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かゆいところに手が届くTypescriptのPlaywright逆引きTips集

Last updated at Posted at 2024-06-16

はじめに

PlaywrightはMicrosoftが開発したE2Eテスト用のテストツールで、使い勝手が非常に良い。
ドキュメントも充実していて、かつ利用者も増えてきているので、基本的な使い方はGoogleで検索すれば色々な情報がサクッと出てくる。

APIリファレンス的に「何ができるか」を紹介している情報は多いものの、用途別に逆引きできる情報が以外と少ないため、自分用のメモも兼ねてまとめておくことにする。

テスト実行

アサーション失敗時も止めずに最後まで走り切らせる

Playwrightのアサーションにはexpectを用いる。
デフォルトではアサーション失敗時にテストが停止してしまうが、一旦全テストを走り切らせたいときにはexpect.softを使う。

アサーションの文言を変更する

アサーションの文言を変更したい場合は以下のサンプルコードの2行目のように引数で指定する。

    expect.soft(await page.getByRole('table').nth(0).getByRole('row').nth(1).getByRole('cell').nth(1).innerText()).toMatch(/^hogehogi$/);
    expect.soft(await page.getByRole('table').nth(0).getByRole('row').nth(1).getByRole('cell').nth(2).innerText(), 'テーブルの年齢が正しいこと').toMatch(/^24$/);

レポートのError時の表示が指定した内容に変更される。

image.png

テーブル要素にピンポイントでアクセスする

例えば、以下のようなテーブル要素にアクセスする場合、tableのlocator以外にも、nth()を使って階層構造を辿ってセルの情報にアクセスすることが可能。ただし、動的に生成されるページのアサーションでnth()を使うと、位置がずれる可能性があるので注意が必要だ。

<table>
  <thead>
    <tr>
      <th>id</th>
      <th>department</th>
      <th>age</th>
    </tr>
  </thead>
  <tbody>
    <tr>
      <td>00001</td>
      <td>hogehoge</td>
      <td>25</td>
    </tr>
  </tbody>
</table>
    expect.soft(await page.getByRole('table').nth(0).getByRole('row').nth(1).getByRole('cell').nth(1).innerText()).toMatch(/^hogehoge$/);
    expect.soft(await page.getByRole('table').nth(0).getByRole('row').nth(1).getByRole('cell').nth(2).innerText()).toMatch(/^24$/);

ファイルダウンロード

ダウンロードの確認には、downloadイベントを使う。

ファイルのアップロード

アップロードには、locatorのsetInputFiles()を使う。

locatorの特定には、以下のようにinputを指定するのが確実だろう。

    await page.getByRole('table').locator("input[type='file']").setInputFiles('./sample1.png');

test()中にコンフィグを参照する

test()の中でコンフィグを参照したい場合は、以下のようにtest()の引数にtestInfoを渡す。
testInfo.configでコンフィグ情報を参照可能だ。

test.describe('サンプル', () => {
- test('サンプルテスト', async ({ page }) => {
+ test('サンプルテスト', async ({ page }, testInfo) => {
    // (中略)
  });
});

コンフィグ

スクリーンショットで日本語を扱う

Windows上でNode.jsをインストールして動かしている場合は問題ないが、WSL2やUbuntuではデフォルトで日本語パッケージがインストールされていないため、スクリーンショットが文字化けする。日本語を使いたい場合は、以下のように日本語パッケージをインストールする。

$ sudo apt install language-pack-ja fontconfig fonts-ipafont

また、コマンド起動時にLANGを設定してあげよう

package.json
{
  (中略)
  "scripts": {
    (中略)
-   "playwright": "npx playwright test src/__playwright__/example.spec.ts",
+   "playwright": "LANG=ja_JP.UTF-8 npx playwright test src/__playwright__/example.spec.ts",
    (中略)
  },
  (中略)
}

レポーターの設定

レポートのディレクトリを変更する

レポートのディレクトリは、defineConfig()のreporter属性を以下のようにして指定が可能だ。(指定しない場合は./playwright-reportに出力する)

playwright.config.ts
export default defineConfig({
  // (中略)
  reporter: [[
    'html',
+   {
+     outputFolder: './playwright-report/html',
+   },
  ]],
  // (中略)
});

なお、スクリーンショットをレポートのディレクトリと同じパスに置こうとしたら、最後のレポート作成時に一度ディレクトリを削除するようで、消えてしまう。
上記のconfig設定に加え、スクリーンショット出力時に、以下のようにすることで、レポートとスクリーンショットをひとまとめにディレクトリに入れることができる(.gitignoreので指定もしやすくなる)。

    await page.screenshot({ path: `${testInfo.config.reporter[0][1].outputFolder}/../screenshot/sample.png` });

テスト成功時もレポートのWeb画面を起動する

テスト成功時もGUIで確認したい場合は以下のようにPlaywrightのコンフィグを変更する。
↑で紹介したoutputFolderとの併用も可能だ。今回は併用するケースを紹介する

playwright.config.ts
export default defineConfig({
  // (中略)
  reporter: [[
    'html',
    {
      outputFolder: './playwright-report/html',
+     open: 'always',
    },
  ]],
  // (中略)
});

その他のレポーターの設定

レポーターの設定は多岐に渡るが、HTMLレポーターについては以下を参照すると他に設定可能な情報が載っている。

テスト実行時にwebpackのdevServerを起動する

Reactで画面を作っている場合はローカルテスト時にwebpackでローカルサーバを立てているケースが多いと思うので、Playwrightのコンフィグでテスト実行時に勝手にサーバを起動するようにしておくと楽になる。

package.json
{
  (中略)
  "scripts": {
    (中略)
+   "webpackDev": "webpack-dev-server --config ./.webpackrc.dev.js",
    (中略)
  },
  (中略)
}
playwright.config.ts
export default defineConfig({
  // (中略)
+ webServer: {
+   command: 'npm run webpackDev',
+   url: 'http://127.0.0.1:8080/',
+   reuseExistingServer: !process.env.CI,
+ },
  // (中略)
});
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