的には余裕をもって回ることができました。また、1周目の時より観光客が激増したので、混雑している街中とのギャップがすごかったです。
最後に
仕事でボロボロ(?)になったフィジカル・メンタルを京都一周トレイルでしっかり癒すことができました。皆さんももし学会や観光等で行く機会があればぜひトレイルの標識を探してみてください。辿っていくとその先には普通のガイドブックには載っていない魅力的な光景が待っています。
駄文にお付き合いいただきありがとうございます。どうか良いお年をお迎えください