Solana Agent Kit v2(以下 SAK v2)では、Blinks プラグインを導入することで、AI エージェントが Solana 上のゲームや軽量アプリと直接やり取りできるようになります。本記事では、Send Arcade を例に、Blinks の導入からエージェントによるゲーム操作までの流れを解説します。
Blinks とは?
Blinks は「軽量で即時性のある Solana 操作」を可能にするインターフェース群で、ゲームやミニアプリ(例:RPS =じゃんけん)などとの連携に活用されます。SAK v2 のplugin-blinks
を使うことで、エージェントから直接それらを操作できます。
セットアップ手順
まずはplugin-blinks
をインストールします。
npm install @solana-agent-kit/plugin-blinks
そしてエージェントにプラグインを適用します。
import { SolanaAgentKit } from 'solana-agent-kit';
import BlinksPlugin from '@solana-agent-kit/plugin-blinks';
const agent = new SolanaAgentKit(wallet, RPC_URL).use(BlinksPlugin);
ゲームの呼び出し:Send Arcade の例
以下は、Rock Paper Scissors(じゃんけん)ゲームを呼び出す例です。
const result = await agent.methods.rockPaperScissors(
0.01, // ベット額(SOL)
'rock' // プレイヤーの選択肢
);
返却値には勝敗、送金情報、報酬(SEND トークン)などが含まれます。
LangChain ツールとの統合例
LangChain で使う場合は、自然言語プロンプトを以下のように処理できます。
"Play rock paper scissors with 0.01 SOL and choose paper"
このプロンプトは内部的にrockPaperScissors
関数に変換され、ゲームが実行されます。
ユースケースと展望
- エージェントがユーザーの代わりにゲームに挑戦
- ゲーム結果に応じたオンチェーン報酬の自動受け取り
- エージェントによる統計ベースの選択ロジック構築(例:「前回負けた手を避ける」)
これらはすべて Blinks プラグインによって実現可能です。
まとめ
Blinks 連携は、AI× ブロックチェーンのユーザー体験を大きく進化させる導線です。ゲーム操作のような軽量かつ高速なインタラクションこそ、エージェントの導入効果が高い分野です。Blinks を活用し、Solana アプリケーションに“AI による自律操作”という新しい UX を加えてみてください。