こちらの記事はEngineering Manager vol.2 Advent Calendar 2019の9日目の記事になります。
モチベーションを成果への繋げる方法
エンジニアリングマネージャはモチベーションをパフォーマンスへ変換し、成果に繋げる必要があります。
エンジニアのやりたいと言う思いは全ての行動力の源泉です。それらをどのように繋げるかを考えていました。
やりたいことの引き出し方、伸ばし方
やりたいことの答えは自分自身の中にはないです。相手から引き出す必要があります。
マネージャから指示したことがやりたいことというわけではないのです。
それぞれのモチベーションを引き出してつなげることが大切です。
これらを引き出す手法の1つとして1on1などが最近の流行になっていると思います。
1on1の中でどのようにアプローチする方法があるかということで、使うスキルとして3つの手法からアプローチを考えました。
- アドバイスを中心とするティーチング
- 相手のやりたいを引き出して整理するコーチング
- ロールモデルとして近くで成長を促すメンタリング
そして、それらを使って情報を引き出したあとの活用として
- ストーリーテリング
について書こうと思います。
若手とベテランへのアプローチ
メンバーを育てるといって、様々なメンバーが存在します。
その中で今回は若手とベテランという軸でアプローチのベースが変わることを紹介したいと思います。
若手 → ベテラン
若手には自分のエンジニアとしての知識を伝えていくことが大切です。
ベテランであるほど、自分自身で答えを出すことが出来るため、相手に自分自身で考えるための質問をしていく必要があります。
自分より技術力が高いベテランメンバーもマネジメントしていくことも多く存在します。
きっかりと分かれるというよりはグラデーションのように組み合わせて活用する必要があります。
ティーチングで最短で一人前にする
若手であるほど、自分のやりたいことに対して周辺の知識が足りず、どのように行動するべきかの選択が外れてしまう可能性が高いです。
そのときには最短でエンジニアとしての基礎力を向上するために直接アドバイスする機会が多くなります。
エンジニアリングマネージャは普通のエンジニアよりもベテランエンジニアであることが多いです。その経験の中から解決の観点となるアドバイスが出来ます。
まずは一人前のエンジニアとなるべき基礎が出来るようになることが重要です。情報収集、分析、観点、思考方法、習慣など、多くのエンジニアとして大きく成長するための基礎力を伝えます。
エンジニアがマネージャをやる理由として、直接的に技術の知識を伝えることが出来ると言うことです。
コーチングを使い引き出して、成長の方向性を決めていく
やりたいことと言うものは人から決められるものではないです。
そのため、やりたいことをうまく引き出して、業務の目的とつなぎ合わせるストーリーテラーになる必要があります。
個人のキャリアと業務の目標をうまくリンクさせて、モチベーティング、アサインを決めたときに大きな成長の力となると思います。
同じ作業をやる中でも業務と目標と個人の目標がリンクしている方がパフォーマンスが出ますし、仕事の成果を出すために足りない部分の成長と言うのは1日8時間の時間を使うことが出来れば成長が最大化します。
エンジニアがマネージャをやる理由として、エンジニアの気持ちや観点を理解して質問が出来ます。
メンタリングで背中を見せて示す
ここはエンジニアリングマネージャがプレイングマネージャとしてどれだけ入っているかによる部分もあります。
プレイヤーとして活動している場合には上手くリーディングして技術的な細かな助言や指示が出来る伝える部分も多いです。
専任でマネジメントをしている場合は社員としての文化の行動指針を伝えられればと思います。
メンタリングの定義自体がティーチングやコーチングの一部を含む部分もあるため、差分としてはどのように模範となるべきかを示せればと思います。言葉で伝えられないことは多いため、メンターと言うポジションはメンバーの成長に細かなチューニングしたり、具体的なロールモデルを与えることなり、目指す方向性が具体化して加速させることが出来ると思います。
ストーリーテリングをして成果につなげる設計をする
ストーリーを作り出すことはエンジニアリングマネージャとして重要な役割の一つとして考えています。
個人のやりたいこと(キャリア)、やれること(スキル)、やるべきこと(タスク)を整理します。
会社がやりたいこと(理想系)、やれること(現実ライン)、やるべきこと(優先度付け)を整理します。
ここに成長とやりがいを結びつけて成果を作り出すストーリーやアサインを考える必要があります。
この中にはシステム保守性や長期運用目線、技術難易度、チャレンジ性はエンジニアのマネージャとして考えるべきですが、マネージャのもう1つの面として ビジネス面も理解 して考える必要があります。
メンバーエンジニアが把握しづらい、市場環境、ビジネス価値の届け方、会社のキャッシュフローなどビジネス観点も含めてストーリーを考えてこと現実案となります。
ビジネス的な現実案の提案はエンジニアの視点から越境し、マネージャとしての視点を身につける必要があります。
マネージャ視点になるからと言って技術を忘れて良いわけではないです。そのためエンジニアがマネージャをやる必要があります。
まとめ
まずは個人のやりたいこと(Will)を引き出し、自分ができること(Can)を増やしWillに近づけるようにします、そのときにやるべき仕事(Must)を上手くアサインすることで強いモチベーションを持ちながら大きく成果を出し、成長も促す事ができます。
その先に個人の達成したいキャリアへ近づく事ができます。
アサインが上手く行って、本人がやりがいを持って成長したときにエンジニアリングマネージャとしての喜びを感じます!
メンバーを大きく成長させて成果を出すために、エンジニアリングマネージャは個人と仕事を繋ぎ合わせる語り手(ストーリーテラー)になりましょう!