スクラム開発の開発チームは8人程度までが良いとされています。
その他のメジャーなアジャイル開発手法は10人程度までのチームを想定しているように思います。
では、限られた期間でもっと沢山の開発をしなければならない時、大規模なプロジェクトではアジャイルは実現できないのでしょうか?
そんなことはありません。日本ではまだまだ事例や実績が聞かれることは少ないかもしれませんが大規模なプロジェクトにアジャイルを適応したものがあります。
スクラム オブ スクラム
スクラム開発の経験がある人であれば導入しやすいかもしれません。
10人程度のスクラムチームを複数作り、それらを連携して動かすための考えです。
各スクラムチームのスクラムマスタや代表が集まりデイリースタンドアップなどを行って、各チームの状況を共有し合ったり、各チームのリリース物を集めてスプリントレビューなどを行ったりします。
Scaled Agile Framework (SAFe)
第2世代のリーンプロダクト開発手法と呼ばれているようです。
チームによるソフトウェア開発は待ち行列でモデル化できる。
- 到着感覚のばらつき
- バッチサイズとそのばらつき
- チームの稼働率
要求
- ユーザーストーリーとユースケース
プロジェクト管理
- スクラムの良さを活かしたまま行うための複数チームの間の連携方法
- スクラムオブスクラムの考え方に似ていますね
アーキテクチャー
- 開発中だけではなく、常にある程度先行して考えるべき
- これは技術リーダーなどの選出が必要かもしれません
チームを超えた広がり
- 関心ごとの異なるステークホルダ間でどう共有するか
- これは昨日の記事でずらずら書きましたね。ちょっとまとめきれてはいませんが。
単純にSAFeを見ると複雑に見えるがスクラムの素直な拡張と思えば理解しやすいと思います。
詳しいことはこちらのサイトで紹介されています。
SAFe GUIDE
Disciplined Agile Delivery(DAD)
通常のスクラム開発ではスプリントで出来る範囲を各スプリントで決めていき、大きな方針はプロダクトオーナーが専任で考えて決めていました。
DADとは、プロジェクトの意思決定をフェーズわけすることで明確化します。
プロジェクトのフェーズを 「方向付け」、 「構築」、 「移行」の3フェーズに分けて考えます。
- 方向付けフェーズ:ステークホルダーの合意形成、チームの編成、企業の方針の準拠と初期計画
- 構築フェーズ:スクラムのスプリントを回しているような工程。
- 移行フェーズ:運用準備、エンドユーザー教育、利害関係者の受け入れ作業
他にも幾つかの手法があります。
詳しくはこちらのページなどに紹介されています。
A Process Decision Framework
エンタープライズ向けであり「ウォーター・スクラム・フォール」との呼ばれる形やアジャイルに含まれていない、ルールや教育、運用、などの話もあります。
まとめ
まずはアジャイルは自分のチームから始めるものですが、自分の会社は大きいから出来ないとは思わずに、これらのアジャイル手法をより深く勉強してみてはどうでしょうか。