この記事はアドベントカレンダーの エンジニア積読消化 の16日目の記事です。
積んだきっかけ
買った理由としては、コーチングに興味があったときに聞いたことがきっかけだったと思います。
少し読んだのですが、洋書独特のエピソード文や言い回しで、テンポの悪さを感じて読むのをやめてしまいました。
このとき、別のコーチング的な本も数冊が積まれていたので、そちらに興味が移っていったと思います。
読んだきっかけ
会社の同僚からNLPを学んでから考え方を変えることができたよ!という話を聞いて、この本があったなと思って読むことにしました。 その人のように自分もなりたいと感じる部分が多くあり、そのヒントが少しでも得られればという思いで、かなりモチベーション高く読もうと感じていました。
出会いに感謝!
ちなみに同僚の記事の中にNLPに触れる良い記事があったので、こちらに貼っておきます。
本書の感想
結論
今すぐ思考の観点を変えられるような非常に役に立つことが載っていて、特にコーチング的な役割をする人にはオススメです!
ただ、積読の理由になった洋書特有の文章の読みづらさはありました。
エピソードの中で理解を深めることができたものも多くありましたが、ちょっと自分には合わないと感じるエピソード文は若干読み飛ばすこともありました。
NLPとは
まずエンジニアがNLPと聞いて思い浮かぶのは自然言語処理(Natural Language Processing)だと思います。私もそうなのかな?と思ってしまいました。
これは全く別物で、神経言語プログラミング (Neuro Linguistic Programming)です。
プログラミングと付いていますが、プログラミング言語ではありません。人間が持っている特性に注目した学術領域になります。人間にプログラムされた特性を紐解いていきます。
ひとりひとりの受け取り方というのは様々な要因でフィルターされていて、外界のモデルで起きたことに対して、その一部しか知覚することが出来ないとされています。
ピカソに「ありのままを描かないのですか?」と問う人に、ピカソは「ありのままですよ」と答える様子がなどで説明されていました。また、「パンの一欠片をどのように捉えるかはあなたが腹ペコであるかどうかで変わります」のように、受け取る側の状態によって、同じ現象の見え方が全く変わってしまうことがあります。
トピック
ここでは面白かったいくつかのトピックを紹介します。
◆ 学習の四段階
1.無意識的無能(知らないしできない)
2.意識的無能(知っていてもできない)
3.意識的有能(考えるとできる)
4.無意識的有能(考えなくてもできる)
◆ 目標は肯定的な表現にしなければならない
脳は否定の文章を実行することは難しい
カンガルーを考えないでくださいと言ったときに、この文章ではカンガルーを考えることを思い浮かべてしまう。本当にカンガルーのことを考えないようにするには、別の肯定的なことを考える必要がある。
◆ コミュニケーションは相手の反応で決まる
あなたが伝えようとした意図とは関係なく。
「あなたは誠意を持って影響を及ぼすことが出来ますか?」
「その影響はあなたの価値観に一致しますか?」
◆ リフレーミングと意味の変換
人間は意味を求めてきた。
出来事が生じる、しかし、我々が起こりそうな結末を予測することによって、それに意味を与えるまでは重要ではない。
おわりに
エンジニアから見えている景色と他の人から見えている景色は大きく違うことがあります。
それらの前提を前提と認識して、伝えるための観点の変化を起こしてくれるような1冊だと思います。
内容は今回は書ききれないほどの良いトピックがありました。ここに書いたトピックの数倍の面白いトピックがあり、気になったらぜひ読んでみて欲しいです。
見方が変われば行動も変えることが出来ます。エンジニアリングマネージャがエンジニアにどのような観点を持って伝えれば良いのか、エンジニアが別の職種の人にどのような観点をもって技術を説明すればよいのか。
技術を説明するということは、相手に理解してもらうための説明義務をエンジニアが持っているということに繋がっていると思います。相手が理解してくれない、分かってもらえない、と残念に思うことがあったなら、NLPについて少し知ってみるのも良いかと思います。