この記事はサービス終了したnemlogより転載したものです。
2021-05-02 00:14:50 作成
先日 XYM対応版XEMReceiverをリリースしました。
機能が少し複雑ですので、nemlogで紹介したいと思います。
XEMReceiverの基本コンセプトとしては、
ブロックチェーンはファイナライズの概念があるので決済には使いづらい
というイメージを払拭することです。
かといって、決済には物の流れが発生するためにどうしても送金の確定を待ちたいのも事実です。
「顧客と連絡を取れる体制を取っていれば、ごく稀に発生するロールバックは許容できるのではないか?」
「常態的に送金を受け取るような業務でなければ、実際ロールバックはほぼ無視できるのでは無いか?」
「本人に支払い意思があることは確認できたのだから、イベントなどの使用はロールバックを許容してもよいのではないか?」
サービスを提供する側にもいろいろな気持ちを持たれていると思います。
そんな人たちに、より自分の店舗にあった決済のあり方を見つけていただけるように
XEMReceiverを開発しました。
基本機能
XEMReceiverを表示すると、現在のレート(Zaif価格)が表示されます。
注文IDを入力すると出力されるQRコード内に送金メッセージとして含めることができます。
日本円価格を入力すると現在のレートから必要なXYM価格が自動計算されます。
QRコード出力ボタンで注文ID、XYM価格を含んだQRコードが出力されます。
入金を検知すると注文状況の一覧にトランザクションが追加されます。
ノードの接続状況がファイナライズの接続ノードに●[緑]マークで表示されていますが、
送金したのに、なかなか反映されてないなどのトラブルがありましたら、
[確認]からエクスプローラーへ遷移してトランザクションを確認してください。
従来機能からの変更点
XYM価格
以前は整数値で切り捨てでしたが、
今回は小数第2位で四捨五入しています。
対象トランザクション
以前は、注文IDと紐づくトランザクションのみが監視対象でしたが、
今回は、受信するすべてのトランザクションが監視対象となります。
つまり、どのウォレット、QRコードを使用しても入金を検知します。
価格固定
以前はQRコード出力時にXYM相場の価格固定を行いましたが、
今回は画面表示時に固定となります。
日本円を変更してQRコード出力ボタンを押せば、必要なXYM価格は都度更新されます。
新機能
ファイナライズ情報の表示
次のファイナライズが発生するまでの予測時間を表示します。
現状 Symbolネットワークは大体10分に1度、ファイナライズが発生しています。
次回ファイナライズ発生時にどこまでの注文分がファイナライズされるかを表示します。
ただし、ファイナライズ直前に決済しても、次のファイナライズに含まれないのでご注意ください。
注文状況の表示
受信したトランザクションをリアルタイムで一覧表示します。
その際●マークでステータスが確認できます。
グレー:未承認状態です。
茶色:1承認状態です。
オレンジ:3承認状態です。
緑:ファイナライズ済みです。
赤:ロールバックが発生したブロックに含まれるトランザクションです。
グレーは支払い意思が確認できた状態です。トランザクションのアナウンス後数秒でこの状態になりますが、送金は実施されていません。
茶色は一部のノードで送金が実施されましたが、ロールバックが発生する可能性があります。
オレンジになれば、常態的に使用していない限り、ロールバックが発生することはほぼなくなります。
(取引所で採用されているような6承認待ちが必要な人は、最寄りのNEMアプリ開発者にご相談ください)
緑色になると、きわどいハードフォーク発生に巻き込まれたとしても、ロールバックが発生することはありません。
また、赤色になったからと言っても、トランザクションが消えているとは限りません。ロールバック後に再承認されている可能性もあります。該当するリンクをクリックしてエクスプローラでトランザクションが存在しているか確認してください。
なお、現在設定している価格と同じXYM額の入金があった場合は価格表示にチェックマークが付与されます。
最後に
XEMReceiverのXEMという表記が気になる人がいると思います。
XEMBookやXEMReceiverの名前を変更する予定はありません。
どうしても、という方はgithubにて公開しているので、フォークしたのち名前を修正してご利用ください。