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# たった一人の情シスとして組織に残した最後のメッセージ

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私はエンジニア歴は長いですが「SRE経験」は約3ヶ月。正社員ではなく業務委託。
いわゆるバリバリのSREとは言いがたいポジションでした。

フルリモートのスタートアップでエンジニアは私ひとり。
いわゆるDevOps的な役割を一通り担っていました。

やさしい人ばかりで「ありがとう」「たすかってます」「大丈夫ですよ!」が飛び交っている、心理的安全性はとても高い職場。
ただし、そんなほんわかとあたたかい雰囲気を変えがちな「提言」はしづらかったように思います。

契約終了日の朝、slackに書く挨拶を考えているとき

「属人化をなくすために、私にできることは最後にあるかな」

と、ふと思いました。

それからいろいろと考えて
(いいのかな?言っちゃっても。でもこのまま「ありがとうございます!」だけで終わるのは、なんか違う気がする)
と悩みながら、結局挨拶メッセージは「ありがとう」とか「○○社のおかげで」とかではないことを書くことにしました。

Slackで投稿した挨拶

(前略)

一つだけ………最後に………口うるさいことを言わせていただこうかと思いますが:yum:
それは「asanaに書こう!」ということです

なぜならslackで終わらせてしまうと後から探すのが大変だからです
些細なことでも、たとえ途中で結局やらなくなってもいいのでasanaに書くのが大事です

たとえば「この業務やろうかな…あれ?なんか前にやろうとしてやめた気が…なんでやめたんだっけ?」ということないですか?

それ!!!asanaに書いてあれば検索すればすぐに出てきます:raised_hands:

でもslackは検索しづらいので見つけられず、結局なぜ断念したのかの理由がわからず
同じことを調べなおしたり
「なんかだめだった」という記憶だけで判断することになって、本当は今なら条件が変わってできるのにやらない、ということになってしまうかもしれません
それって業務効率化や成長の妨げ、つまりもったいないですよね

あと見つけやすい=普段からチーム全体にフラットに情報共有されますし
なんでも書いてあるので辞めるときの引き継ぎ作業が最小限で済みます

さらに新しい担当者も「これ聞きたいけど、いいのかな?でも、忙しいんじゃないかな…」:rolling_eyes:とかさんざん悩みながら誰かに聞くのではなくasanaを見ることで主体的なオンボーディングが可能となり
退職・撤退&ジョインがシームレス=属人化排除というメリットもあります:sparkles:
(属人化は組織を蝕む生活習慣病です)

なのでasanaに気軽にどんどんナレッジをためていきましょう!
私からは以上です、それではみなさんごきげんよう!:v:

技術や自動化ではなく文化を残す

退職したらもうプログラムのメンテもできないし、ドキュメントのアップデートもできなくなります。

でも、「こういう文化にしていこう」という種だけはまけるし
それは育っていくかもしれない。

「持続可能な仕組みを置いていく」

それがSRE・DevOpsっぽい撤退の挨拶かなと思いました。

  • 検索できるようにする
  • 情報がフラットに伝わる構造を意識する
  • 後任が孤独にならないように工夫する

技術職でありながら文化職でもあるのがSRE/DevOpsの真骨頂なのかも。
私は自称ではありますが、この去り際にそう思えたことが自分にとって大きな収穫でした。


読んでくださってありがとうございました!

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