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今年2016年にスクラムガイドの更新が行われました!
2013年にリリースされた前バージョンにと今回のバージョンの変更は、スクラムの価値基準(Scrum Values)の項目が追加されたことです。

こちらの項目について、少し語りたいと思います。

スクラムの価値基準(Scrum Values)

スクラムチームが、確約(commitment)・勇気(courage)・集中(focus)・公開(openness)・尊敬(respect)の価値基準を取り入れ、それらを実践するとき、スクラムの柱(透明性・検査・適応)は現実のものとなり、あらゆる人に対する信頼が築かれる。スクラムチームのメンバーは、スクラムのイベント・役割・作成物に触れて、仕事を進めるなかで、これらの価値基準を学習・探索する。

スクラムを活用するには、これらの 5 つの価値基準を上手に実践しなければいけない。

  • 個人はスクラムチームのゴールの達成を確約しなければいけない。
  • スクラムチームのメンバーは、正しいことをする勇気を持ち、困難な問題に取り組まなければいけない。
  • 全員がスプリントの作業とスクラムチームのゴールに集中しなければいけない。
  • スクラムチームとステークホルダーは、仕事や課題と、その遂行の様子を公開することに合意しなければいけない。
  • スクラムチームのメンバーは、お互いを能力のある独立した個人として尊敬しなければいけない。

XPの4つの価値基準に非常に近いものがあります。
一番注目しているのはrespectです。翻訳では尊敬とありますが、リスペクトはそれとは違う意味を含んでいるのではないかと思っています。
尊敬と少し違い、それぞれを認め合い良いところを認め合いながら相互に向上を目指す。そんなふうに考えています。

リスペクト

個々に自分に任された仕事"だけ"を頑張るのではなく、壁をはずし、それぞれの得意な仕事を活かしながら、人が行う仕事に踏み込みながら化学反応を起こしていくようなイメージを持っています。
そうすることで自分のできる領域が広がり、そこで教える人は得意な分野でより詳しくなります。

人が自分の領域にくるというのはナワバリのようなものを気にする人には恐怖かもしれません。でも、それを蹴落としても、他の現場、チーム、会社でどんどん成長するのは変わりません。
それよりは人に教えるということで自分の力を向上させること、成長することで本当の価値を磨くことの方が遥かに効率的に自分の立場を安定させることでしょう。

能力が向上すれば、いいものが作れる、そこで認められれば、次にいいチャレンジが出来る、いいチャレンジが出来ればより早く成長出来る。こうして能力向上の螺旋のキーワードにリスペクトがあると思います。

もし壁を作る上司、チームメンバー、顧客などが居るならば、リスペクト出来る方法をぜひ考えてもらいたいと思います。

終わりに

今回はスクラムガイドの変更の箇所のみに注目してみました。
スクラムガイドは一番スクラム開発を行うときのベースになる知識です。
まだ読んだことが無い方は全部読んでみましょう。

スクラムガイド2016 (PDF)

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